コンセンサスゲームを研修で活用するメリットと注意点を解説

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この記事の監修者
株式会社motch me 取締役
石野 太一
同志社大学在学中に大学生向けクリエイティブスクールの立ち上げに携わる。25歳の時に「地頭を鍛える」をコンセプトに、謎解きやパズルを用いた学習塾「たいち数楽教室」を開塾し、延べ300名以上を指導。その後ベンチャー企業の一号社員として研修事業の責任者を務め、営業・コンテンツ開発から講師登壇までを担い、年間88回登壇した実績を持つ。「講師は現場を離れて講師だけをやっていてはいけない」をモットーに、現在はイベント制作会社の取締役として経営企画・人事に携わりながら、講師活動を続けている。

コンセンサスゲームは、危機的な状況をテーマとして設定し、4~6人程度のグループで話し合って物の優先順位を決めるゲームです。コンセンサスを取ることの難しさや重要性を体験を通じて実感し、具体的な方法について学ぶことができます。

本記事では、コンセンサスゲームの概要、代表的なコンセンサスゲーム「NASAゲーム」、具体的な進め方、活用する目的・メリット、ポイント・注意点、合意形成研修について紹介します。

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コンセンサスゲームとは

コンセンサスゲームは、危機的な状況における物の優先順位に関してグループで話し合い、コンセンサスを取るまでのプロセスを体験するゲームです。異なる意見を持つメンバーが、話し合いを通じて目的や重要性を整理し、最終的にコンセンサスを取ることができます。

コンセンサスゲームでは多くの場合に、各メンバーが自分で考えた答えよりも、グループでコンセンサスを取った結論のほうが専門家の解答例に近づきます。そのため、自分だけで考えるのではなく、グループで議論や相談をしながらコンセンサスを取ることの重要性を体験を通じて実感することができます。

また、コンセンサスゲームを実施する際には、メンバーが自分の意見を押し通そうとしたり、多数決で結論を出したりすることができず、議論を通じてコンセンサスを取る方法を実践的に学べます。研修では、コンセンサスを取るまでの具体的な方法や、改善点などを講師が解説することができるため、コンセンサスを取ることに関する理解を深めることができます。

※コンセンサス:「合意」を指す。意見を一致させることを指す使い方は、「コンセンサスを取る」、「コンセンサスを得る」。

 

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代表的なコンセンサスゲーム「NASAゲーム」

コンセンサスゲームにおける世界的に最も有名なゲームは「NASAゲーム」であるとされています。NASAゲームは、アメリカの航空宇宙局であるNASAが公開しているコンセンサスゲームで、「Survival on the Moon(月でのサバイバル)」として紹介されています。

ストーリーのポイントを要約すると、「LSMAのスラスターに問題が生じて月の前哨基地から約80キロ(50マイル)離れた場所に着陸し、グループで話し合ってその前哨基地にたどり着くために必要な物の優先順位を決める」となります。

NASAゲームの公式解答としては、専門家2名の解答例が紹介されています。明確な答えはなく、あくまでも参考として提示されている解答です。

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NASAゲームで検討する「15個の物」

  1. 5キログラム(100ポンド)の酸素ボンベ2本
  2. 宇宙食
  3. 水(38リットル)
  4. ソーラー発電式無線送受信機
  5. 月面地図
  6. ソーラー充電式ライト
  7. 救急箱(鎮痛剤、感染症治療薬が入った基本的なもの)
  8. 救命いかだ
  9. スペースブランケット
  10. 宇宙服補修キット
  11. 携帯用ミラー
  12. パラシュート(絹)
  13. ナイロン製のロープ(15m)
  14. マッチ箱
  15. 方位磁石

なお、NASAゲームについては、下記の記事でも詳しく紹介しています。

関連記事:NASAゲームとは?ストーリー・公式解答・進め方やポイントを解説

コンセンサスゲームの進め方

  1. グループ分け
  2. ルール説明
  3. 個人ワーク
  4. グループワーク
  5. 解答の発表
  6. 解説・振り返り

コンセンサスゲームの進め方は、上記の流れが基本となります。

コンセンサスゲームをおこなう際は、ルール説明や全体の進行をおこなうファシリテーターが必須となります。ファシリテーターがゲーム演出をおこなって没入感を高めたり、円滑に進行したりすることで、主体性の向上や理解促進などにつながります。

また、コンセンサスゲームをおこなっている際に、各グループを回って、会話を促したりアドバイスを伝えたりしてサポートをする人員がいることも重要です。コンセンサスゲームの効果を十分に高められる体制を整えましょう。

詳しい進め方については、以下の記事で紹介しています。

関連記事:コンセンサスゲームとは?効果や進め方、具体例を解説

コンセンサスゲームを研修で活用する目的・メリット

以下では、コンセンサスゲームを研修で活用する目的や得られるメリットについて紹介します。

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合意形成研修の理解促進

コンセンサスゲームを活用することで、コンセンサスについて実践的に学び、合意形成研修における受講者の理解を深めることができます。

コンセンサスゲームでは、異なる意見を持つメンバーが、各々の解答を導き出した理由を開示し、話し合いをおこないます。コンセンサスを取るまでのプロセスを体験し、具体的にイメージすることができるため、講義の内容を理解しやすくなります。

