内定者コミュニケーションの進め方|時期別の連絡方法・懇親会の企画例を解説

  • 組織・人材開発
    • 内定者フォロー
この記事の監修者
株式会社motch me 取締役
石野 太一
同志社大学在学中に大学生向けクリエイティブスクールの立ち上げに携わる。25歳の時に「地頭を鍛える」をコンセプトに、謎解きやパズルを用いた学習塾「たいち数楽教室」を開塾し、延べ300名以上を指導。その後ベンチャー企業の一号社員として研修事業の責任者を務め、営業・コンテンツ開発から講師登壇までを担い、年間88回登壇した実績を持つ。「講師は現場を離れて講師だけをやっていてはいけない」をモットーに、現在はイベント制作会社の取締役として経営企画・人事に携わりながら、講師活動を続けている。

内定者とのコミュニケーションでは、連絡回数を増やすだけでなく、時期や目的に合わせて接点を設けることが大切です。とはいえ、「どのくらいの頻度で連絡すればよいか」「SNSやチャットをどう活用すればよいか」「懇親会で何をすれば会話が弾むのか」と悩む採用担当者もいるでしょう。

本記事では、内定者コミュニケーションの目的から、時期別の進め方、連絡手段の選び方、懇親会で取り入れられるレクリエーション、1on1面談、先輩社員の巻き込み方まで解説します。

 

内定辞退の防止には、内定者同士のつながりと入社意欲の醸成が欠かせません。あそぶ社員研修の内定者プログラムは、楽しみながら同期の絆を深め、入社への期待を高める体験型プログラムです。

⇒【無料ダウンロード】「内定者プログラム」の資料はこちら

内定者コミュニケーションの目的

内定者とのコミュニケーションには、入社前の不安を和らげたり同期や社員との関係を築いたりする役割があります。ここでは、内定者コミュニケーションの主な目的を3つ紹介します。

入社前の不安を和らげる

株式会社キャリタスの2026年卒調査では、内定から入社までに何らかの不安を感じた学生は93.4%でした。特に多かったのは「入社後、人間関係がスムーズにいくか」58.5%、「仕事についていけるのか」57.9%、「社会人の生活リズムに慣れるのか」57.9%です。

定期的に情報を届けたり質問や相談ができる機会を設けたりすることで、内定者が抱えている疑問や不安を把握しやすくなります。

参考:調査データで見る『入社に向けた内定者フォロー』-2026年卒調査-|株式会社キャリタス

入社後の働き方をイメージしてもらう

入社前は、仕事内容だけでなく、職場の雰囲気や実際の働き方が見えにくい状態です。人事から会社の情報を発信したり先輩社員と話す機会を設けたりすることで、内定者が入社後の生活を具体的にイメージしやすくなります。

仕事の内容だけでなく、「どのような社員が働いているのか」「普段どのようにコミュニケーションを取っているのか」といった情報も伝えることがポイントです。

同期や社員との関係を築く

内定者コミュニケーションには、同期同士の横のつながりや人事・先輩社員との縦のつながりをつくる目的もあります。特に内定者懇親会では、自由歓談だけでなく、レクリエーションやグループで取り組むアクティビティを取り入れると、会話のきっかけをつくりやすくなります。

マイナビの2027年卒調査では、職場の人間関係に不安を感じる学生は57.7%でした。入社前から社員や同期と接点を持てる機会を設けることは、こうした不安を確認するうえでも役立ちます。

参考:2027年卒 大学生キャリア意向調査8月<社会人への不安と期待>|マイナビキャリアリサーチLab

 

「そもそもチームビルディングとは?」「何から進めればいい?」という方のために、基本の考え方からチームづくりの5段階、すぐ使えるフレームワーク15選までを1冊にまとめた入門ガイドをご用意しました。

⇒【無料ダウンロード】「チームビルディング実践ガイド」はこちら

【時期別】内定者コミュニケーションの進め方

内定から入社までの期間は、時期によって内定者が必要とする情報やコミュニケーションの目的が変わります。株式会社キャリタスの2026年卒調査では、正式内定直後に希望するフォロー頻度は「月1回」が41.8%、「2カ月に1回」が31.4%でした。こうした結果も参考にしながら、連絡を増やしすぎず、必要なタイミングで接点をつくることが大切です。

ここでは、内定直後・内定式前後・入社前の3つの時期に分けて、コミュニケーションの進め方を解説します。

参考:調査データで見る『入社に向けた内定者フォロー』-2026年卒調査-|株式会社キャリタス

【内定直後】今後の予定と相談窓口を伝える

内定直後は、採用担当者から今後のスケジュールや必要な手続き、問い合わせ先を分かりやすく伝えます。頻繁に交流を求めるよりも、「次に何があるのか」「困ったときに誰へ相談すればよいのか」が分かる状態をつくることを優先します。

