内定者面談の質問例|本音を引き出すコツと面談後のフォローを紹介
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内定者面談では、質問リストを用意するだけでなく、回答を深掘りして「何が分からないのか」「何が分かれば判断・準備しやすいのか」まで確認することが大切です。さらに、把握した不安や情報不足に応じて、人事からの情報提供や社員との面談、内定者懇親会など適したフォローにつなげる必要があります。
本記事では、内定直後・承諾前・承諾後に使える質問例、本音を引き出す深掘りのコツ、避けたい質問、想定される逆質問への対応を解説します。あわせて、面談で得た情報を整理し、その後のフォローに活かす手順も紹介します。
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内定者面談と面接の違い
内定者面談では、選考時の面接と同じ感覚で質問すると、面談の目的からずれてしまうことがあります。まずは両者の役割を整理し、内定者面談で何を確認すべきかを明確にしておきましょう。面接と内定者面談の違いは、次のとおりです。
| 比較項目 | 面接 | 内定者面談 |
| 目的 | 応募者の適性や能力を確認し、採否を判断する | 内定者の不安や疑問、情報不足を把握する |
| 担当者の役割 | 応募者を評価・見極める | 内定者の話を聞き、必要な情報やフォローを整理する |
| 面談後の対応 | 面接内容を採否判断に活用する | 面談で得た内容を情報提供や内定者懇親会など、その後のフォローにつなげる |
株式会社マイナビの「2027年卒 大学生キャリア意向調査8月<社会人への不安と期待>」によると、社会人になることへの不安が「期待より大きい」と回答した学生は54.3%でした。不安の内容では「仕事をうまく進められるか」が59.8%、「職場での人間関係」が57.7%となっています。
内定者面談では、こうした不安の所在を具体化し、必要な情報提供やその後のフォローにつなげていきます。
参考:2027年卒 大学生キャリア意向調査8月<社会人への不安と期待>|株式会社マイナビ
また、株式会社マイナビの「2026年卒 企業新卒採用活動調査」では、内々定者の辞退対策として「内定者懇親会(食事会等)」を予定していた企業が68.4%、「研修(講義やワーク)」は11.9%でした。内定者向けのフォローでは、社員や同期との交流機会を設ける方法もあります。
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【時期別】内定者面談で使える質問例
面談で確認したい内容は、内定直後・承諾前・承諾後で異なります。質問を投げかけるだけでなく、回答を深掘りして「何が分からないのか」「何が分かれば判断・準備しやすいのか」まで確認することが大切です。ここでは、3つの時期に分けて、質問例と回答を深掘りする会話例を紹介します。
【内定直後】意思決定に必要な情報を確認する
内定直後は、入社を急かすのではなく、内定者が進路を決めるうえで重視していることや不足している情報を確認します。
質問例
- 進路を決めるうえで、大切にしたいことは何ですか?
- 当社について、もう少し詳しく知りたいことはありますか?
- 判断するために、まだ足りないと感じている情報はありますか?
- 今後の情報提供や面談日程を調整するため、差し支えない範囲で今後の就職活動の予定を教えていただけますか?
たとえば「他社と迷っている」と言われた場合も、他社名や条件を詳しく聞き出すことを目的にするのではなく、本人が何を基準に進路を決めようとしているのかを把握します。
会話例
人事:「進路を決めるうえで、今大切にしていることは何ですか?」
内定者:「若いうちから仕事を任せてもらえるかどうかです」
人事:「早くから経験を積める環境を重視しているんですね。当社について、そこを判断するために確認したいことはありますか?」
このように、他社との比較内容そのものを詳しく聞くのではなく、「本人が何を重視しているか」から「自社について何が分かっていないか」の順で聞き出します。必要な情報が明確になれば、その後の説明や社員との面談など、次のフォローも決めやすくなるでしょう。
【承諾前】不安や不足している情報を具体化する
承諾前は、内定者が進路を判断するうえで不安に感じていることや不足している情報を具体化します。「社風が不安」「仕事内容がよく分からない」といった抽象的な回答のまま終わらせず、どの部分が気になっているのかまで深掘りしましょう。
質問例
- 判断するために、まだ足りないと感じている情報はありますか?
- 仕事内容、働き方、配属、人間関係などで、イメージしにくい部分はありますか?
