ロジカルコミュニケーションとは?メリットや鍛える方法を紹介

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この記事の監修者
株式会社motch me 取締役
石野 太一
同志社大学在学中に大学生向けクリエイティブスクールの立ち上げに携わる。25歳の時に「地頭を鍛える」をコンセプトに、謎解きやパズルを用いた学習塾「たいち数楽教室」を開塾し、延べ300名以上を指導。その後ベンチャー企業の一号社員として研修事業の責任者を務め、営業・コンテンツ開発から講師登壇までを担い、年間88回登壇した実績を持つ。「講師は現場を離れて講師だけをやっていてはいけない」をモットーに、現在はイベント制作会社の取締役として経営企画・人事に携わりながら、講師活動を続けている。

ビジネスを円滑に進めていくためには、「相手にわかりやすく・正しく情報を伝えるスキル」が欠かせません。しかし、これは意外と難しいものです。「いつも説明が長くなってしまう」「話がわかりにくいと言われる」このようなお悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。

本記事では、「ロジカルコミュニケーション」というコミュニケーションの手法を紹介します。ロジカルコミュニケーションが必要な理由、実践するメリット、鍛え方について、詳しく見ていきましょう

 

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ロジカルコミュニケーションとは

英単語のロジカル(logical)には「論理的な」や「筋の通った」などの意味が、コミュニケーション(communication)には「伝達」や「意思疎通」などの意味があります。ロジカルコミュニケーションとは、簡単にいうと「自分の伝えたいことを論理的に、わかりやすく伝えるためのコミュニケーション手法」のことです。

ロジカルコミュニケーションは、パンネーションズコンサルティンググループの代表取締役である安田正(やすだ ただし)氏により考案されました。安田氏は、2007年には『ロジカル・コミュニケーション―誰でも論理的に話せる』という著書も発表しています(出版社:日本実業出版社)。「ロジカルコミュニケーション」という言葉は、安田氏の登録商標です。

誰でも一度は、「自分の言いたいことが言えなかった」「うまく伝えられなかった」という経験があるのではないでしょうか。緊張からうまく話せなくなってしまうこともありますが、言いたいことを頭のなかで整理できていないために、うまく言えない・伝わらないこともあります。安田氏の著書では、独自の「話の設計図」の手法を習得する方法が紹介されています。

ロジカルコミュニケーションが生まれるまで

ロジカルコミュニケーションを考案した安田氏は、以前企業の英語研修の講師を担当していたそうです。その際、「英語はできるのに、プレゼンテーションや会議などで話が通じない」という受講者が多かったといいます。原因を分析してみると、英語力が問題なのではなく、日本人は話し方がわかりにくい傾向があることに気づきます。そして、日本人の特性に合わせた、わかりやすく伝えるためのコミュニケーション手法として、ロジカルコミュニケーションが開発されたのです。

参考:ビジネスで必須スキル!ロジカルコミュニケーション®とは何か? – ロジカル・コミュニケーション検定

お伝えしたように、「ロジカルコミュニケーション」は考案者である安田氏の登録商標です。ただ、「ロジカルコミュニケーション」という言葉が使われている書籍は他にもあります。たとえば、日本でロジカルシンキングがブームとなったのは『ロジカル・シンキング』(著者:照屋華子、岡田恵子 / 出版社:東洋経済新報社 / 発売:2001年)という書籍がきっかけといわれています。この書籍は、タイトルこそ『ロジカル・シンキング』ですが、書籍のなかで紹介されているのは「ロジカル・コミュニケーション」であり、「ロジカル・シンキング」という言葉は出てこないのです。

参考:〈論文〉ロジカル・シンキングとしての3分割法 – 近畿大学学術情報リポジトリ

他にも、「ロジカルコミュニケーション」という言葉が出てくる書籍は多数あります。ロジカルコミュニケーションについて学びたいなら、関連する書籍を探してみてはいかがでしょうか。

 

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ロジカルコミュニケーションが必要な理由

ビジネスのなかでは、「わかりやすい説明」が求められる場面が非常に多くあります。ビジネスを円滑に進めるために、そして成果につなげるためにも、ロジカルコミュニケーションが必要なのです。

たとえば営業職の人なら、自社の商品・サービスの魅力をわかりやすく説明できなければ、顧客に商品・サービスを買ってもらうことができません。また、企業や組織の仕事はチームで進めていくものがほとんどです。他のメンバーに報告や連絡事項を正しく・わかりやすく伝えることができないと、全体の業務の流れが悪くなってしまいます。相手をイライラさせてしまったり、ミスやトラブルにつながったりすることもあるかもしれません。

まとめると、ロジカルコミュニケーション(わかりやすい説明)ができないと、

  • なかなか成果につながらない。
  • 業務効率が下がる。
  • ミスやトラブルにつながる可能性もある。
  • 人間関係やモチベーションに影響が出ることもある。