連絡する際は、返信が必要なものと不要なものを分けることもポイントです。出欠確認や提出物がある場合は返信の要否と期限を明記します。一方、社内の様子や先輩社員の紹介などの情報提供は、返信を求めずに届ける方法もあります。

【内定式前後】同期や社員との交流機会をつくる

内定式前後は、企業側で同期や先輩社員と直接コミュニケーションを取れる機会を設けます。キャリタスの調査では、対面での「内定者同士が集まる機会」を経験した学生は73.9%でした。

交流の場では、最初から自由歓談にするのではなく、自己紹介やレクリエーションなど、会話のきっかけとなる企画を取り入れると進行しやすくなります。先輩社員との座談会を組み合わせれば、仕事内容や職場の雰囲気について質問できる機会にもなります。

【入社前】個別に不安や疑問を確認する

入社が近づいたら人事は全体向けの情報提供に加えて、必要に応じて個別面談やQ&Aの機会を設けます。

「仕事について分からないことはないか」だけではなく、「職場の人間関係」「入社後の生活」「手続き」などテーマを分けて確認すると、内定者も質問しやすくなります。

例えば、次のように尋ねます。

  • 入社後について、まだイメージしにくいことはありますか
  • 仕事や職場について、社員に聞いてみたいことはありますか
  • 生活面や入社準備で気になっていることはありますか

卒業論文や授業、新生活の準備などで忙しい時期でもあるため、企業側の都合だけで日程を決めず、複数の候補から選べるようにすると参加しやすくなります。

内定者コミュニケーションの手段を選ぶポイント

内定者とのコミュニケーションでは、連絡の内容や目的に応じて手段を選ぶことが大切です。すべてのやり取りを一つのツールや形式にまとめるのではなく、必須の連絡と交流、個別相談などを分けると運用しやすくなります。

ここでは、ツールの使い分けと、オンライン・対面の選び方を解説します。

連絡内容に応じてツールを使い分ける

出欠確認や提出物、入社手続きなど内定者の対応が必要な連絡は、企業が定めた公式の連絡手段で行います。その際は、返信が必要かどうかや回答期限を明記し、どの連絡を確認すればよいのか分かる状態にしておきましょう。

一方、内定者専用SNSやチャットは、同期との交流や社員紹介、質問募集など、任意のコミュニケーションに活用できます。ただし、ツールを用意して「自由に投稿してください」と伝えるだけでは、何を発信すればよいか迷う内定者もいます。

「先輩社員に聞いてみたいことはありますか」「次回の懇親会で話してみたいテーマはどれですか」など人事側から答えやすい質問や投票を提示すると、投稿するきっかけをつくれます。

個人的な不安や相談については、人事へ直接連絡できる窓口も用意しましょう。必須連絡・任意交流・個別相談の役割を分けておけば、内定者も内容に応じて連絡手段を選びやすくなります。

返信が必要な連絡に反応がない場合は、担当者がまず返信の要否や期限が分かりやすく伝わっていたかを確認します。必要に応じて内容と期限を改めて案内し、それでも確認できない場合は、企業が使用している別の連絡手段で受信状況を確認します。返信が遅い、SNSへの投稿が少ないといった行動だけで、入社意欲を判断しないことも大切です。

目的に応じてオンラインと対面を使い分ける

オンラインと対面のどちらを選ぶかは、コミュニケーションの目的や内定者の状況に合わせて判断します。

同期や先輩社員とまとまった時間を過ごし、レクリエーションなどを通じて交流する場合は、対面での懇親会が選択肢になります。複数人で同じ体験を共有したり、社員と直接話したりする場を設けたい場合にも活用できます。

一方、遠方に住む内定者との交流や、短時間の座談会、1on1面談、Q&Aなどではオンライン形式がおすすめです。移動を伴わないため、対面で集まることが難しい内定者とも接点をつくれます。

どちらか一方に統一する必要はありません。例えば、内定者同士の懇親会は対面、若手社員との座談会や個別面談はオンラインにするなど、目的に応じて組み合わせます。内定者の居住地や参加しやすさ、実施したい内容を確認しながら、自社に合う方法を選びましょう。

内定者懇親会でコミュニケーションを活性化するレクリエーション

内定者懇親会では、自由歓談だけでなく、自然に会話や協力が生まれるレクリエーションを取り入れる方法があります。企画を選ぶ際は、参加者同士で話し合う必要があるか、一部の人だけで進められる内容になっていないか、先輩社員も一緒に参加できるかといった点を確認します。