- 特に気になっているのは、どのような場面ですか?
- 何が分かるともう少し判断しやすくなりそうですか?
会話例
人事:「進路を判断するうえで、まだ足りないと感じている情報はありますか?」
内定者:「社風に馴染めるかが少し不安です」
人事:「社風のなかでもどの部分がイメージしにくいでしょうか?」
内定者:「配属先の先輩に気軽に質問できるかが気になります」
人事:「先輩との関わり方が気になっているんですね。実際の若手社員から、普段どのように相談したり質問したりしているのか聞けると判断しやすそうでしょうか?」
「社風が不安」という回答だけでは、企業側も何をフォローすればよいか判断できません。「何が不安か」から「どの場面が気になるか」「何が分かれば判断しやすいか」の順で具体化すると、必要な情報やつなぐべき相手を整理しやすくなります。
【承諾後】入社準備に必要な情報を確認する
承諾後は、志望度を確認するよりも入社までに知っておきたいことや仕事・人間関係についてイメージしにくい部分を確認します。
質問例
- 入社後の仕事について、まだイメージしにくいところはありますか?
- 入社までに確認しておきたいことはありますか?
- どんな社員と話せると、仕事や職場のイメージを持ちやすそうですか?
- 前回の面談以降、新しく気になったことはありますか?
会話例
人事:「入社までにもう少し知っておきたいことはありますか?」
内定者:「〇〇の仕事をしている先輩の話を聞いてみたいです」
人事:「仕事内容をもう少し具体的に知りたいということですね。どんな部分を聞いてみたいですか?」
内定者:「実際にどんな仕事を任されているのか知りたいです」
人事:「それなら、同じ業務を担当している若手社員と話せる機会があるとよさそうですね。次の内定者懇親会で調整できるか確認します」
承諾後は、「何を知りたいか」から「誰から聞くと分かりやすいか」「どの機会につなぐか」まで聞き出します。仕事内容であれば現場社員、人間関係や職場の雰囲気であれば若手社員や同期など、内容に応じて次の接点を決めましょう。
ここでは、確定していないことをその場で約束せず、「確認する」「調整する」と事実に合わせて伝えることも大切です。
内定者の本音を引き出す深掘りのコツ
時期別の質問を用意していても、最初の回答だけでは、内定者が何に不安を感じているのか、どのような情報を求めているのかまで分からないことがあります。相手が答えやすい質問から始め、回答を整理しながら具体化していくことが大切です。ここでは、内定者の本音や情報不足を把握するための深掘り方法を解説します。
自由に答えられる質問から始める
「不安はありませんか?」のように「はい・いいえ」で答えられる質問では、「特にありません」で会話が終わってしまうことがあります。
最初は「今、入社に向けて気になっていることはありますか?」「当社について、もう少し詳しく知りたいことはありますか?」など、内定者が自分の言葉で答えられる質問から始めます。
回答が「社風が少し不安です」「仕事内容がまだよく分かりません」のように抽象的な場合は、そこで終わらせず、「具体的にはどの部分が気になりますか?」「どんな場面をイメージすると不安を感じますか?」「何が分かると、もう少しイメージしやすくなりそうですか?」と問いを重ねましょう。
最初から細かく質問項目を並べるのではなく、広く聞く→気になる部分を絞る→必要な情報を確認するという順番で進めると、次に何をフォローすればよいか整理しやすくなります。
回答を要約しながら具体化する
内定者が不安や疑問を話したときは、すぐに回答や助言をするのではなく、まず相手の話を短く整理して認識を確認しましょう。
たとえば「先輩に質問しやすいかが気になっているんですね」「特に確認したいのは、入社直後の仕事内容という理解で合っていますか?」と要約すると、認識が合っているかを内定者自身に確認できます。
認識がずれていれば、その場で「そうではなくて、〇〇が気になっています」と修正してもらえます。内容が整理できたら、最後に「何が分かれば判断しやすいか」「誰から話を聞きたいか」まで確認し、必要な情報提供や社員との接点につなげましょう。
内定者面談で避けたい質問
内定者の状況を詳しく把握したい場合でも、本人の適性や入社準備と関係のない情報へ必要以上に踏み込まないよう注意が必要です。また、承諾前の内定者に対して、他社の選考辞退を迫るような聞き方も避けなければなりません。質問する際は、その情報が本人の意思決定や入社準備に本当に必要かを確認したうえで、聞き方にも配慮しましょう。
