課題発見力とは?身につけることによるメリットやトレーニング方法を紹介
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大学卒業後、クラシック音楽業界にて制作・マネジメント・プロデュースに従事し、アートと教育の融合をテーマに、「体験を学びとして届ける」手法を追求してきた。
その後、体験型コンテンツ会社を経て、株式会社IKUSAにクリエイティブプロデューサーとして入社。
現在は研修事業部の責任者として、体験型・ゲーム型の社員研修事業を統括している。
ユーザー視点に立ったサービス開発を得意とし、「楽しさが行動変容を生む」という信念のもと新しい研修体験を創出している。
特にルーティンワークの場合、目の前のことを滞りなくこなすだけに集中してしまうこともあるでしょう。しかし、その方法で間違いないと思っていたルーティンワークの中にこそ、解決すべき課題が隠されているのかもしれません。課題を発見して、正しく解決することで、これまで以上の成果につながることもあるでしょう。
本記事では、課題発見力の概要、必要な理由、実践するメリット、鍛え方について紹介します。
課題発見力とは
「課題発見力」とは、達成すべき目標自体を見つけたり、物事を達成するのに障壁になっている課題を明らかにしたりすることを指します。前提として、現状を正しく分析する能力も含まれます。
課題発見力は現在のビジネスシーンでは欠かせない能力の一つです。実際に、経済産業省が「人生100年時代に必要な社会人基礎力」の一つとしてあげているのが、この課題発見力です。
経済通産省は、具体的に課題発見力を以下の5つに定義しています。
- 考え抜く力
- 問題発見能力
- システムとして物事を考える力
- ソーシャルとビジネスを融合する力
- 見えないものが見える力
参考:「人生100年時代の社会人基礎力」と「リカレント教育」について
課題発見力の言い換えは?
課題発見力は、さまざまな言葉に言い換えることができます。以下のような表現もされることがありますので、注視してください。
- 問題感知能力
- 問題認識力
- 問題発見の才能
- 課題検出力
- 課題特定のスキル
課題発見力は、現代の社会人のスキルとして重要視されており、さまざまな場面で言い換えられながら論じられています。
課題発見力と課題解決力の違い
前記した通り、課題発見力という言葉は、さまざまな言葉で言い換えられています。そこで、疑問に思うのは、課題発見力とよく似た「課題解決力」という言葉と、違いがあるのかどうかです。
課題解決力は、既に認識されている課題を解決する能力を表しています。課題発見力は、現状は明確になっていない将来的に障壁となり得る課題を発見する能力です。課題を発見し、解決する、どちらの能力も欠かせないものといえるでしょう。
課題発見力が必要な理由
課題がでてきた後で対処する課題解決力があれば、例え課題があったとしても問題はないように思われます。しかし、現代のビジネスシーンでは何故、現状見えていない課題を発見する課題発見力が必要なのでしょうか。以下のような理由があげられます。
- 常に変化する環境に対応するため
- 多様化するニーズに対応するため
- イノベーションを生み出し、競争に勝ち抜くため
- 社会人に必要な基礎力と定義されているため
一つずつ解説します。
常に変化する環境に対応するため
現代の国際情勢は不安定であり、インフレの加速も問題視されています。AIをはじめとして技術革新のスピードも早く、それに伴って、ビジネスに求められるものも大きく変化しています。これまで必要とされていたものが、突然不必要となり、これまでにない新たな市場が突然生まれることもあるでしょう。将来を予測するのが困難な中、従来の常識にとらわれず、事前に課題を抽出する能力が求められています。
多様化するニーズに対応するため
かつては、一つの大ヒット商品やサービスなどが大量に生産され、消費されていました。しかし、現代の消費者はさまざまな価値観を持ち、そのニーズは多様化しています。そうした個々のニーズにこたえるには、業界の常識となっている考え方や概念も疑い、新たな視点を持ち、課題を抽出する必要があるでしょう。
イノベーションを生み出し、競争に勝ち抜くため
