社員の発想力を高める方法20選!企業で実践できるアプローチ法を紹介

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この記事の監修者
株式会社motch me 取締役
石野 太一
同志社大学在学中に大学生向けクリエイティブスクールの立ち上げに携わる。25歳の時に「地頭を鍛える」をコンセプトに、謎解きやパズルを用いた学習塾「たいち数楽教室」を開塾し、延べ300名以上を指導。その後ベンチャー企業の一号社員として研修事業の責任者を務め、営業・コンテンツ開発から講師登壇までを担い、年間88回登壇した実績を持つ。「講師は現場を離れて講師だけをやっていてはいけない」をモットーに、現在はイベント制作会社の取締役として経営企画・人事に携わりながら、講師活動を続けている。

「社員からもっと新しいアイデアや提案を引き出したい」と考えていても、発想力は生まれつきの才能で決まるため、伸ばすのは難しいと考えている企業は多いのではないでしょうか。

しかし、発想力は個人のセンスだけではなく、日々の考え方や周囲との対話の積み重ねから生まれるものであり、職場環境や日々の習慣によって伸ばせる力です。本記事では、社員の発想力を高めるアプローチを4つの観点から解説するので、組織として社員の創造性を引き出したい方は、ぜひ参考にしてください。

 

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【4選】発想力を高める方法①|視野を広げて思考を柔軟にする

組織として社員の発想力を高めるには、個人の認知プロセスや、情報をインプットする習慣に働きかける施策が有効です。まずは社員の視野を広げて、思考の柔軟性を高めるアプローチを紹介します。

異なる分野の情報に触れる機会を設ける

社員が異なる分野の情報に接する機会を増やすことで、発想力を高められる可能性があります。実際、通常の業務から離れた分野の知識に触れることで、課題の解決に向けた新たな発想を得られるケースは珍しくありません。

一見、無関係に見える領域であっても、別の問題の解き方を知ることで、自分たちの抱える複雑な課題を解くヒントが見つかることもあるでしょう。さらに、他の分野の手法や構造を転用する視点は、凝り固まった思考から抜け出すきっかけにもなり得ます。

社員がさまざまな知見を取り入れられるように、他部署の業務見学をしたり、異業種交流会への参加を支援したりするなど、いわゆる「越境学習」の機会を積極的に設けてみるとよいでしょう。

小さな「気付き」を記録・共有する仕組みをつくる

日常業務の中で生じる違和感や、疑問点をその場で記録する仕組みをつくるのも、社員の発想力を高めるのに役立つ取り組みです。日々の業務で見過ごされがちな点を言語化することで、既存のプロセスの改善や新たな施策の提案につながります。

例えば、チャットツール内に社員の「気付き」を気軽に投稿できるルームを設けたり、朝会などで記録を持ち寄ってシェアする時間を設けたりするとよいでしょう。創造的なアイデアの種を組織に蓄積させるきっかけにもなります。その際には、発信のハードルを下げるためにも、未完成な内容でも歓迎するルールを設けておきましょう。

「時間」「場所」「立場」などを変えて考えさせる

目の前の業務や課題ばかりに注目していると、現実的な制約にとらわれてしまい、良いアイデアが出なくなることは珍しくありません。そこで、あえて異なる「時間」「場所」「立場」を想定して、社員に考えさせるアプローチも有効です。現在の状況から離れて考えることで、暗黙の前提条件などに惑わされず、新たな発想を得られる可能性があります。

例えば、「5年後の顧客ならどう感じるか」「〇〇社の担当者ならどのように解決するか」といった問いを、研修などで考えてもらうとよいでしょう。思考の前提を意図的に外す体験は、自由な発想を引き出すきっかけになるはずです。

一度距離を置いてから再検討してもらう

社員が課題の検討に行き詰まった際には、あえて時間を置いてから再検討するプロセスを挟むようにすると、新たな発想で解決に取り組める可能性があります。同じ問題に集中し続けると、どうしても視野が狭くなりがちですが、別の業務や休息を挟むことにより頭の中で情報が整理されて、思わぬひらめきにつながるケースがあるためです。

ただし、課題について事前に深く考え抜いている必要があるため、組織として再検討のプロセスを導入する場合には、社員が思考を巡らせる時間を確保しましょう。例えば、企画会議を初期検討と数日後の再検討といったように、2段階に分けたり、会議の数日前に課題を共有したりといった工夫が求められます。

