縦割り組織のコミュニケーションを改善させる方法11選!意味や研修も紹介

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この記事の監修者
株式会社motch me 取締役
石野 太一
同志社大学在学中に大学生向けクリエイティブスクールの立ち上げに携わる。25歳の時に「地頭を鍛える」をコンセプトに、謎解きやパズルを用いた学習塾「たいち数楽教室」を開塾し、延べ300名以上を指導。その後ベンチャー企業の一号社員として研修事業の責任者を務め、営業・コンテンツ開発から講師登壇までを担い、年間88回登壇した実績を持つ。「講師は現場を離れて講師だけをやっていてはいけない」をモットーに、現在はイベント制作会社の取締役として経営企画・人事に携わりながら、講師活動を続けている。

縦割り組織は、多くの日本企業が採用している組織形態ですが、さまざまなデメリットがあるといわれています。その一つに、「部門間のコミュニケーションが不足しやすい」ことが挙げられます。組織として成果を上げるためには、所属が異なる者同士で連携する必要があり、そのためにコミュニケーションは欠かせません。コミュニケーションを改善するには、どうすればよいのでしょうか。

本記事では、そもそも縦割り組織とはどういった組織を指すのかをまず解説し、縦割り組織のコミュニケーションを改善させる方法を紹介します。

 

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縦割り組織とは

縦割り組織とは、業務内容や機能、地域などによって、部門が縦型に細分化されている組織形態のことをいいます。日本に多い、ピラミッド型の組織形態です。

縦割り組織には、役割や指示系統が明確なので指示を出しやすい、部門内にノウハウが蓄積されやすい、部門間で競争することで高め合える、などのメリットがあります。しかし、最近はネガティブなワードとして用いられることのほうが多くなってきています。

その大きな理由が、「縦割り組織はコミュニケーション不足に陥りやすいから」です。特に横のつながり(部門間のコミュニケーション)が薄くなりやすい傾向があります。縦割り組織は、自分が所属する部門の専門性は増していくものの、ほかの部門が何をやっているのかがわかりづらい構造になっているのです。他部門には、関心すら持たなくなってしまうこともあります。

縦割り組織自体が悪いというわけではありませんが、部門間のコミュニケーション不足からトラブルや対立が生まれることもあります。企業として、コミュニケーションの改善に取り組んでいきましょう。

縦割り組織はセクショナリズムに陥りやすい

セクショナリズムとは、自分のセクション(所属する部門や部署、チームなど)の利益や優位性ばかりを重視し、ほかのセクションに対して排他的な態度や行動をとる状態を指します。

セクショナリズムは、特に縦割り組織で起こりやすいといわれています。縦割り組織は自分のセクションに対する愛着は持ちやすい反面、ほかのセクションに対する興味・関心がなくなったり、過剰な競争心・敵対心を持ったりしやすいためです。

当然ながら、企業としてはこの状況は好ましくありません。組織としての成果は、一つの部門やチームだけの成功だけで上げられるものではないためです。セクショナリズムが起こると、部門間の連携がスムーズにいかなくなり、生産性の低下や、経営状態も悪化につながる恐れもあります。もし、現在組織のなかでセクショナリズムが発生しているなら、早急に対策を講じることをおすすめします。

 

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縦割り組織のコミュニケーションを改善させる方法11

ではここからは、縦割り組織のコミュニケーションを改善させる11の方法を紹介していきます。

1.組織形態を変える

縦割りの組織形態がコミュニケーション不足の原因になっていることが明らかである場合は、思いきって組織形態を変えてしまうのも一つの方法です。たとえば、最近は「ティール組織」や「ホラクラシー組織」といった新しい組織の形も注目されています。

  • ティール組織……縦割り組織のように「上から下へ」の指示系統がなく、社員一人ひとりが主体的に動く組織のこと。
  • ホラクラシー組織……縦割り組織のような上下関係がないフラットな組織のこと。役職もなく、社員には一人ひとりに役割(ロール)が与えられる。

ただ、組織形態を変えるのは非常に大がかりな作業になりますし、社内に大きな混乱が生じる可能性もあるため、実際には難しい場合が多いでしょう。また、冒頭でお伝えしたように縦割り組織にもメリットはあり、その組織構造自体が悪いというわけではありません。業務内容によっては、縦割りの構造のほうが適している場合もあるでしょう。

そのような場合は、組織形態はそのままに、横割り組織の要素を取り入れてみるのはいかがでしょうか。たとえば、

  • プロジェクトに取り組むチームを部門横断的なメンバーで構成する
  • 一人の社員が複数の案件にかかわれるようにする

などの方法が考えられます。他部門の社員と一緒に仕事をする機会を作ることで、自然にコミュニケーションが活発になるでしょう。

2.目的・価値観や目標を共有する

コミュニケーションに課題を感じているなら、全社員に改めて、企業の目的や価値観を共有してみましょう。そうすることで、社員は「自分は何のためにこの業務をこなすのか」「企業がどこに向かっているのか」を理解できるようになります。これを共通認識として持ってもらえると、目的を達成するために協力し合う雰囲気が生まれやすくなるでしょう。

