新入社員・若手社員の離職サインとは?早期離職を防ぐ方法も解説
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入社して間もない新入社員や、期待していた優秀な若手社員に「急に離職された」という経験がある方もいるでしょう。しかし、本当にそれは「急」だったのでしょうか。離職を考え始めると、働く意欲が低下し、表情や態度、行動などに変化が表れることがあります。会社としては、そのような小さな離職サインを見逃さず、できるだけ早く対処することが重要です。また、新入社員・若手社員の早期離職が続いているなら、根本的な原因を突き止め、改善していく必要があるでしょう。
本記事では、まず新入社員・若手社員の離職サインを紹介し、離職の主な原因、離職サインが見られたときの対処法、早期離職を防ぐ方法を解説します。
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新入社員・若手社員の離職サイン8選
まずは、離職を考え始めた社員に見られることが多い変化を8つ紹介します。
1.コミュニケーションが少なくなる
コミュニケーションが少なくなるとは、具体的には以下のようなケースが挙げられます。
- 以前よりも口数が減った
- 雑談をしなくなった
- メールやチャットの返信が遅くなった
- 会話のときに目を合わせてくれなくなった
- 一人でいることが増えた
- 会社の飲み会やイベントなどに参加しなくなった など
離職するなら、「もう周囲の人との関係はどうでもよい」と考えるようになり、上記のような変化が見られることがあります。または、離職を考えていることを悟られないように距離を置いている、人間関係でトラブルがありかかわりを避けているという可能性も考えられます。
2.身だしなみを整えるようになる(または乱れが見られる)
急に身だしなみがフォーマルになった場合、転職活動の準備をしている、またはすでに転職活動を行っている可能性があります。具体的には、髪を黒く染める、カジュアルな服装だった人がスーツで出社することが増えるなどの変化が挙げられます。
ただ、仕事に対する意欲が高まってこのような変化が見られることもあるため、必ずしも離職サインとは限りません。他のサインや思い当たる節がないか、あわせて確認してみましょう。
また、離職前には反対に髪型や服装に乱れが見られるようになることもあります。この場合は、仕事に対する意欲の低下や多忙、メンタル面の不調などにより、身だしなみに無頓着になっている可能性が考えられます。社員の健康を守るためにも、早めの対処が必要です。
3.未来の話を避けるようになる
今後の目標やキャリアについて尋ねた際に、具体的な回答を避けるような様子が見られたら、離職サインである可能性があります。「この会社にいても成長できない」「この会社で働き続ける自分が想像できない」と感じて離職を検討している、またはすでに決意している場合もあるでしょう
ただ、新入社員や若手社員の場合は、単純に「目標をうまく立てられない」「今後のキャリアをまだ描けていない」ために、具体的な回答ができない場合もあります。まずは質問を変えて丁寧にコミュニケーションをとり、本音を引き出してみましょう。
4.勤怠状況に変化が見られるようになる
離職を考え始めると、勤怠状況にも変化が見られるようになることがあります。急な遅刻や早退、欠勤(有給)が増えてきたら、すでに転職活動を行っている可能性が考えられます。もしくは、仕事に対する意欲や責任感が著しく低下している、ストレスにより心や身体に限界が来ているという場合もあるでしょう。
また、毎日変わらず出社はしているものの、残業をしなくなる(ぴったり定時に退社するようになる)、業務中に頻繁に席を立つようになる、私用で電話をしている様子がよく見られるようになるなども、離職サインである可能性があります。
5.仕事に対する姿勢が「受け身」になる
会議などで積極的にアイデアを出していた人が発言しなくなる、指示したことしかやらなくなるといった変化が見られる場合も、要注意です。すでに今の仕事に興味がなくなっている、やりがいが感じられなくなっているなどの可能性が考えられます。「できるだけエネルギーを転職活動に使いたい」「もうじき自分には関係がなくなる仕事だから、かかわりすぎないでおこう」などと考えるようになると、仕事に対する姿勢も受け身になりやすいのです。
ただ、体調やメンタル面の不調からこのような変化が見られることもあります。急に社員の積極性がなくなったと感じたら、他にも離職サインが表れていないか、よく観察してみましょう。
6.不満を表すことが増える(または急に減る)
会社や仕事に対する愚痴が増えた、または不満を態度・表情で表すことが増えた場合も要注意です。特に、今まであまりネガティブな発言がなかった社員が、急に不満を表すようになった場合、我慢の限界が来て「もう社内の評価はどうでもよい」と気持ちが吹っ切れた可能性が考えられます。