受講者の主体性の向上

ゲームを活用することで、コミュニケーションに双方向性が生まれ、受講者の主体性が向上します。講義のみをおこなう研修では、受講者は受け身となり、主体性が低下しやすくなります。一方、体験型のゲームでは各々が主体的に発言・行動することが求められるため、自然と主体性が高まります。

心理的安全性の向上

心理的安全性とは、各々が安心して自分の意見が言える状態を表す指標です。安心して意見を伝えられる関係性が構築されていれば、「心理的安全性が高い」と言えます。コンセンサスゲームでは、全員が自分の意見を言うことが必須となります。また、他者の意見を受け入れ、尊重することもポイントとなるため、自然と心理的安全性が向上するゲーム設計となっています。

コンセンサスゲームを研修で活用する際のポイント・注意点

以下では、コンセンサスゲームを研修で活用する際に押さえたいポイントや注意点を紹介します。

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コンセンサスゲームの学びの要素と関連する研修テーマで実施する

コンセンサスゲームにおける根本的な学びは、コンセンサスを取るプロセスや重要性です。そのため、合意形成研修のように、「コンセンサスを取ること」がテーマとなる研修で活用することがポイントとなります。

また、コンセンサスゲームでは、コミュニケーションスキルや、論理的思考力なども求められるため、コミュニケーション研修や、ロジカルシンキング研修などにも適しています。コンセンサスゲームの要素に関連付くテーマの研修で活用することが大切です。

ファシリテーターがゲームを演出する

コンセンサスゲームを実施している際に主体性を高めるには、ファシリテーターや講師が演出をおこなうことが重要なポイントとなります。コンセンサスゲームの没入感を高めるには、受講者がゲームの世界に取り込まれるように世界観を演出することが大切です。

具体的な演出方法としては、ルール説明をする際の演技や音響による演出や、会場装飾による空間演出などがあります。コンセンサスゲームには、テーマやストーリーがあります。それらに合わせて演出をおこなうことで、受講者がゲームの世界に引き込まれ、没入感が高まります。

グループごとに振り返りをおこなう

コンセンサスゲームを研修で活用する際には、ゲームによる体験を、学びに落とし込むことが大切です。

ゲームが楽しかったという感想や、グループの結論が模範解答に近かったという結果だけでなく、「どのようにしてコンセンサスを取ったのか」という具体的なプロセスや、「どのような課題があったか」という改善点などを振り返ることが学びを深めるために重要なポイントとなります。

また、振り返りを通じて学びを深めるには、受講者の一人ひとりが理解したかを確認しながら進めることが重要です。コンセンサスゲームの終了後だけでなく、講義やワークの後にも講師が振り返りをおこないましょう。

コンセンサスゲームを活用した研修「合意形成研修」

合意形成研修では、コンセンサスゲームによる実践と講義を組み合わせることで、受講者がコンセンサスを取るプロセスや重要性を深く理解することができます。また、ゲームを活用することで受講者の主体性が高まり、講義やワークに集中して取り組むことを促せます。

合意形成研修で活用するコンセンサスゲームのテーマは、「ジャングルでの遭難」、「大地震発生」、「ゾンビ襲来」の種類から1つを選択する形となります。目的やコンセンサスを取るための重要なポイントなどが異なり、研修の目的や受講者の特徴などを考慮して選ぶことができます。また、アサーティブコミュニケーションやリーダーシップなどの要素を加え、課題や目的に応じて研修全体の内容をカスタマイズすることも可能です。

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【事例】SATO社会保険労務士法人様|新入社員研修でコンセンサスゲーム「ジャングルサバイバル」を実施

日本最大規模を誇る社会保険労務士事務所「SATO社会保険労務士法人」様の新入社員研修で、ジャングルでの遭難がテーマのコンセンサスゲーム「ジャングルサバイバル」を実施しました。

前半はコンセンサスゲームに取り組み、後半はその内容を振り返りつつ、ワークや講義を経てコミュニケーションスキルを習得しました。

事例の詳細はこちらからご覧いただけます。

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まとめ

コンセンサスゲームを研修で活用することで、受講者がコンセンサスを取るまでのプロセスを体験し、具体的な方法やポイントを実践的に学ぶことができます。合意形成に関する学びやチームビルディングなどを目的とした研修の実施を検討している方は、ぜひIKUSAにご相談ください。

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この記事の著者

あそぶ社員研修編集部

あそぶ社員研修は、企業の研修担当者向けのお役立ち情報を発信するメディアです。研修に関するノウハウ、組織・人材開発の手法、ビジネススキルなどをわかりやすく紹介します。

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