また、横のつながり(部門間のつながり)を強化するために、全部門共通の目標を設定するのもおすすめです。一つの部門だけでは達成できない目標を与えることで、協力し合う意識が生まれ、コミュニケーションや情報共有を活発に行えるようになることが期待できます。

3.ジョブローテーションを実施する

ジョブローテーションとは、社員に多様な経験を積んでもらうために、計画的・定期的に配置転換を行う制度です。この制度を導入することで、社員はさまざまな部門の業務を経験しながら、社内に人的ネットワークを築くことができます。その結果、社内コミュニケーションが活性化することが期待できるでしょう。

また、部門ごとの業務内容や役割への理解が深まることで、部分最適ではなく全体最適の視点で物事を考える力が養われます。これにより、部門間の連携が円滑になり、組織全体としての成果向上につながる可能性があります。

ジョブローテーションが一般的な人事異動と異なるのは、社員の育成を目的に、育成計画に基づいて実施されるという点です。配置転換の期間は企業によって異なりますが、半年から数年程度とするケースが多く見られます。

4.ITツールを導入する

コミュニケーション不足で必要な情報すらスムーズに共有されていないような状況なら、ITツールを活用してみてはいかがでしょうか。

最近は、業務を効率化させるためのさまざまなITツールが登場しています。たとえば、CRM(顧客関係管理)です。これを導入すれば、顧客情報や顧客対応履歴、営業の活動状況などを社内でまとめて管理できるようになります。部門間での情報共有も容易に行えるようになるため、資料作成や報告の手間が省け、業務効率化が実現するでしょう。また、簡単にデータの分析が行える機能が備わっているため、営業の質も高めることができます。

5.コミュニケーションに役立つツールを導入する

社員同士のコミュニケーションを促進するために、ビデオ会議ツール、ビジネスチャット、社内SNSといったツールを活用してみてはいかがでしょうか。特にリモートワークを導入しているなら、こうしたツールを活用することで、コミュニケーションの機会や量を増やすことができます。

たとえば、ビジネスチャットを導入すれば、メールに比べて迅速かつ気軽なやり取りが可能になります。コミュニケーションの活性化に加え、情報共有が円滑になることで、業務の効率化も期待できるでしょう。業務連絡だけでなく、雑談専用のグループチャットを設けるのも有効です。

また、社内SNSを導入すれば、社内のさまざまな情報を社員にリアルタイムで共有できるようになります。配信した情報が、会話のきっかけになることもあるかもしれません。社員同士で気軽に雑談をしたり、意見を交わしたりする場としても活用できます。

搭載されている機能はツールによって異なりますので、目的や課題に合わせて選ぶとよいでしょう。コミュニケーションツールの比較ポイントは以下でも紹介していますので、参考にしてください。

社内コミュニケーションツール10選!比較ポイントも解説

6.オフィスのレイアウトを変える

オフィスの改装を検討している場合は、そのタイミングでコミュニケーションが生まれやすいレイアウトへ変更するのも一案です。

たとえば、フリーアドレスの導入が挙げられます。フリーアドレスとは、社員の席を固定せず、その日の業務内容や気分に応じて自由に席を選べるオフィススタイルのことをいいます。これを導入することで、日々隣に座る人が変わるため、役職や部門を超えたコミュニケーションの活性化が期待できます。

そのほか、社員が自由に利用できるワークスペースや、オープンなミーティングスペース、社内イベントにも活用できるフリースペースを設けるケースもあります。

大規模な改装が難しい場合は、オフィス内のパーテーションを撤去するだけでも、コミュニケーションが生まれやすくなります。また、休憩室をよりリラックスできる空間に改善することも検討してみてください。たとえば、飲み物の種類を充実させる、ソファを設置する、簡単なゲームを置くといった工夫が考えられます。休憩室を少し工夫するだけでも社員が集まりやすくなり、カジュアルな交流が生まれやすくなるでしょう。

7.社内イベントを実施する

役職や部門の垣根を超えた交流を促す機会として、社内イベントを実施するのもおすすめです。

【社内イベントの例】

  • 懇親会
  • 忘年会・新年会
  • 社員旅行
  • 社内運動会
  • 周年記念イベント
  • 社内表彰式
  • 季節のイベント(お花見、ハロウィンパーティー など)

社内イベントは、社内コミュニケーション活性化だけでなく、社員のモチベーションアップや企業理念の浸透にも有効です。どのような目的で開催するのかによって適した内容も変わってきますので、目的を明確にしたうえで企画を進めましょう。

8.社内で部活を立ち上げる

社員同士の交流を促すために、社内に部活を設けている企業もあります。

【部活動の例】

  • ゴルフ部
  • テニス部
  • サッカー部
  • 料理部
  • ボードゲーム部
  • 英会話部

部活には、その活動が好き、または興味がある人ばかりが集まるため、自然に交流が生まれるでしょう。部活動を通して距離を縮めることができれば、職場でも話しかけやすくなり、部門間の連携もスムーズになることが期待できます。