 

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【8選】発想力を高める方法②|会議やアイデア出しの方法を見直す

集団での会議やブレスト・ディスカッションなどは、進め方次第で社員の発想力を高めることもあれば、逆に同調圧力や遠慮によって、思考の幅を狭めてしまうケースもあります。

アイデア出しの場を有効に機能させるには、発言のハードルを下げ、多様な意見を引き出すための設計が必要です。会議やアイデア出しの工夫により、社員の発想力を高める方法を紹介します。

発言の心理的なブレーキを外す

会議などで新しいアイデアを出す際には、発言への心理的なブレーキを外しておく工夫が必要です。ブレストを形骸化させないために、「他人の意見を批判しない」「質より量を重視する」「奇抜なアイデアを歓迎する」といった原則を、事前に全員で共有しておきましょう。

会議の冒頭でこれらの原則をスライド等に明示し、参加者全員で合意する手順を取り入れるのがおすすめです。さらに進行役を立てて、批判的な発言が出た際には、「今は案を広げる時間です」といったように、うまく軌道修正させる役割を持たせるとよいでしょう。

会議の冒頭で「思考の偏り」を共有する

アイデア出しの場では、過去の成功事例や既存の業務フローなどを前提に考えてしまい、なかなか自由な発想ができなくなってしまう場面が少なくありません。「前例がない」「費用対効果が合わない」といったことを気にして、無意識のうちに思考に制約を設けてしまうと、斬新な発想が妨げられる可能性があります。

こうした障害を取り除くには、会議の冒頭で多くの人が陥りがちな「思考の偏り」を共有し、注意すべき点をメンバーが確認できるようにしておくのが効果的です。

例えば、会議の開始時に「既存案への固執」や「先回り評価」などの注意点を、ホワイトボードなどに表示しておくとよいでしょう。参加者同士で思考の偏りを指摘できるようにしておくと、固定観念にとらわれない自由な議論がしやすくなります。

ブレストの人数を限定する

集団でのブレインストーミングは、参加人数を増やしすぎないように注意が必要です。人数が多くなるほど、誰かが話している間は、発言を待たなければいけません。待っている間に自分の考えを忘れたり、発言を躊躇したりしやすくなります。参加者が増えるほど、一人ひとりのアイデアを出す量が減ってしまう傾向があるためです。

特に大人数で会議を開く場合は、全員で一斉に議論するのではなく、まず3〜4名の小グループに分かれてアイデアを出し合い、その後に全体で共有するのがよいでしょう。加えて、10分程度の短時間で集中してアイデアを出し合うルールなどを組み合わせると、より密度の高い意見交換が可能になります。

ブレインライティングを取り入れる

口頭での議論に苦手意識を持つ社員がいる場合、テキストベースでアイデアを出し合う「ブレインライティング」を取り入れるのがおすすめです。専用のシートに各自が短時間でアイデアを書き込み、それを順に回しながら、他者の意見に便乗する形で新たな発想を書き足していく手法です。

自分のアイデアを声に出す必要がないため、発言の順番待ちが発生したり、声の大きい人に意見が引っ張られたりする事態を防止できます。リモートワークの環境であれば、オンラインホワイトボードや共有シートを活用して、各自がアイデアを書き込むようにするとよいでしょう。

制約条件やルールを付加して考える

アイデア出しでルールを設けず自由に考えさせると、かえって思考の範囲が広がりすぎて、どこから手をつければよいか、分からなくなる場合があります。そこで、あえて厳しい制約条件やルールを付加することで、思考の焦点が定まり、普段とは異なる切り口が見つかりやすくなるケースは少なくありません。

会議のテーマを設定する際には、「予算がゼロだとしたら、どのように解決するか」「現在の業務を廃止するとしたら、何をどう転換するか」といったように、あえて極端な条件を設定してみるとよいでしょう。費用や期間・手段などの切り口で制約を設けて、それぞれの条件下で出てきたアイデアを後から掛け合わせることで、今までにない解決策が出てくる可能性があります。