厚生労働省は、公正な採用選考の観点から、本籍・出生地、家族、住宅状況、宗教、支持政党など、本人の適性・能力と関係のない事項を採用選考で把握しないよう求めています。内定者面談について同じ形で禁止事項が定められているわけではありませんが、特に選考要素が残る面談では注意が必要です。
また、政府は、学生に他社の選考辞退を迫るなどの「オワハラ」を行わないよう企業等へ要請しています。
参考:大学等卒業・修了予定者の就職・採用活動時期について|厚生労働省
実務上は、「その質問は、本人の意思決定や入社準備のために本当に必要か」を確認し、必要以上に私生活へ踏み込まないことが大切です。
| 避けたい質問 | 言い換え例 |
| 「親御さんは賛成していますか?」 | 「入社を決めるうえで、まだ確認しておきたいことはありますか?」 |
| 「他社は全部辞退できますか?」 | 「今後の情報提供や面談日程を調整するため、差し支えない範囲で今後の選考予定を教えていただけますか?」 |
| 「持病はありますか?」 | 「入社準備にあたり、会社側で配慮や調整が必要なことがあれば、話せる範囲で教えてください」 |
内定者から想定される逆質問と回答の準備
内定者面談では、企業側から質問するだけでなく、内定者から質問を受ける時間も設けます。回答する際は、曖昧な説明やその場しのぎの回答を避け、確定している情報と未確定の情報を分けて伝えることが大切です。ここでは、内定者から想定される逆質問を3つのテーマに分けて、回答するときのポイントを解説します。
働き方・配属に関する質問
「配属はどのように決まりますか?」「勤務地はいつ分かりますか?」「残業はどのくらいありますか?」といった質問には、最新の社内情報を確認したうえで、事実に沿って回答します。
配属が未確定の場合は、「希望どおりになります」と約束するのではなく、決定時期や決め方、本人の希望を確認する仕組みの有無など、現時点で説明できる範囲を明確にしましょう。その場で回答できない場合も、曖昧に答えるのではなく、「確認して〇日までに回答します」と次の対応を決めておきます。
仕事内容・入社後の働き方に関する質問
「入社後はどのような仕事を担当しますか?」「入社までに勉強しておくことはありますか?」といった質問には、実際の仕事内容や入社後の流れを説明します。
ただし、「仕事内容を知りたい」といっても、気になっている内容は人によって異なります。たとえば「実際に担当する業務を知りたいですか?」「1日の仕事の流れが気になりますか?」「入社直後にどのようなサポートを受けられるか知りたいですか?」などと確認し、内定者が知りたい内容を具体化しましょう。
人事だけでは詳しく答えにくい場合は、同じ職種の若手社員や現場社員と話せる機会につなげる方法もあります。
人間関係・職場の雰囲気に関する質問
「職場はどんな雰囲気ですか?」「先輩には質問しやすいですか?」といった質問に対して、「風通しがよいです」「仲がよいです」といった抽象的な説明だけで終わらせないことが大切です。
まずは「どのような点が気になっていますか?」と確認し、内定者が知りたいことを具体化します。
たとえば、先輩との距離感が気になっている場合は、普段どのような場面で質問や相談をしているのか、困ったときは誰に相談しているのかなど、実際の職場での関わり方を具体的に伝えます。
なお、逆質問で「特にありません」と言われた場合は、「配属」「1日の仕事の流れ」「先輩との関わり方」など、確認できるテーマをいくつか提示し、気になるものがないか尋ねる方法もあります。
質問がないことをそのまま「不安はない」と判断せず、答えやすい形に変えて確認するとよいでしょう。
面談結果をその後のフォローに活かす4ステップ
内定者面談で把握した不安や情報不足は、記録するだけで終わらせず、その後のフォローにつなげます。ただし、すべての課題を内定者懇親会で解決する必要はありません。内容に応じて、人事からの個別回答、現場社員との面談、内定者懇親会など適した方法を選ぶことが大切です。
ここでは、面談で得た情報を整理し、次のフォローにつなげるまでの4つのステップを解説します。
ステップ1.不安や情報不足を整理する
まずは、面談で聞いた内容を整理します。面談シートには、次のような項目を記録しておくと、その後の対応を決めやすくなります。
