協働力とは?職場環境の作り方や低下する要因・注意点を紹介
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大学卒業後、クラシック音楽業界にて制作・マネジメント・プロデュースに従事し、アートと教育の融合をテーマに、「体験を学びとして届ける」手法を追求してきた。
その後、体験型コンテンツ会社を経て、株式会社IKUSAにクリエイティブプロデューサーとして入社。
現在は研修事業部の責任者として、体験型・ゲーム型の社員研修事業を統括している。
ユーザー視点に立ったサービス開発を得意とし、「楽しさが行動変容を生む」という信念のもと新しい研修体験を創出している。
協働力は、職場などで同じチームの他者と力を合わせて働くために求められるスキルを指します。
仕事の多くは1人では完結させることができず、目標を達成したり成果を上げたりするには協力が不可欠です。また、超高齢社会やVUCA時代により人材不足が続く昨今では、少ない人員で高い成果を上げることが求められ、職場の協働力を向上させる重要性が高まっています。
本記事では、協働力の概要、協働しやすい職場環境を作る方法、職場の協働力を低下させる要因・注意点、社員の協働力を高める研修について紹介します。
協働力とは

協働力は、職場などで他者と力を合わせて働くためのスキルを指し、コラボレーションスキルとも呼ばれます。
具体的なスキルとしては、経済産業省が提唱している社会人基礎力のうちの1つである「チームで働く力」でわかりやすく示されています。「チームで働く力」は、発信力、傾聴力、柔軟性、情況把握力、規律性、ストレスコントロール力の6つの要素で構成されています。
また、協働力には、職場環境も関係します。例えば、社員の心理的安全性が高く、発信力や傾聴力を発揮しやすい職場であれば、自然と協働力が高まりやすくなります。協働力を高めるには、社員一人ひとりのスキルを高めるだけでなく、職場環境の整備に取り組むことも重要です。
関連記事:社会人基礎力「チームで働く力」とは?概要と高める方法を解説
社員の協働力が高まる職場環境を作る方法
以下では、協働力を高めやすい職場環境を作る方法を紹介します。
心理的安全性が確保される環境作り
心理的安全性とは、安心して意見が言えたり、ミスを報告できたりする状態を指す尺度です。心理的安全性が低下する際の心理は下記であるとされています。
- 無知だと思われるかもしれない
- 無能だと思われるかもしれない
- 邪魔をしていると思われるかもしれない
- ネガティブな人間だと思われるかもしれない
上記は、心理的安全性の低下に関わる心理的な不安です。つまり、上記の心配がないと思えれば、心理的安全性が確保されるということです。
心理的安全性が確保される職場作りをするには、不安に関わる4つの要因が許容される社内風土を構築する必要があります。例えば、「社員の知識やスキルの向上意欲が高い」、「報連相や批判的思考力の重要性を理解している」など、心理的な不安を抱く要因に関し、それが評価の低下につながらないと社員一人ひとりが確信している社内風土であれば、心理的安全性が確保されやすくなります。
また、疎外感を持つと心理的な不安につながるため、社員を歓迎する文化を作ることも重要です。例えば、「チームに新たな社員が加わった際の歓迎会・懇親会の実施を会社が支援する」、「コンセンサスゲームを活用して全員の合意を得る重要性を理解してもらう」などの方法が挙げられます。
MVVや行動指針を社内に浸透させる
社員一人ひとりの価値観や考え方は多種多様で尊重されるべきものですが、各々が思うがまま働いていると、対立が起こりやすくなります。MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)や行動指針などの会社としての価値観・考え方を社員が理解し、行動に落とし込まれる文化が醸成されていれば、自然と業務上における価値観・考え方が一致しやすくなります。
MVVや行動指針を社内に浸透させる方法としては、唱和、1on1(個別面談)、MVVや行動指針を体現した人への表彰制度などが挙げられます。MVVや行動指針を繰り返しインプット・アウトプットすることで、社員一人ひとりの行動変容が促され、浸透につながります。
フリーアドレス制を導入する
フリーアドレス制は、特定のデスクを決めない稼働形式です。フリーアドレス制を導入することで、社内交流が促進されたり、自由に空いているデスクを選べるようにすることで社員一人ひとりが安心して稼働しやすくなったりするため、コミュニケーション促進やストレスの軽減などにつながります。
マグネットスペースを設置する
マグネットスペースとは、マグネットで引き寄せられるように自然と人が集まる場所を指します。軽食の飲食ができるカフェスペースや給湯室、仮眠や休憩ができるリフレッシュスペースなどが挙げられます。マグネットスペースを設置することで、自然と社内交流が促進されやすくなります。