イノベーションといえる革新的なアイデアを創出するためには、従来の市場の問題点や見落としにいち早く気づく必要があります。そうすることで、将来の課題をカバーするようなイノベーションを生み出し、競争力をつけることができるでしょう。ただ新しい商品を作るだけではなく、改善、革新という視点が課題発見力によって持てるようになります。
社会人に必要な基礎力と定義されているため
前記した通り、課題発見力は、2006年に経済産業省が「人生100年時代に必要な社会人基礎力」の一つと定めています。そのため、新入社員研修でも学ぶべきテーマの一つといえるでしょう。
優れた課題発見力のある人の特徴
優れた課題発見力を持つ人になることがゴールとなるわけですが、それはどのような人なのでしょうか。具体的には、以下のような特徴がある人が優れた課題発見力がある人です。
- 振り返りや分析を欠かさない
- 物事を多角的に見ている
- 高い論理的思考力がある
- 逆算思考である
一つずつ解説します。
振り返りや分析を欠かさない
一つの仕事をこなすたびに、振り返りや分析を行うことで、課題の発見につながります。今まで問題なくこなせているルーティンワークであっても、「もっと効率よくこなせる方法はないか」「この業務は本当に必要なのか」を分析します。
物事を多角的に見ている
物事の一面だけをとらえていると、従来のやり方で問題ないように感じられるため、課題を発見できません。一つの物事に対して、さまざまな側面から注目することで、今までは見えなかった課題や新しい方法が見えてきます。その際に、今までの経験や知識を活かすと、さらに、優れた課題発見力を発揮できるでしょう。
高い論理的思考力がある
課題発見力を発揮するには、現状を冷静に分析する能力が欠かせません。論理的思考力があれば、物事を整理したり、筋道を立てたりできるため、課題の発見につながります。また、その課題を他人にも理解してもらうためには、論理的思考力が必要です。
逆算思考である
逆算思考は、目標を立てて、達成のために必要なタスクを洗い出して、スケジュールを立てて実行する思考方法のことを指します。現状やらなくてはいけないとされていることだけを考えている場合、その業務自体の方向性が正しいかどうかも見えにくくなります。逆算思考をする方は、目標達成のために、課題はないか、改善すべきことはあるか、気づきやすい傾向があります。
課題発見力がない人の特徴
課題解決力が自分には備わっているかどうか、分からないという方もいるでしょう。課題解決力が不足している場合は、意識して養う必要があります。課題解決力がない人の特徴は以下の通りです。
- 指示を待つだけで、自分では動こうとしない
- 自分の業務外のことに興味を示さない
- 従来のやり方に固執している
一つずつ解説します。
指示を待つだけで、自分では動こうとしない
自分で業務の内容を分析することなく、指示された仕事のみをこなしている場合は、課題を発見するにいたらないことが多いでしょう。指示されたことを正確にこなせたとしても、一歩踏み出して課題の抽出や改善をしない場合は、現状維持もできない結果になるかもしれません。自己成長を促すためにも、能動的に仕事を行うことが大切といえます。
自分の業務外のことに興味を示さない
与えられた仕事をこなしていれば問題がないというスタンスの人もいます。そうした場合は、自分の仕事が会社全体の中でどのような意味があるのか、どうあるべきなのかを考えることはないでしょう。結果的に、より良く業務をこなすために、課題を抽出したり、改善を行ったりはしないと考えられます。
従来のやり方に固執している
積み上げた経験や知見は業務を遂行するうえで、大いに役に立ちます。しかし、現代のビジネスシーンは常に変化しているため、従来のやり方を一切分析、改善することがないと、気づくと遅れをとっていることも考えられるでしょう。従来のやり方に固執しすぎず、さらに発展するために、課題を発見していくことが大切です。
課題発見までのプロセス
現代のビジネスシーンでは、課題発見力が求められています。現状でも、日々の業務の中で課題を発見している方もいますが、具体的にどのように課題を発見したらいいか分からないという方もいるでしょう。課題発見までに必要なプロセスは以下の通りです。
- 現状を把握する
- 課題を具体的に割り出す
- 課題の原因を把握する
- 解決策を考える
順を追って説明します。
1.現状を把握する