一定時間ごとに議題を切り替えて検討する

一つの課題について長時間考え続けていると、無意識のうちに同じ思考パターンにはまってしまいがちで、それを本人が気付きにくくなる傾向があります。こうした思考の停滞を防ぐには、個人の感覚に任せて思考を切り替えるのではなく、一定時間ごとに複数の課題を交互に検討するアプローチがおすすめです。

例えば、一度の会議に2つの議題を用意し、「15分ごとにテーマを入れ替えて議論する」といったルールを取り入れる方法が考えられます。ただし、切り替えの頻度が高すぎると、かえって集中が途切れてしまうため、課題の難易度やボリュームに応じて、適切な間隔を設定することが大事です。

発案者以外の目でアイデアを評価・選定する

アイデアの発案者は自分の提案に愛着を持つ傾向があるため、その将来性や客観的な評価について、冷静に判断するのが難しいケースがよくあります。そこで、本当に優れた発想やアイデアを採用するために、発案した部門・部署以外の組織や、第三者の客観的な視点で評価するのが有効です。

例えば、利害関係のない他部署の社員を選定メンバーに加えたり、現場の実務担当者に実現可能性をレビューしてもらったりするのがよいでしょう。また、選定の段階で一つの案に絞るのではなく、異なる切り口の発想を複数残しておき、実際に小さくテストして検証するアプローチもおすすめです。

他者の視点を体験してアイデアを生み出す

会議室や閉じたコミュニティの中だけでアイデアを考えていると、独りよがりで実態に合わない発想ばかり出てしまう可能性があります。そこで、実効性のあるアイデアを出すために、顧客や他部署の社員が「何に困っており、どういった不便を感じているか」などを、当事者の立場で体感するのもおすすめです。

例えば、営業やサポート部門の顧客インタビューに企画担当者が同席したり、他部署の現場業務を短時間体験するワークショップなどを、研修に導入したりするとよいでしょう。机上の議論を離れてリアルな体験に触れる機会をつくることで、現場の実態に即した説得力のある発想が生まれやすくなります。

【4選】発想力を高める方法③|組織制度で社員の発想をサポートする

社員が発想力を発揮できるかは、組織の風土や評価体制などにも左右されます。ここでは、マネジメントや組織制度の面から、社員の発想力を高める方法をみていきましょう。

失敗を許容するチームをつくる

社員が新しいアイデアを積極的に発信できるようにするには、「突飛な意見を出しても否定されない」「失敗しても責められない」と感じられる組織にすることが大切です。社員が周囲からの批判を恐れている状態では、無難な意見しか出さなくなり、斬新な発想が出にくくなります。

組織として社員の発想力を高めるために、新しい提案やその検証プロセスを評価する人事制度の設計を検討してみましょう。たとえ失敗しても挑戦そのものを評価し、そこから得た学びを共有できる場を設けるのもおすすめです。社員が萎縮せずに意見を出し合えるチームづくりに注力しましょう。

多様な社員が日常的に対話できる場を用意する

社員が自分たちの部門・部署の業務だけをこなす毎日を送っていると、思考の幅が狭まり、発想も固定化されやすくなりがちです。そこで、異なる専門性や経験を持つ社員同士が対話できる場を設けることで、新しいアイデアの着想につながる可能性があります。

例えば、和やかな雰囲気で社員が対話できるワールドカフェの設置や、部門をまたいだ社内勉強会の開催などを検討するとよいでしょう。社外の有識者と対話できるメンター制度などもおすすめです。また、こうした活動への参加を業務時間として認めるなど、制度面で後押しすることも重要です。

人事評価と無関係な対話の場を設ける

社員が上司と気軽に対話できる1on1ミーティングを実施している企業は多くありますが、実際には人事評価に紐づいているケースは少なくないようです。そこで、評価と完全に無関係な対話の場を積極的に設けることで、部下の思考を深め、柔軟な着想を引き出す機会として活用してみましょう。

面談では、「直近の仕事で面白いと感じた場面はどこか」「業務で違和感を覚えている点はあるか」といったように、普段の業務で投げかける問いとは異なる角度から、部下の思考を促すアプローチが効果的です。