反対に、ネガティブな発言が多かった社員が、いきなり何も言わなくなるパターンもあります。不満が消えて何も言わなくなったという可能性もありますが、「何を言っても変わらない」と諦めの域に入り、すでに離職を決意した場合に多く見られます。「あと少しの辛抱だから」と、無駄にエネルギーを使わないようにしているのです。
7.新しい仕事を断るようになる
離職を考え始めると、新しい仕事を避けるようになります。仕事を頼んでも断られるようになったら、すでに離職の意思を固め、その時期も決めている可能性があるでしょう。今新しい仕事を引き受けても、最後まで責任を持てないためです。また、抱える仕事が多くなると、それだけ引継ぎも大変になるため、できるだけ仕事の量を抑えるようになります。
ただ、メンタル面の不調により新しい仕事を受ける余裕がない、または意欲が低下しているという可能性も考えられます。仕事のスピードや質は普段と変わりないか、小さなミスが増えていないかなども注意深く観察してみましょう。
8.身の回りを整理し始める
身の回りを整理し始めた場合は、すでに離職を決意している可能性が高いでしょう。できるだけ迷惑をかけずにスムーズに離職するための準備に入ったと考えられます。具体的には、会社に置いていた私物を少しずつ持ち帰る、引継ぎのために古い書類を処分する、業務マニュアルを作り始めるなどの行動が見られるようになります。
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調査結果から見る新入社員・若手社員が離職する原因
離職を決断する理由は、人それぞれ違います。理由によって会社がとるべき対応も変わってきますが、会社に伝える理由が本音であるとは限りません。ここでは、株式会社IKUSAが2026年3月に実施した「新人・若手の早期離職に関する実態調査」の結果をもとに、新入社員や若手社員が離職を考え始める本当の原因を探っていきます。
「待遇面に対する不満」と「人間関係の悩み」が高水準
本調査の有効回答数は400名で、このうち3年以内に退職経験がある方(37%)と、退職経験はないが辞めたいと思ったことがある方(21.75%)にその理由を尋ねたところ、上位は以下のような結果となりました。
- 労働時間・休日(17%)
- 給与水準(19%)
- チーム内の人間関係(19%)
- 上司との関係(64%)
労働条件や給与といった待遇面と同じくらい、職場の人間関係が離職の大きな要因になっていることが分かりました。
また、離職の直接の原因になったかは不明ですが、チームの雰囲気や一体感のなさにストレスを感じたり、違和感を覚えたりしている人も多いようです。「新人・若手の早期離職を防ぐ上で、最も重要だと思うもの」については、「チームの雰囲気(31.25%)」が最多となっています。
「このような取り組みがあれば、辞めずに済んだ(済まないだろう)」と思うものについては、「チームでの対話の場(34.25%)」「チームビルディング施策(29%)」、「定期的な1on1(24.5%)」が高水準となっており、より多くのコミュニケーションの機会を求めていることが分かります。
評価に対する不満も
本調査では、以下のような結果も得られました。
- 日々の業務で、最もストレスを感じる瞬間は何ですか?
→「上司からのフィードバックが曖昧なとき(25%)」「成果が正当に評価されないと感じたとき(21.3%)」 - 入社後、チームのどのような点に違和感を覚えましたか?
→「個人プレーが評価されすぎている(4%)」 - 新人・若手の早期離職を防ぐ上で、最も重要だと思うものは何ですか?
→「評価・制度(5%)」
回答割合としてはそこまで高くはありませんが、このような評価に対する不満を放置すると、「このままこの会社にいてよいのだろうか?」「転職したほうがもっと成長できるのではないだろうか?」と考えるようになり、離職につながる恐れがあります。
また、辞めたい気持ちが弱まった瞬間としては、「チームで成功体験を得た(41.48%)」「自分の存在価値を認められた(28.89%)」「チームで感謝・称賛された(27.41%)」が高水準となっています。この結果からも、早期離職を防ぐためには、自分の存在やチームへの貢献を評価される機会が必要であることが分かります。
IKUSAのプレスリリース:「新人・若手の早期離職に関する実態調査」の結果を公表
新入社員・若手社員に離職サインが見られたときの対応
では、新入社員・若手社員に先ほど紹介したような離職サインが見られたら、どのように対処すれば引き止めることができるのでしょうか。具体的な対応について解説します。
話を聞いて原因を把握する
まずは、その社員とじっくり話をする機会を作りましょう。お伝えしたように、離職サインとして紹介したような変化が見られても、離職を考えているとは限りません。業務に追われていたり、ストレスがかかりすぎていたりするために、同様の変化が見られることもあります。もちろん、それらもゆくゆく離職につながる可能性があるので、早めに対処することが重要です。原因が分からなければ対処のしようがありませんので、まずは話を聞いて変化の原因を把握しましょう。
その社員の性格や話を聞く人(上司、人事など)との関係性にもよりますが、ランチを食べながら、お酒を飲みながらではなく、「面談」という形でしっかり向き合って話を聞くことをおすすめします。