課題を発見するために、はじめのステップとなるのは、現状の分析や振り返りです。今のところ問題がないと思えても、将来的な目標を踏まえたり、詳細に現状を把握したりすると、理想的な状況とはいえないと気づくこともあるでしょう。
また、この時、抽象的に状況をとらえるのではなく、「先月と比較して、売上が〇〇万円落ちている」など、具体的に提示します。
2.課題を具体的に割り出す
1によって、改善すべき状況が把握できますが、何故そのような事態になったのかは、分かっていません。そこで、この問題が起こった背景を整理、分析します。たとえば、売上が落ちたのは、商談に出向く回数自体が少なかったり、新規顧客の開拓ができなかったりといった状況があるといった感じです。
複数の背景が考えられる時は、最も大きな影響を与える要素を割り出します。
3.課題の原因を把握する
2の段階で、課題の原因を分析していますが、さらに、その分析が正しいかを考えます。この段階では、思いこみや憶測を排除して、事実だけを基にしてロジカルに原因を探ります。
一度だけではなく、何度か根本的原因を考えて深堀りし、考察の精度を上げましょう。
4.解決策を考える
課題の内容、その原因が出そろったら、どのように解決すればいいのかを考えます。この時は、原因が明確になっているため、原因に対して、どのようにアプローチするのか打ち手を検討しましょう。打ち手はいくつか考えて、打ち手の内容に合わせて分類し、解決策を具体的なものにしていきます。まずは、その解決策が可能かどうかを考えず、できる限り幅広い案を出して、その後、打ち手を評価のうえ、絞り込みます。
課題発見力を身につけるためのトレーニング方法
課題発見までのプロセスを解説しましたが、実践しても、思う通りに課題発見にはつながらないケースもあるでしょう。課題発見力はいきなり身につくものではなく、慣れていない場合は、トレーニングを積む必要があります。課題発見力を身につけるためのトレーニング方法は以下の通りです。
- 仮説を立てる癖をつける
- あらゆる可能性を網羅して深掘りする
- 多面的に物事をとらえる
- 先入観を捨て、自由に発想する
- フレームワークを活用する
一つずつ解説します。
仮説を立てる癖をつける
課題発見には、事実を正しく把握する必要はありますが、事実を知っただけでは本当の課題発見には行きつきません。何故、そのようなことが起きたのか、今後どのように行動すべきなのか、過去や未来について仮説を立てる必要があります。
仮説を立てる時、それがズバリ正しくないといけないと考える方もいるでしょう。しかし、そうではありません。仮説はあくまで仮説であり、検証するための材料です。そのため、一見あり得ないことでも、いくつもの仮説を立ててみることが大切です。
あらゆる可能性を網羅して深掘りする
課題の背景には、原因がありますが、その原因は表面的に見えていることだけではないことがあります。たとえば、ある店舗の売上が伸びないのは、店員のモチベーションが低いからだと分かったとします。しかし、ここで、「モチベーションを上げてください」とお願いしても、問題は解決しないでしょう。モチベーションが低いのは、店内のコミュニケーション不足であったり、処遇への不満であったりすることもあるでしょう。
表面的な現象だけにとらわれずに、物事を深掘りすることを意識することが大切です。
多面的に物事をとらえる
人は誰でも自分自身の主観があり、それから完全に自由になることは難しいです。しかし、時には自分の主観が間違っていることもあり、それが問題解決を妨げているということを意識しておくと、主観に固執することは避けられるでしょう。課題の原因としてどのような可能性があるのか、自分ではあり得ないと思えることでも、多面的に考えてさまざまな案を出すのがおすすめです。
また、その案を検討する際も、さまざまな観点を踏まえて考えてみるとよいでしょう。そうすることで、課題解決の案の精度は高いものになります。
自分一人では、たくさんの案を出すのが難しい場合は、チームで行ったり、複数の人の立場に立ってそれぞれ案を出してみたりするとよいでしょう。
先入観を捨て、自由に発想する