というわけなのです。わかりやすく話すスキルは、ビジネスパーソンに不可欠といえるでしょう。

ロジカルコミュニケーションのメリット

では、ロジカルコミュニケーションを身につけ、普段から実践できるようになると、どのようなメリットがあるのでしょうか。1つずつ、詳しく見ていきましょう。

わかりやすく伝えられるようになる

冒頭でお伝えしたように、ロジカルコミュニケーションとは、「自分の伝えたいことを論理的に、わかりやすく伝えるためのコミュニケーション手法」です。これを身につけることで、自分の伝えたいことを、相手にわかりやすく伝えられるようになるでしょう。

「わかりやすく」とは、情報が「正しく」伝わるようになるということです。どれだけ丁寧に時間をかけて説明しても、間違った意味で伝わってしまえば意味がありません。ビジネスにおいては、ミスやトラブルを防ぐためにも、正しい情報伝達を行うことが重要です。ロジカルコミュニケーションが実践できるようになると、自分の伝えたいことが相手に正しく伝わります。

コミュニケーションの負担を減らせる

説明がわかりにくいと、相手に理解してもらえず、「もう一度説明してもらえますか?」などと言われることがあります。話が長くなると、聞いている相手も、話している自分自身も疲れてしまいます。ロジカルコミュニケーションを習得すると、伝えたいことを短時間でわかりやすく説明できます。伝えるのにかかる時間も、労力も減らすことができるでしょう。

また、相手は自分も仕事があるなかで、手を止めて話を聞いてくれています。説明がわかりにくかったり、必要以上に長かったりすると、ストレスを感じてしまうこともあるでしょう。ロジカルコミュニケーションを身につけ、わかりやすい説明ができるようになると、相手のストレスも減らすことができます。

これらの結果として、仕事がスムーズに進むようになり、業務効率化、生産性の向上といった効果も期待できます

ビジネススキルの向上につながる

ロジカルコミュニケーションを身につけると、さまざまなビジネススキルの向上も期待できます。

たとえば、交渉力やプレゼンテーション能力です。交渉やプレゼンテーションを成功させるためには、こちらの意見を主張するだけでなく、相手の知りたい情報を提供することも重要です。ロジカルコミュニケーションを実践できるようになれば、必要な情報を整理したうえで、わかりやすく・正しく伝えられるようになるでしょう。その結果、相手の理解を得やすくなり、成果につながりやすくなります。

また、ロジカルコミュニケーションは人材育成にも必要なスキルです。たとえば、部下の育成のために定期的に1on1や面談を実施しているという企業もあるでしょう。その際にロジカルコミュニケーションを意識すると、今よりも的確なフィードバックができるようになるはずです。

人間関係が良好になる

仕事をスムーズに進めるためには、相手に「この人とは安心して仕事が(取り引きが)できる」と思ってもらうこと、つまり信頼を得ることが非常に重要です。

ロジカルコミュニケーションを身につけ、わかりやすい説明ができるようなると、相手から信頼してもらいやすくなります。信頼を得ることができれば、良好な人間関係も築きやすくなるでしょう。

自分に自信が持てるようになる

ここまでに紹介してきたように、ロジカルコミュニケーションを身につけることで、さまざまな良い結果が生まれやすくなります。「一度の説明で理解してもらえた」「交渉がうまくいった」などの成功体験を積み重ねていくことで、自分のコミュニケーション力に自信が持てるようになるでしょう。

自分に自信が持てるようになると、さまざまなことに挑戦できます。難しい交渉やプレゼンテーション等にも挑戦できるようになり、自分をさらに成長させることができるでしょう。

ロジカルコミュニケーション力の鍛え方

では、具体的に何をすればロジカルコミュニケーションを身につけることができるのでしょうか。ここからは、ロジカルコミュニケーションの鍛え方を5つ紹介します。

1.ロジカルコミュニケーションに関する本を読む

ロジカルコミュニケーションを身につけたいなら、まずは「ロジカルコミュニケーションとは何か」を理解する必要があります。「ロジカルコミュニケーション」と検索をすると、ロジカルコミュニケーションについて書かれた記事が多くヒットします。しかし本記事を含め、インターネット上の記事は簡単にしか解説していないものが多いので、書籍で学ぶのがおすすめです。たとえば、本記事でも紹介した書籍は以下です。

この他にも、「ロジカルコミュニケーション」という言葉が出てくる書籍は多数あります。視点やとらえ方を偏らせないために、できれば数冊読んでみることをおすすめします。

2.ロジカルシンキングを身につける

ロジカルなコミュニケーションができるようになるためには、まずは物事をロジカルに考えられるようになる必要があります。そのために、ロジカルシンキングを学びましょう。ロジカルシンキングとは、物事を体系的に整理し、筋道を立てて矛盾のないように結論を導き出す思考法のことです。日本語では「論理的思考法」と呼ばれています。

