陽口ワークとは?やり方と効果・ポイントを紹介

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この記事の監修者
株式会社motch me 取締役
石野 太一
同志社大学在学中に大学生向けクリエイティブスクールの立ち上げに携わる。25歳の時に「地頭を鍛える」をコンセプトに、謎解きやパズルを用いた学習塾「たいち数楽教室」を開塾し、延べ300名以上を指導。その後ベンチャー企業の一号社員として研修事業の責任者を務め、営業・コンテンツ開発から講師登壇までを担い、年間88回登壇した実績を持つ。「講師は現場を離れて講師だけをやっていてはいけない」をモットーに、現在はイベント制作会社の取締役として経営企画・人事に携わりながら、講師活動を続けている。

リモートワークを導入したことで、「一緒に働くメンバーと気軽なコミュニケーションをとる機会が減った」と感じている人も多いでしょう。コミュニケーション不足解消やチームビルディングとして、またはオンライン会議や研修前のアイスブレイクとして、「陽口ワーク」を実施してみてはいかがでしょうか。

本記事では、陽口ワークとはどのようなワークなのか、やり方と効果、実施する際に重要となる他人の「良いところ」の探し方を解説します

 

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陽口ワークとは

陽口(ひなたぐち)とは、陰口(かげぐち)の反対の意味を持つ言葉です。陰口とは、本人がいないところで悪口を言うことを意味します。その対義語である陽口は、本人がいないところで褒めたり、認めたりすることをいいます。

陽口ワークは、グループのメンバー同士で陽口を言い合うというワークです。やり方はのちほど詳しく解説しますが、グループの中で陽口を言われる人を一人決め、その他のメンバーはその人が「その場にいないという設定」で、全力で褒めます。

「褒める」という行為は、意外と恥ずかしいものです。しかし、職場の中でこの機会が少ないと、社員のモチベーションや自己肯定感が下がってしまう可能性があります。褒める(言い換えると、「承認する」)機会をあえて作ることで、社員のモチベーションや自己肯定感が高まり、人間関係も良好になることが期待できます。

リモートワークの割合が高い企業におすすめ

オフィス勤務であれば、小さなことでも気軽に声かけをしたり、褒めたりすることができます。たとえば、仕事で成果を上げたメンバーがいれば、「さすが〇〇さん!すごいですね!」称賛を送ることができます。しかしリモートワークの場合、「すごいな」「素敵だな」と思うことがあっても、それを伝えるためにわざわざ連絡するのも……と、ためらってしまうことが多いでしょう。

最近は、メンバー間で気軽に「いいね!」や感謝の気持ちを送りあえるツールもありますが、やはりスタンプやテキストで褒められるのと、「その人の言葉で」褒められるのとでは感じ方が変わります。陽口ワークは、オンラインコミュニケーションツールさえあれば実施可能です。リモートワークを導入しており、コミュニケーション不足や社員のモチベーションに課題を感じているなら、陽口ワークを実施してみてはいかがでしょうか。

 

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陽口ワークのやり方

ではここからは、陽口の流れとポイントを紹介します。

陽口ワークの流れ

人数に特に決まりはありませんが、47人くらいまでで行うのがよいでしょう。所要時間は、だいたい20分~30分程度です。

参加メンバーに用意してもらうものは、オンラインコミュニケーションツールのみです。ZoomGoogle Meetなど、何でも構いません。マイクとカメラも使いますので、両方オンにした状態で参加してもらいましょう。流れは、以下の通りです。

【陽口ワークの流れ】

  1. 参加メンバー全員、オンラインコミュニケーションツールにログインします。
  2. 最初に誰の陽口を言うのか、対象者を決めます。
  3. 対象者は、その場からいなくなったふりをします。(カメラをオフに、マイクをミュートにして、他のメンバーの音声のみ聞くことができる状態にします。)
  4. メンバー全員で、対象者の陽口を全力で言い合います。(あらかじめ時間を決めておきましょう。時間は35分程度が目安です。)
  5. 時間が来たら、対象者はカメラ・マイクをオンにして、陽口を言われた感想や、印象に残ったことを話します。(この時間はだいたい1分程度とします。)
  6. メンバー全員が陽口の対象になるまで、ステップ25を繰り返します。
  7. 最後に、メンバー全員で今回のワークの感想を話し合います。

陽口ワークを実施するときのポイント

陽口ワークは、その名の通り陽口を言うというワークですので、ネガティブなことを言ってはいけないのはもちろんのこと、対象者を「全力で」褒めるというのもポイントです。恥ずかしがらずに、対象者の良いと思うところをストレートに言葉にしましょう。制限時間の中で沈黙ができると対象者が悲しい気持ちになってしまいますので、参加者にはあらかじめ陽口を考えてもらっておくのもおすすめです。また、オンラインでは発言が被ると聞き取りにくくなることがありますので、話す順番を決めておくとスムーズに進められるでしょう。

さらに、ちょっとした小芝居も入れてみてください。たとえば、「恥ずかしいから本人には言えないんですが、実は私、〇〇さんの……っていうところ本当に素敵だと思っているんですよね」というように、「本人がいない」という設定を徹底すると、ワークが盛り上がります。