その分野について十分な知識がない場合、一生懸命考えてみても、課題の原因やその打ち手が思いつかないということもあるでしょう。そうした時は、先入観を捨てて、現状を観察してみるのもよいでしょう。先入観がないからこその気づきや違和感を拾い上げることもあります。それは、その分野に精通していたからこそ、気づけなかったことかもしれません。また、あえて情報を整理しないで、無作為な情報から視野を広げ、ヒントを得ることもよくあることです。
フレームワークを活用する
さまざまなアイデアを出すには、パソコンに向かって悩んでいるだけでは難しいこともあります。従来の知識ではアイデアを出せないこともあるでしょう。そんな時は、以下のようなフレームワークを活用することがおすすめです。
ロジックツリー
ロジックツリーでは、一つのキーワードをさまざまな要素に分解していき、その中でどの要素が大きな影響を与えているのか洗い出すことが可能です。複数要素を視覚的に整理したうえで、課題の本質を導き出します。
アナロジー
抽象化によって、課題を解決するのがアナロジーです。複数の異なる業界でどのような成功パターンがあるかを抽出して、抽象化してそれを自分たちの課題解決に活用します。あまりにもかけ離れていた場合、実際の施策が打ちにくいため、その業界との共通点を見出して、分かりやすく置き換えることが大切です。
まとめ
課題発見力について解説しました。課題発見力は、経済産業省が「人生100年時代に必要な社会人基礎力」の一つとされているため、現代のビジネスパーソンが身につけておくべき能力といえます。問題が起きてからの対処法ではなく、問題が起きる前に未然に解決するものなので、日頃から意識して実践する必要があるでしょう。
課題発見力を身につけることによって、これまで以上に、高い成果を上げられる可能性があります。また、サ行の無駄を省き、効率を上げて、日頃の業務をよりスムーズに行える結果にもなるでしょう。トレーニングを行うことで、課題発見力を発揮するマインドセットを構築することが大切です。
以下では、講義・アクティビティ一体型の研修テーマの例を紹介します。 1.合意形成研修 合意形成研修のアクティビティ「コンセンサスゲーム」では、危機的な状況下でどの物資を優先して確保すべきかをチーム内で議論し、最適な結論を導きます。 学びのポイント 2.PDCA研修 PDCA研修のアクティビティ「ロケットPDCAチャレンジ」では、パーツを組み合わせてロケットを制作し打ち上げ結果から原因を考えて、より良く飛ぶロケットに改善していき、目標の達成を目指します。 学びのポイント 3.戦略思考研修 戦略思考研修のアクティビティ「ワールドリーダーズ」では、労働力や資本を使って事業を設立し、利益を稼ぐことを目指します。 学びのポイント 4.コミュニケーション研修 コミュニケーション研修のアクティビティ「謎解き脱出ゲーム」では、チームでコミュニケーションをとりながら問題に隠された法則を発見する謎解きゲームのクリアを目指します。 学びのポイント 5.ロジカルシンキング研修 ロジカルシンキング研修のアクティビティ「リアル探偵チームビルティング」では、チームに配られた断片的な情報を取捨選択し、論理パズルを完成させ、全問正解を目指します。 学びのポイント 6.クリティカルシンキング研修 クリティカルシンキング研修のアクティビティ「混乱する捜査会議からの脱出」では、推理ゲームで論理的に情報を整理するなかで証拠の違和感に気づき、仮説立てや検証を行って目標を達成します。 学びのポイント 7.リーダーシップ研修 リーダーシップ研修のアクティビティ「グレートチーム」では、チームの運営を疑似体験することでリーダーシップやマネジメントを学びます。 学びのポイント 8.ビジネスマナー研修 ビジネスマナー研修のアクティビティ「ビジトレ」では、実践形式・クイズ形式のアクティビティを通して、ビジネスマナーを楽しく学びます。 学びのポイント 9.防災研修 防災研修のアクティビティ「先が見えない防災訓練からの脱出」では、チームで協力して、防災のアイテムや知識を使用しながら謎解きゲームのクリアを目指します。 学びのポイント 10.OODA LOOP研修 OODA LOOP研修では、瞬間的な判断力が求められる運動系のアクティビティである「サバイバルゲーム」または「チャンバラ合戦」を実施することで、意思決定のフレームワークである「OODA LOOP」を実践的に習得することを目指します。 学びのポイント
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