ダイバーシティ&インクルージョンを推進する
ダイバーシティ&インクルージョンとは、人種や性別、年齢などの違いが尊重され、受け入れられる組織作りのための取組を指します。ダイバーシティ&インクルージョンを推進するには、まずは重要性を理解することが不可欠です。ダイバーシティ&インクルージョン研修を実施し、正しい知識を得たうえで、社内での行動変容につなげることが重要となります。
また、無意識・無自覚に一人ひとりが持っている偏見であるアンコンシャスバイアスに関する研修を取り入れることも効果的です。社員一人ひとりが他者を尊重し、包摂する社内風土を醸成することで、関係性の構築を促したり、協働意識を高めたりすることにつながります。
オープンコミュニケーションを促す
オープンコミュニケーションとは、関係者の全員が閲覧することができるグループチャットなどでコミュニケーションを取ることを指します。SlackやChatworkなどのグループチャット機能があるツールを活用することで、オープンコミュニケーションを促すことができます。
また、Notionなどの共有ツールを使用し、関係者がマニュアルやPDF資料などをオープンに確認できるようにすることも重要です。必要な情報を関係者の全員が得られる状態にすることで、効率化されるとともに、協働が促進されます。
評価項目に協働に関する内容を組み込む
会社においては、評価項目が社員にとっての行動指標の1つとなります。そのため、評価項目に協働に関する内容を組み込むことで、自然と協働が促されることが期待できます。例えば、「他者に対する尊重」、「当事者意識(オーナーシップ)」、「期日やルールなどの順守」、「報連相」、「議論への積極参加」、「リーダーシップ」、「フォロワーシップ」などが評価項目として挙げられます。
360度評価を取り入れる
360度評価とは、各階層の社員から評価を受ける評価制度です。上司、部下、同じ階層の社員から評価を受けることで、必然的に多方面に対して配慮する文化が醸成されやすくなることが特徴です。社内で協働するには、役職・階層に関係なく、多方面の社員とのコミュニケーションが必須となります。360度評価を取り入れることで、協働が促されます。
また、360度評価を実施することで、社員の協働姿勢に関する実態が可視化されることもポイントです。状況を知ることで、課題解決をはかりながら、社員が協働できる職場作りを推進することができます。
ジョブローテーションを導入する
ジョブローテーションとは、定期的に業務や所属部署を変更する制度です。異なる業務・職務を経験することで働きがい・やりがいや大変さがわかり、他者に対する思いやりが醸成されたり、効率的に連携できたりすることが期待できます。
また、ジョブローテーションを取り入れることで、社内交流が促進され、部署間・部門間の垣根を越えたコミュニケーションが促されることもポイントです。さまざまな部署・部門の社員との関係性を構築することが促され、社内コミュニケーション促進につながることで、職場の協働力が高まります。
1on1を導入する
1on1は、面談を指します。上司と部下で定期的に実施されることが一般的です。協働力が高い職場作りを推進するには、協働するうえで最も近しい関係にある上司と部下の関係性の構築や、連携強化が不可欠となります。1on1を導入し、上司が積極的に部下を支援したり、部下からの自発的なコミュニケーションを促したりすることで、協働する文化の醸成につなげることができます。
職場の協働力が低下する要因・注意点
以下では、職場の協働力が低下する要因や注意点を紹介します。
社内コミュニケーションの不足
テレワークや組織のサイロ化などにより、社内コミュニケーションが不足していると、社員同士の関係性を構築する機会が少なくなり、協働意識が低下する場合があります。
社内コミュニケーションを促進させるには、懇親会や社員旅行、研修のグループワークなどを実施し、社員同士のコミュニケーションを促進させる取組が効果的です。社員同士の接点や交流機会を増やし、コミュニケーションを促進させることで、協働力の向上が期待できます。
同調圧力がある
同調圧力は、実際の発言がないにも関わらず、多数派の主張・意見に同調すべきであると無意識に圧力を感じることを指します。社員が同調圧力を感じていると、心理的安全性が低下し、少数派の意見を出しにくくなり、結果として協働力の低い職場になる可能性があります。
同調圧力への対策としては、コミュニケーションを通じて全員が納得する答えを出して合意を得るコンセンサスゲームの活用や、言いにくいことを伝えるスキルであるアサーティブコミュニケーションの習得、DESC法やアクティブリスニングなどのフレームワークの活用などが挙げられます。
関連記事:相互尊重のコミュニケーションとは?具体例や実践ポイントを紹介
リンゲルマン効果が働いている
リンゲルマン効果は、集団のなかで協働する際に、人数が増えるほど1人当たりの生産性やパフォーマンスが低下する現象を指します。フランスの学者であるマクシミリアン・リンゲルマンによって提唱された概念で、「社会的手抜き」とも呼ばれます。