社員が評価を気にせず、率直な意見や未成熟なアイデアを口にできる場を設けることにより、現場発の自由な発想や改善のヒントを得やすくなるでしょう。

アイデアに対して「裁量と称賛」で報いる

社員の発想力を高めて、創意工夫や新しい提案を引き出そうとする場合、金銭的なインセンティブを与えるだけでは、逆に意欲を損ねてしまう場合があるので注意が必要です。自由な発想を促すには、報酬も重要ですが、社員が「自分の意志で進められる」という感覚や、周囲からの承認なども重要な要素です。

新しい提案が採用された際には、当該社員に報奨金を出すだけではなく、その企画を実行するためのプロジェクトリーダーを任せたり、その挑戦を公式に称賛したりする仕組みを取り入れてみましょう。自らの手でアイデアを実現できる環境を整えることが、社員のエンゲージメントを高め、さらなる挑戦や発想を引き出す力になります。

【4選】発想力を高める方法④|働き方やオフィス環境を整備する

社員の発想力は、働き方やオフィス環境などにも影響を受ける要素です。社員が働く環境を整備し、思考の幅を広げやすくする方法も解説します。

体を動かしながら考えられる場をつくる

デスクに座りっぱなしの状態で考え続けていると、思考が凝り固まりがちで、良いアイデアが浮かばないという人は少なくありません。そこで、社員が任意のタイミングで軽く運動できる環境にすることで、気分がリフレッシュし、柔軟な発想につながる可能性があります。

例えば、ストレッチができるリフレッシュスペースを設けたり、軽い運動や自由に散歩ができる時間をつくったりすることで、新たな視点で課題に向き合える社員が増えるでしょう。歩きながらミーティングをする習慣などもおすすめです。社員の思考の停滞を防ぎ、行き詰まった状態から抜け出すきっかけをつくれます。

オフィスのレイアウトを工夫する

社員の発想力を高めるアプローチとして、オフィスのレイアウトを見直す方法もあります。集中して深く考える場所と、気軽に相談できる場所を切り分けることで、一人でじっくり考える時間と、誰かと意見を交わす時間をスムーズに切り替えられるようになります。

あわせて、可動式家具やフリーアドレスを活用し、目的に応じて配置を柔軟に変えられるようにするのもよいでしょう。社員同士が自然と顔を合わせ、ちょっとした雑談から新しいアイデアが生まれる可能性もあります。思いつきをその場で書き出せるホワイトボードの設置などもおすすめです。

オフィスに環境音を取り入れてみる

オフィスに環境音を取り入れるのもおすすめです。人間は完全に無音の空間よりも、適度な雑音が聞こえる環境の方が緊張せず、思考を拡散させやすい傾向があるといわれています。カフェのざわめきや穏やかな自然音などは、過度な緊張をほぐして頭をリラックスさせ、自由な発想やひらめきにもつながる可能性があります。

ただし、有線放送のように歌詞付きの音楽が流れる環境は思考が阻害されやすいため、避けるのが無難です。社内に音を導入する際には、歌詞のないインストゥルメンタルや自然の音などを選び、会話を邪魔しない控えめな音量で流すようにしましょう。

集中しにくい時間帯を発想の時間に充てる

アイデア出しなどの創造的な作業は、集中力が落ちる時間帯に実施すると有効な場合があります。データ分析などの集中力が必要な時間帯ではなく、夕方などの注意力が緩みがちな時間帯に、発想を広げる時間を設けるのがおすすめです。思考のフィルターが外れて、思いがけないアイデアが出る可能性があります。

例えば、午前中の頭が冴えている時間帯を分析作業に充てて、疲れが出やすい夕方にアイデア出しをするといった工夫が考えられます。ただし、発想に合った時間帯には個人差があるため、会社が一律に指定するのではなく、社員自身が柔軟に決められるようにするとよいでしょう。

まとめ

社員の発想力を高めるには、さまざまな情報に触れる機会を与えたり、気付きを生かせる仕組みをつくったりするのに加えて、組織的なアプローチを組み合わせることが有効です。発言しやすい空気感や偶発的な対話を生む仕組みを整えることで、社員がためらわずに新しいアイデアを口にできるようになるでしょう。

まずは、会議ルールの見直しや情報共有の円滑化など、小さく始められる施策から試してみるのがおすすめです。社員の反応を見ながら調整し、多様なアイデアが生まれる職場環境を目指しましょう。

 

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この記事の著者

あそぶ社員研修編集部

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