株式会社IKUSAの「あそぶ社員研修」では、内定者向けプログラムとして、屋内・屋外・オンライン・懇親会向けのアクティビティを用意しています。ここでは、そのなかから内定者同士や社員とのコミュニケーションにつなげやすいものを紹介します。

⇒あそぶ社員研修の資料を受け取る

対面で実施できるアクティビティ

対面の懇親会では、チームで相談したり、情報を共有したりしながら進めるアクティビティを取り入れると、会話のきっかけをつくれます。

謎解き脱出ゲーム

「謎解き脱出ゲーム」は、ストーリーに沿ってチームで協力しながら謎を解き、脱出を目指すアクティビティです。謎を解くためには、気づいたことや考えをチーム内で共有する必要があります。初対面でも共通の目的を持って取り組めるため、自由歓談の前に交流のきっかけをつくりたい場合に取り入れやすいでしょう。

⇒謎解き脱出ゲームの資料を受け取る

コンセンサスゲーム

「コンセンサスゲーム」は、ある状況について個人で考えたあとにチームで話し合い、合意形成を目指すアクティビティです。それぞれが自分の考えを伝え、ほかの参加者の意見を聞きながら1つの結論を出します。内定者同士がお互いの考え方を知る機会をつくりたい場合に活用できます。

⇒コンセンサスゲームの資料を受け取る

リアル探偵チームビルディング

「リアル探偵チームビルディング」は、参加者それぞれが持つ情報を整理し、チームで共有しながら答えを導くゲームです。

1人だけが情報を持っていても解決できないため、メンバー同士での情報共有が必要になります。発言する人が固定されにくい仕組みを取り入れたい場合の選択肢になります。

⇒リアル探偵チームビルディングの資料を受け取る

関連記事:内定者懇親会の企画35選!同期や先輩社員との関係性構築や企業理解につながる企画を紹介

オンラインで実施できるアクティビティ

遠方の内定者がいる場合などは、オンラインで参加できるアクティビティも選択肢です。オンラインでの雑談だけでは発言者が偏りやすいため、チームで取り組む目的が明確な企画を取り入れると進行しやすくなります。

リモ謎

「リモ謎」は、オンライン上でチームを組み、メンバーと協力して謎を解くアクティビティです。画面越しでも、謎について相談したり情報を共有したりしながら進められます。

⇒リモ謎の資料を受け取る

リモ探

「リモ探」は、チームで情報を整理してミッションクリアを目指すオンラインの推理ゲームです。メンバーが持っている情報を共有しながら進めるため、オンラインでも参加者同士がやり取りする機会を設けられます。

⇒リモ探の資料を受け取る

プレイスポットOnline

「プレイスポットOnline」は、20種類以上のワークショップから選択できるオンラインプログラムです。実施する内容を選べるため、参加者の人数や懇親会の目的に合わせて企画を検討できます。

⇒プレイスポットOnlineの資料を受け取る

関連記事:オンライン内定者懇親会におすすめのネタ|初対面でも参加しやすい企画を紹介

内定者との1on1面談の進め方

懇親会やレクリエーションは、内定者同士や社員との関係を築くきっかけになります。一方、大勢が参加する場では、個人的な不安や疑問を話しにくい場合もあります。全体での交流とあわせて1on1面談の機会を設け、一人ひとりの状況を確認することも大切です。

ここでは、内定者との1on1面談の進め方を解説します。

確認したいテーマを整理する

面談の前に何を確認するのかを整理しておきます。「何か不安はありますか」と漠然と聞くだけではなく、仕事、人間関係、生活面などに分けて考えると内定者も話しやすくなります。

例えば、仕事内容や配属について分からないこと、職場の雰囲気や社員との関係で気になること、入社後の生活や手続きについて不安なことなどが挙げられます。事前にテーマを決めておけば、担当者によって確認内容が大きく変わることも防ぎやすくなります。

質問しながら不安や疑問を聞く

面談では、「はい」「いいえ」で終わる質問だけでなく、内定者が自分の言葉で答えられる質問を取り入れます。

例えば、次のような質問があります。

  • 入社後について、まだイメージしにくいことはありますか
  • 仕事内容や配属について、確認しておきたいことはありますか
  • 職場の雰囲気や人間関係について、気になっていることはありますか
  • 実際の社員に聞いてみたいことはありますか
  • 入社後の生活や準備について、不安に感じていることはありますか
  • 今後の連絡方法や頻度で、負担に感じることはありますか

入社意思を確認することばかりに意識を向けると、内定者が不安を話しにくくなる可能性があります。まずは現在感じていることや知りたい情報を聞くことを優先します。また、その場で回答できない質問には推測で答えず、確認したうえで後日伝えましょう。