9.シャッフルランチを実施する

シャッフルランチとは、社員同士でランチを食べながら交流を深めてもらうことを目的とした制度です。おいしい食事をしながら話をすると、相手に好印象を持ちやすくなるといわれています(※ランチョンテクニックといいます)。自然と会話が弾み、心理的な距離が縮まりやすくなるでしょう。

シャッフルランチでは、一緒にランチを食べるメンバーの組み合わせはランダムに決められます。普段は一緒にランチをする機会のない他部門の社員や、役員・経営陣と同じグループになることもあるため、縦・横両方の交流を促せるでしょう。

ランチ代は会社が負担し、一人あたり2,000円前後を上限として実施するケースが多いです。

10.メンター制度を導入する

メンター制度とは、双方向の対話により、先輩社員が後輩社員の成長をサポートする制度のことです。仕事に関することに限らず、人間関係、キャリアの悩みなどの解消を、双方向の対話によりサポートします。

サポートする先輩社員を「メンター」、サポートされる後輩社員を「メンティー」といい、部署の異なる社員同士を組み合わせるのが一般的です。導入することで、部署間のコミュニケーション活性化につながることが期待できます。

また、最近はコミュニケーション活性化や社員の成長のために、メンターとメンティーの立場を逆にした「リバースメンタリング」を導入する企業も見られます。リバースメンタリングについて、詳しくは以下の記事もご覧ください。

リバースメンタリングとは?導入するメリット・事例を解説

11.研修にアクティビティを取り入れる

異なる部門に所属する社員が集まる機会の一つに、「研修」があります。研修を実施するなら、テーマに関連するアクティビティを取り入れることをおすすめします。アクティビティを通じて、社内交流や相互理解を促せるでしょう。

また、研修にゲームの要素を加えると、以下のような効果も期待できます。

  • 受講者が学習に前のめりに取り組んでくれるようになる。
  • アクティビティで実際に「体験」することで学んだことの活かし方を理解できるため、実践につながりやすくなる。

研修にアクティビティを取り入れることで、学習の効果も高められるのです。グループに分かれて取り組むアクティビティを選択すれば、チームワークの向上も期待できます。株式会社IKUSAが提供する「あそぶ社員研修」の研修は、多くのプログラムにチームビルディングにつながるアクティビティが取り入れられています。たとえば、以下のようなアクティビティがあります。

謎解き脱出ゲーム

ビジネスコミュニケーションの基礎を学ぶ「コミュニケーション研修」では、謎解き脱出ゲームを実施します。

謎解き脱出ゲームとは、その名の通り謎解きをして、制限時間内にある空間からの脱出を目指すゲームです。受講者は物語の主人公になり、ストーリーに沿って謎解きを進めていきます。“ある空間から脱出”といっても、実際の空間から脱出するわけではありません。架空の空間からの脱出を目指すもので、机と椅子さえあれば実施できます。

研修では、46名のグループに分かれてこのアクティビティに取り組んでいただきます。クリアするには、チーム内での役割分担や協力が欠かせません。取り組むなかで、自然とコミュニケーションが促進されるでしょう。

プラン(ストーリー)は複数あり、お好きなものを選択していただけます。対面・オンラインのどちらでも実施が可能です。

ワールドリーダーズ

主に中堅社員やリーダーを対象とした「戦略思考研修」や「ネゴシエーション研修」などには、ワールドリーダーズというビジネスゲームを取り入れています。

ワールドリーダーズは、与えられた労働力や資金を使って、交渉や戦略立案などを行いながら、多くの利益をあげることを目指すゲームです。SDGsの要素も取り入れられており、社会や環境にも配慮しなければ勝てない仕組みとなっています。

研修では、46名ずつのチーム対抗で実施します。自チーム内での相談、他チームとの交渉など、コミュニケーションが欠かせないゲームとなっているため、自然に交流を促すことができます。

こちらのアクティビティは、対面のみ実施可能です。

まとめ

縦割り組織には、指示系統が明確で意思決定がしやすい、部門内に専門的なノウハウを蓄積できる、部門同士が競い合うことで成果を高めやすいといったメリットがあります。一方で、部門間の横のつながりが希薄になりやすく、セクショナリズムに陥りやすいという課題も指摘されています。

組織が継続的に成果を上げていくためには、社員一人ひとりが同じ目標に向かい、互いに連携しながら力を発揮することが欠かせません。どのような組織形態であっても、役職や部門の垣根を越えた交流を促し、円滑な連携を図ることは重要です。コミュニケーションや部門間連携に課題を感じている場合は、本記事で紹介した施策も参考にしながら、改善に取り組んでみてはいかがでしょうか。

 

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この記事の著者

editor_Marketing Intern

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