原因に合わせて対応する
話を聞いて原因が分かったら、原因に合わせて対応を検討し、実行します。以下は、対応の一例です。
| 業務内容や待遇面に不満がある場合 | ・業務の内容や量と給与のバランスが取れている か見直し、調整する。 ・現在の評価制度を見直し、必要があれば改善 する。 ・本人が希望する業務へのアサインを検討 する。 |
| 人間関係に悩んでいる場合 | ・特定の人物との関係が悪化している場合は、 双方からヒアリングを行う。 ・コミュニケーションの機会を増やし、 改善を図る。 ・必要に応じて配置転換も検討する。 |
| 将来に不安を感じている場合 | ・キャリアパスを提示し、自社で成長できること をアピールする。 ・今後の目標やキャリアプランを一緒に 考える。 ・スキルアップの機会を提供する。 |
無理に引き止めない
離職を防ぎたいからと言って、無理に引き止めることはおすすめしません。離職を希望しているのに認めなかったり、強引に引き止めたりすると、パワーハラスメントに該当する恐れがあります(「ヤメハラ」とも呼ばれています)。
話を聞いて、すでに離職の意思が固まっていることが分かったら、本人の意思を尊重し、気持ちよく次のステップに進めるようサポートすることが大切です。
新入社員・若手社員の早期離職を防ぐ方法
離職を防ぐためには、社員が「辞めたい」と思わないような職場を作ること、そしてできるだけ早く離職サインをキャッチすることが重要です。最後に、離職対策として会社ができることを3つ紹介します。
コミュニケーションを強化する
先ほど紹介した株式会社IKUSAの調査結果から、職場の人間関係やチームの雰囲気の問題が早期離職の大きな要因であることが分かりました。職場の人間関係やチームの雰囲気を改善すれば、社員の満足度や帰属意識を高められる可能性があります。そのために、コミュニケーションを強化しましょう。日頃から密にコミュニケーションをとることで、社員のちょっとした変化にも気づきやすくなります。
具体的には、以下のような取り組みが考えられます。
- 定期的にチームミーティングやチームビルディングを行い、つながりを強化する。
- 定期的に1on1を実施し、不満・不安の解消や成長のためのフィードバックを行う。
- コミュニケーション研修を実施し、コミュニケーションの重要性やコミュニケーションスキルを学んでもらう。
- 会社のビジョンを発信する機会を増やし、方向性を明確に示すことで一体感を高める。
ストレスチェックやサーベイを実施する
組織と社員の状態を把握するために、ストレスチェックやサーベイを実施することも検討しましょう。
ストレスチェックとは、労働者がストレスに関するいくつかの質問に回答することで、自分のストレスの状態を把握できる簡単な検査です。令和7年5月に公布された改正労働安全衛生法より、これを実施することがすべての事業場の義務となりました。まだ実施していない場合は、早めに導入されることをおすすめします。
そして、会社が社員に対して実施するサーベイとは、組織や社員の状態、課題などを把握するために行う調査のことです。エンゲージメントサーベイやパルスサーベイなど、さまざまな種類があります。
このようなツールを用いた診断を定期的に行うことで、組織や社員の状態を客観的に把握しやすくなります。また、具体的にどこを改善すべきなのか、実施した離職対策の効果が出ているかなども分析できるため、より効果的な施策を検討しやすくなるでしょう。
採用の方法や基準を見直す
新入社員・若手社員が早期に離職してしまう原因として多いのが、入社後のミスマッチです。業務内容や残業時間、職場の雰囲気などが「面接で聞いたものと違った」「想像していたものではなかった」ことが理由で、早い段階で見切りをつける人が多いと考えられます。
これを防ぐためには、採用の段階でミスマッチを防ぐことが重要です。採用活動では求職者に対して正しい情報を提供することはもちろん、改めて採用の基準や条件を明確にし、採用の方法も見直してみるとよいかもしれません。たとえば、インターンシップや職場見学などを実施する、カジュアル面談を行う、リファラル採用やダイレクトリクルーティングなどミスマッチが起きにくい手法を取り入れるなどの対策が考えられます。
まとめ
離職を考え始めると、表情や態度、行動などに何らかの変化が表れることが多いです。そうした離職サインにいち早く気づき、対応できるようになれば、新入社員・若手社員の離職を防ぎやすくなるでしょう。
ただ、新入社員・若手社員の離職率が高い状態が続いているなら、何か根本的な原因が解決されないままになっている可能性が考えられます。原因によって必要な対策は異なりますので、会社の文化や人間関係、雰囲気、評価の仕組み、採用活動などに問題がないか、一度見直してみてはいかがでしょうか。
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この記事の著者
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