業務量に対して適正であれば協働力が不可欠となりますが、人数が多すぎると必要性が低下します。社内の部署内で少人数のチームに分け、協働する必要性が高い状態に保つことが重要です。また、「自分以外の誰かがおこなうだろう」と思うことがリンゲルマン効果の要因であるため、社員一人ひとりの役割を明確にしたり、あらゆる仕事が自分に関係すると自覚して自分事として捉えるように促したりすることもポイントとなります。
職場・社員の協働力が高まる「あそぶ社員研修」
「あそぶ社員研修」は、研修アクティビティの没入体験を通じて主体性や集中力を高め、アクティブラーニングや経験学習サイクルを取り入れた研修設計により定着し、業務で活用できる学びを実現する研修プログラムです。
大人が没入して取り組める研修アクティビティを活用することで、受講者の行動変容が促され、自然と主体性や集中力が向上します。また、講義やワークを通じて概念化や実践が促され、知識やスキルを習得できます。経験や内省、概念化を繰り返すことで、最終的に学びが定着することが特徴です。
あそぶ社員研修には、コミュニケーション研修、ロジカルシンキング研修、リーダーシップ研修、戦略思考研修などのさまざまな研修テーマがあります。ヒューマンスキル、コンセプチュアルスキル、テクニカルスキルなどの各種スキルに加え、チームビルディングやモチベーションのマネジメントなどの人と組織の活性化に関わる要素も高めることができます。
あそぶ社員研修を取り入れていただくことで、「やった、明日は研修だ!」と受講者の一人ひとりが感じ、行動変容が促されます。「研修への参加意欲が低い」、「受講者の関心が低く学びに結びつかない」、「社員同士のつながりが希薄化している」、「従業員エンゲージメントの向上に悩んでいる」などの課題をお持ちの方は、あそぶ社員研修の導入をご検討ください。
まとめ
協働力を高めることで、円滑なコミュニケーションを促したり、協力して成果を上げる意識を醸成させたりすることにつながります。職場や社員の協働力を高め、生産性や成果を向上させましょう。
協働力を高めるには、研修の活用が効果的です。研修を通じて必要な知識・スキルの習得を促したり、研修アクティビティやワークで受講者同士の交流を促したりすることで、行動変容や自分事化につながり、協働力の向上が期待できます。
以下では、講義・アクティビティ一体型の研修テーマの例を紹介します。 1.合意形成研修 合意形成研修のアクティビティ「コンセンサスゲーム」では、危機的な状況下でどの物資を優先して確保すべきかをチーム内で議論し、最適な結論を導きます。 学びのポイント 2.PDCA研修 PDCA研修のアクティビティ「ロケットPDCAチャレンジ」では、パーツを組み合わせてロケットを制作し打ち上げ結果から原因を考えて、より良く飛ぶロケットに改善していき、目標の達成を目指します。 学びのポイント 3.戦略思考研修 戦略思考研修のアクティビティ「ワールドリーダーズ」では、労働力や資本を使って事業を設立し、利益を稼ぐことを目指します。 学びのポイント 4.コミュニケーション研修 コミュニケーション研修のアクティビティ「謎解き脱出ゲーム」では、チームでコミュニケーションをとりながら問題に隠された法則を発見する謎解きゲームのクリアを目指します。 学びのポイント 5.ロジカルシンキング研修 ロジカルシンキング研修のアクティビティ「リアル探偵チームビルティング」では、チームに配られた断片的な情報を取捨選択し、論理パズルを完成させ、全問正解を目指します。 学びのポイント 6.クリティカルシンキング研修 クリティカルシンキング研修のアクティビティ「混乱する捜査会議からの脱出」では、推理ゲームで論理的に情報を整理するなかで証拠の違和感に気づき、仮説立てや検証を行って目標を達成します。 学びのポイント 7.リーダーシップ研修 リーダーシップ研修のアクティビティ「グレートチーム」では、チームの運営を疑似体験することでリーダーシップやマネジメントを学びます。 学びのポイント 8.ビジネスマナー研修 ビジネスマナー研修のアクティビティ「ビジトレ」では、実践形式・クイズ形式のアクティビティを通して、ビジネスマナーを楽しく学びます。 学びのポイント 9.防災研修 防災研修のアクティビティ「先が見えない防災訓練からの脱出」では、チームで協力して、防災のアイテムや知識を使用しながら謎解きゲームのクリアを目指します。 学びのポイント 10.OODA LOOP研修 OODA LOOP研修では、瞬間的な判断力が求められる運動系のアクティビティである「サバイバルゲーム」または「チャンバラ合戦」を実施することで、意思決定のフレームワークである「OODA LOOP」を実践的に習得することを目指します。 学びのポイント
この記事の著者
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