面談内容を次のフォローに反映する

面談で聞いた内容はその場で終わらせず、次のコミュニケーションに活用しましょう。例えば、「実際の働き方が分からない」という声があれば先輩社員との交流機会を設ける、「入社後の生活が不安」という声があれば必要な手続きやスケジュールを改めて案内するなど、不安の内容に応じて対応を考えます。

複数の内定者から同じ質問や不安が挙がっている場合は、個人が特定されない形で整理し、次回の案内や懇親会で扱う内容に反映する方法もあります。1on1面談で得た情報を、その後のフォローにつなげることがポイントです。

関連記事:内定辞退防止の具体策|原因分析から時期別フォロー・面談まで6ステップで解説

先輩社員を内定者フォローに巻き込む方法

内定者が入社後の働き方を具体的にイメージするには、人事だけでなく、実際に現場で働く社員と話せる機会を設けることも有効です。ただし、社員によって接し方や伝える内容にばらつきがあると、かえって内定者を不安にさせる可能性があります。

ここでは、先輩社員へ協力を依頼する方法と事前に共有しておきたい内容を解説します。

協力を依頼する際に役割を明確にする

先輩社員へ依頼するときは、「懇親会に参加してほしい」とだけ伝えるのではなく、何のために参加してもらうのかを明確にします。

例えば、次のような役割が考えられます。

  • 普段の仕事内容や一日の流れを伝える
  • 入社当初に感じた不安や戸惑いを共有する
  • 職場やチームの雰囲気を伝える
  • 内定者からの質問に答える
  • 懇親会やレクリエーションで会話のきっかけをつくる

役割や当日の流れを事前に共有しておけば、参加する社員も準備しやすくなります。

話してほしい内容を事前に共有する

社員によって話す内容が大きく異ならないよう、内定者に伝えてほしいテーマも事前に整理しておきましょう。

仕事内容だけでなく、「入社前に知っておきたかったこと」「実際に働いてみて感じたこと」「困ったときに誰へ相談しているか」などを共有してもらうと、内定者が働く姿をイメージする材料になります。

一方、配属や制度、処遇などその場で正確に回答できない内容については、推測で答えず人事へつなぐよう伝えておきます。確定していないことを「必ずこうなる」と断定しないことも大切です。

関連記事:座談会のテーマ21選!盛り上がるための工夫・ポイントも解説

NGな言動や連絡ルールを共有する

先輩社員には、内定者との接し方についての注意点も共有します。

例えば、次のような言動は避けます。

  • 他社の選考辞退を迫る
  • 恋愛や家族など必要以上にプライベートを深掘りする
  • 性的な話題や冗談を持ち出す
  • 飲酒を勧めたり飲まない理由を尋ねたりする
  • 個人的なSNSや連絡先の交換を強く求める
  • 配属や待遇など確定していない内容を約束する

厚生労働省は、内定・内々定と引き換えに就職活動を終えるよう強要することや辞退を申し出た後に繰り返し面談を求めることなどを「オワハラ」の例として示しています。

また、2026年10月からは、求職活動等におけるセクシュアルハラスメント防止に関する事業主の措置が義務化されています。懇親会や社員交流でも、人事担当者だけでなく参加する社員全員にルールを共有しておくことが必要です。

参考:厚生労働省「学生の職業選択の自由を侵害する『オワハラ』は行わないでください!!」

参考:厚生労働省「事業主が求職活動等における性的な言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針」

まとめ

内定者コミュニケーションでは一方的に情報を届けるだけでなく、内定者が同期や人事、先輩社員と関係を築き、不安や疑問を相談できる機会を設けることが大切です。

まずは、内定から入社までの連絡内容やタイミングを整理しましょう。そのうえで、懇親会では会話のきっかけになるレクリエーションを取り入れ、必要に応じて1on1面談も実施します。先輩社員に協力してもらう場合は、役割やNGな言動を事前に共有しておきます。

自社の内定者数や現在のフォロー状況を確認し、取り入れやすい施策から具体化していきましょう。

 

内定者フォローの成否は、入社後の定着と活躍を左右します。「あそぶ社員研修」では、内定者同士が自然に打ち解け、入社意欲が高まる体験型プログラムをご用意しています。

⇒「内定者プログラム」の資料を無料でダウンロードする

 

「どの研修が自社に合うかわからない」という方は、お気軽にご相談ください。目的やご予算に合わせて最適なプログラムをご提案します。

この記事の著者

あそぶ社員研修編集部

あそぶ社員研修は、企業の研修担当者向けのお役立ち情報を発信するメディアです。研修に関するノウハウ、組織・人材開発の手法、ビジネススキルなどをわかりやすく紹介します。

よく読まれている記事