陽口ワークの効果

次に、陽口ワークを実施することで、どのようなポジティブな効果が得られるのか、詳しく見ていきます。

自己肯定感が高まる

自己肯定感とは、「ありのままの自分を認め、肯定できる感覚」のことです。陽口ワークには、これを高める効果があります。

陽口を言われることで、自分の良いところを改めて確認することができます。自分では気づいていなかったことや、特別意識していなかったことを褒められることもあるでしょう。また、「メンバーはこんなに自分のことを見てくれていたのか」ということに気づけると、安心感も得られます。

陽口ワークを実施し、社員の自己肯定感が高まれば、仕事に積極的に取り組むようになる、能力を上手に発揮できるようになるなどの効果も期待できるでしょう。

チームの雰囲気・人間関係が良好になる

陽口を言われることで、「自分はこのチーム(メンバーそれぞれ)に受け入れてもらえている」と感じられるようになります。また、ポジティブな発言が飛び交うと、自然とチーム内に笑顔が増え、雰囲気が明るくなるという効果もあります。

「ワークが終わればもとの雰囲気に戻ってしまうのでは?」と思われるかもしれませんが、悪口や陰口が尾を引くように、陽口も余韻が残るものです。ワークが終わったあとも、チームの雰囲気が良いまま保たれ、ポジティブなコミュニケーションが増えて、人間関係が良好になることが期待できるでしょう。

さらに、その結果としてエンゲージメントも高まる可能性があります。

自分とは違う視点・価値観を知れる

ものの見方や考え方は、人それぞれ違うものです。陽口ワークを実施すると、自分がまったく意識していなかったことを褒められたり、「そういう部分が評価されるのか」という新たな視点に気づけたりすることもあります。陽口ワークには、自分とは異なる多様な視点・価値観があることを知ることができる、相互理解を深められるというメリットもあります。

また、陽口ワークを通して新たな「褒められポイント」が見つかると、「自分も同じようにやってみよう」という気持ちが生まれます。これが、仕事のモチベーションになることもあるでしょう。

他人の「良いところ」を探す癖がつく

部署やチームで定期的に陽口ワークを実施すれば、他人の「良いところ」を探すことを習慣にできるかもしれません。

普段から他人の「良いところ」を探すようにすると、人生が生きやすくなります。人はそれぞれ異なる価値観を持っており、性格も一人ひとり違います。そのため、誰にでも「合わない人」はいるものですが、どうしても関係を断ち切れないこともあります。一度「合わない」と感じると、どうしてもその人の「悪いところ」ばかりを探してしまいがちになりますが、誰でも良いところ・悪いところの両方を持ち合わせているものです。その人の良いところが見えてくると、ストレスが減り、人間関係も良好になるでしょう。

「良いところ」の探し方

いきなり「この人のことを褒めてください」といわれても、なかなか言語化するのが難しいこともあるでしょう。「良いところ」はどのようにして探し、言葉にすればよいのでしょうか。

まずは、褒める対象の人のことを、改めて振り返ってみてください。「いつも誰よりも早く出社している」「デスク回りがきれいに整理整頓されている」など、必ず何か「良いところ」が見つかるはずです。

または、「承認」の種類別に探してみるのも一つの方法です。分け方は複数ありますが、ここでは4種類の「承認」を紹介します。

成果承認

成果承認とは、その人が上げた成果や結果を認めることです。

【陽口の例】

「〇〇さん、予定よりも早く目標を達成していて、本当にすごいと思いました。」

「この前〇〇さんが作ってくれた企画書、とても素晴らしい出来だったんです。」 など

行動承認

行動承認とは、その人の行動(挨拶、気配り、仕事への取り組み方など)を認めることです。

【陽口の例】

「〇〇さんはいつも意見をよく出してくれるんです。積極的なところが本当に素晴らしいと思います。」

「〇〇さんは抱えている仕事も多いのに、他のメンバーの仕事もよく見てくれていて、いつも助かっています。」

成長承認

成長承認とは、その人の成長を認めることです。

【陽口の例】

「〇〇さん、一年前に比べると営業トークが格段に上達しましたよね。」

「最近、〇〇さんの仕事をこなすスピードがどんどん上がっているんです。私も見習わないといけませんね。」

存在承認

存在承認とは、その人の存在自体を認めることです。

【陽口の例】

「〇〇さんがいてくれるだけで、職場の雰囲気が明るくなりますよね。」

「周りが焦っているときでも、〇〇さんがいつも冷静でいてくれるので、安心できるんです。」

挨拶やちょっとした声かけも存在承認になります。普段から上司やリーダーのほうから積極的にコミュニケーションをとることを意識すると、メンバーは安心感を得られるでしょう。

まとめ

陽口ワークを実施することで、メンバーの自己肯定感が高まる、チームの雰囲気・人間関係が良くなることが期待できます。また個人としても、自分と違う視点・価値観を知れる、他人の「良いところ」を探す癖がつくなどのメリットがあります。かかる時間も2030分程度、オンラインコミュニケーションツールさえあれば実施できるという手軽さも魅力です。コミュニケーションやモチベーションの課題を感じているなら、陽口ワークを実施してみてはいかがでしょうか。

 

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この記事の著者

あそぶ社員研修編集部

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