ロジカルシンキングを身につける方法はさまざまありますが、まずは基本の「MECE」を理解しましょう。「MECE」は、以下の4つの英単語の頭文字をとったもので、「ミーシー」または「ミッシー」と読みます。

  • Mutually(相互に)
  • Exclusive(重複なく)
  • Collectively(集合的に)
  • Exhaustive(網羅的な)

簡単にいうと、「モレ・ダブりがない」ということです。「MECE」については以下の記事で詳しく解説していますので、よろしければご覧ください。

MECEとは?アプローチ方法・フレームワークについて解説

また、ロジカルシンキングを助けてくれるフレームワークやツールも多数あります。普段からそれらを意識して使ってみるのもトレーニングになるでしょう。

たとえば、何か伝えたいことがあるときには、「ピラミッドストラクチャー」というフレームワークが役に立ちます。自分が主張したいことと、その根拠を、その名の通りピラミッド構造に整理するというものです(※「ストラクチャー」は構造を意味する英単語です)。ピラミッドストラクチャーについては、以下の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。

ピラミッドストラクチャーとは?作り方や活用の具体例を解説

3.話の構成を意識する

何かを説明するときは、話の構成も意識してみましょう。ビジネスコミュニケーションは、「結論から伝える」のが基本です。そうすることで、相手は「今から何の話が始まるのか」を理解できます。そのため、そのあとに続く理由や根拠も理解しやすくなるのです。逆に、結論がなかなか出てこないと、「一体何の話をしているのだろう?」「いつまで聞いていればいいのだろう?」と、相手にストレスを与えてしまう可能性があります。限られた時間のなかで、情報を正しくわかりやすく伝えるために、「結論から伝える」ことを意識しましょう。

その際に役に立つのが、「PREP法」という文章構成のフレームワークです。以下の順番で、話を組み立ててみましょう。

  • Point(結論)
  • Reason(理由)
  • Example(具体例)
  • Point(結論)

結論を最初だけでなく最後にも伝えることで、相手の印象に残りやすくなります。また、理由と具体例も示すことで、話に説得力を持たせることができます。「PREP法」について詳しくは、以下の記事で解説しています。

PREP法とは?例文・メリット・注意点・その他のフレームワークを解説

4.ディベートを実施する

ディベートとは、あるテーマについて立場の異なるグループに分かれて議論をすることをいいます。たとえば「賛成派と反対派」「A派とB派」などです。どちらのグループになるかは、参加者自身が決めることもあれば、個人の意見にかかわらず主催者側で決めるケースもあります。

ディベートは、最終的にジャッジにより勝敗が決められます。勝つためには、自分のグループの主張を論理的に・わかりやすく説明し、相手グループやジャッジを説得することが求められます。相手グループを「言い負かす」「言いくるめる」のではなく、「納得してもらう」ことが重要です。

ディベートは、ロジカルシンキングおよびロジカルコミュニケーションのトレーニングになります。社内で定期的にディベートをする機会を設けることも検討してみてはいかがでしょうか。

5.研修を受講する

ロジカルコミュニケーションを身につけたいなら、研修を受講するのがおすすめです。ロジカルコミュニケーションを学べる研修を実施している研修会社もあります。専門的な知識・スキルを持った講師に解説してもらうことで、ロジカルコミュニケーションへの理解が深められるでしょう。演習が盛り込まれている研修を選べば、実践にもつながりやすくなります。

ロジカル・コミュニケーション検定

『ロジカル・コミュニケーション』の著者である安田正氏が代表を務める、一般社団法人コミュニケーション・マイスター協会では、ロジカルコミュニケーションを学べる検定講座と検定試験を実施しています。「ロジカルコミュニケーションを学びたい」「自分のコミュニケーション能力がどの程度なのか知りたい」という方は、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。企業・法人向けの検定講座もあります。詳しくは、ロジカル・コミュニケーション検定のWebサイトをご覧ください。

– ロジカル・コミュニケーション® | ロジカルコミュニケーション検定

まとめ

ロジカルコミュニケーションについて解説しました。「ロジカルコミュニケーション」という言葉は安田正氏の登録商標ですが、この言葉が用いられている書籍は他にも多数あります。ロジカルコミュニケーションについて理解を深めるために、関連する書籍を探して読んでみてはいかがでしょうか。

ビジネスパーソンにとって、ロジカルシンキングは必須のスキルといわれています。ただ、論理的に考えることができても、それをわかりやすく伝えることができなければ、なかなか結果は生み出せません。正しい情報伝達ができなければ、ミスやトラブルにつながることもあります。論理的に考え、わかりやすく伝えるスキルを磨いていきましょう。

 

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この記事の著者

あそぶ社員研修編集部

あそぶ社員研修は、企業の研修担当者向けのお役立ち情報を発信するメディアです。研修に関するノウハウ、組織・人材開発の手法、ビジネススキルなどをわかりやすく紹介します。

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