- 気になっているテーマ
- 具体的に分かっていないこと
- 本人が求めている情報
- 誰が対応するか
- 次のフォロー方法
- 回答や実施の期限
たとえば、「社風が分からない」という回答だけで終わらせず、「先輩に質問しやすいか分からない」「若手社員が普段どのように相談しているか知りたい」など、具体的な内容まで整理しましょう。
ステップ2.必要なフォロー方法を決める
次に整理した内容に応じて、どのようなフォローが必要かを判断します。たとえば、次のように分けられます。
- 給与・勤務地・制度を確認したい→人事や担当部署から正確な情報を伝える
- 仕事内容を詳しく知りたい→現場社員や同職種の社員との面談につなげる
- 若手社員の働き方を知りたい→入社年次の近い社員と話せる機会を設ける
- 同期や先輩社員との関係が気になる→内定者懇親会などの交流機会を設ける
大切なのは、すべての課題を同じ施策で解決しようとしないことです。本人が知りたい内容に合わせて、必要な情報や接点を選びます。
ステップ3.交流が必要な場合は、相手や機会を決める
社員や同期との交流が必要な場合は、「誰と話してもらうか」「どのような機会を設けるか」を決めます。
仕事内容を知りたい場合は同職種の社員、若手の働き方を知りたい場合は入社年次の近い社員など、内定者が知りたい内容に合わせて相手を選びましょう。同期や先輩社員との関係づくりが必要であれば、内定者懇親会を活用する方法もあります。
内定者懇親会を実施する場合は、食事や自由歓談の時間を設けるだけでなく、参加者同士が自然に会話できるきっかけをつくることも検討します。たとえば、複数人で相談しながら進めるゲームやグループで1つの課題に取り組む企画などが考えられます。
企画を選ぶ際は、次のような点を確認しましょう。
- 初対面でも参加しやすいか
- 一部の人だけでなく全員が関われるか
- 参加者同士で自然に会話する場面があるか
- 先輩社員と内定者が一緒に参加できるか
レクリエーションそのものを目的にせず、面談で把握した「誰と話したいか」「何を知りたいか」を踏まえて企画することが大切です。
関連記事:内定者懇親会の企画35選!同期や先輩社員との関係性構築や企業理解につながる企画を紹介
ステップ4.面談内容と結びつけて次のフォローを案内する
最後に面談で本人が話した内容と結びつけながら、次のフォローを案内します。
たとえば、承諾前であれば「職場の雰囲気をもう少し知りたいとのことでしたので、若手社員と話せる機会があります。進路を考えるための情報収集の1つとしてよければ参加してください」、承諾後であれば「〇〇の仕事をしている先輩と話してみたいとのことでしたので、次回の内定者懇親会で話せるよう調整します」といった伝え方が考えられます。
内定者懇親会に限らず、人事からの回答や社員面談などの場合も、「なぜこのフォローにつなぐのか」を本人に伝えると、面談内容とのつながりが分かりやすくなります。
承諾前の内定者には、内定者懇親会や面談への参加を内定承諾の前提にしたり、他社選考の辞退を求めたりしないことも大切です。面談で把握した内容をその人に必要な情報や人との接点へつなげていきましょう。
まとめ
内定者面談では、質問を多く用意することよりも、回答を深掘りして「何が分からないのか」「何が分かれば判断・準備しやすいのか」を把握することが大切です。
まずは、内定直後・承諾前・承諾後で確認する内容を整理し、面談後には「本人が求めている情報は何か」「誰が対応するか」「どのフォローにつなげるか」まで記録できるようにしておきましょう。
制度や条件は人事から正確に伝え、仕事内容であれば現場社員との面談、人間関係や同期との交流であれば内定者懇親会など、内容に応じて適したフォロー方法を選びます。
質問して終わるのではなく、面談で得た情報を次の対応につなげる運用まで整えることが内定者面談を有意義な機会にするポイントです。
内定者フォローの成否は、入社後の定着と活躍を左右します。「あそぶ社員研修」では、内定者同士が自然に打ち解け、入社意欲が高まる体験型プログラムをご用意しています。 「どの研修が自社に合うかわからない」という方は、お気軽にご相談ください。目的やご予算に合わせて最適なプログラムをご提案します。
この記事の著者
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