内定辞退の対策13選!起こる理由や防止するポイントも解説

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この記事の監修者
株式会社motch me 取締役
石野 太一
同志社大学在学中に大学生向けクリエイティブスクールの立ち上げに携わる。25歳の時に「地頭を鍛える」をコンセプトに、謎解きやパズルを用いた学習塾「たいち数楽教室」を開塾し、延べ300名以上を指導。その後ベンチャー企業の一号社員として研修事業の責任者を務め、営業・コンテンツ開発から講師登壇までを担い、年間88回登壇した実績を持つ。「講師は現場を離れて講師だけをやっていてはいけない」をモットーに、現在はイベント制作会社の取締役として経営企画・人事に携わりながら、講師活動を続けている。

売り手市場が続く中、内定辞退は採用課題のひとつでしょう。実際、新卒採用では6割以上が内定辞退するというデータもあり、中途採用でも無視できない課題となっています。

本記事では、内定辞退防止に効果的な対策13選を紹介します。あわせて、内定辞退の現状や起こる理由、辞退発生時の適切な対応についても解説しています

 

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新卒・中途採用の内定辞退における現状

株式会社リクルートが運営する就職みらい研究所が実施した「就職プロセス調査(2025年卒)」によると、2025年卒学生の内定辞退率は卒業(3月)時点で63.8%、内定式の時期(10月)時点では66.2%に達しました

一方、株式会社マイナビの「中途採用状況調査2025年版(2024年実績)」によると、中途採用全体での辞退率は9.3という結果が出ています。なかでも、51300名規模の企業や、医療・福祉・介護、流通・小売・フードサービスといった業種では高い数値を示しており、新卒に限らず中途採用でも辞退は起こり得る課題です。

とりわけ、新卒者は同時期に多くの企業へ応募するため、競合負けによって内定辞退が起こりやすい背景があります。採用コストを抑えるためにも、内定辞退を防ぐ対策が欠かせません。

 

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内定辞退を防止するための対策13

求職者の売り手市場が続くなか、内定辞退の防止は企業にとって重要な課題のひとつです。入社を決意してもらうためには、内定者の心理に寄り添ったきめ細やかなフォローが求められます。

ここでは、内定辞退の防止に有効な対策13選を紹介します。

レスポンスを早める

連絡スピードは、志望度や企業への信頼感を左右する重要な要素といえます。迅速な対応は誠意として伝わり、他社より早い内定通知や素早いレスポンスを心がけることが内定辞退防止につながるでしょう。

もし連絡が遅くなれば「自分は必要とされていないのでは」「不採用かもしれない」という候補者の不安を招き、その間に他社への志望度が高まってしまうリスクも考えられます。

とくに、面接結果の通知や質問への回答については、可能な限り迅速に対応できる体制を整えることが大切です。

印象に残る内定通知を行う

事務的なメールや電話だけで内定を伝えるのではなく、候補者の心が動くような工夫を取り入れることもポイントです。たとえば内定通知書を特別な封筒やファイルに入れて手渡す、あるいは社長や配属予定部署の社員からの手書きメッセージを添えるといった方法があります。

さらに「なぜ採用したいのか」「どこを評価したのか」を具体的に言語化して伝えることも大切です。そうした言葉によって候補者は「自分をしっかりと見てくれている」と感じ、入社意欲が高まるでしょう。

内定者面談を実施する

内定後も定期的に面談の機会を設けることは、内定辞退を防ぐ基本です。面談では、入社に向けた不安や疑問を解消するだけでなく、キャリアプランや配属先の希望についても話し合うことで内定者が入社後をイメージしやすくなります。

個別の事情や性格に合わせ、丁寧に対話を進めることも重要です。入社後の姿を具体的にイメージできるようサポートできれば、ミスマッチの防止にもつながるでしょう。

また、他社の選考状況を率直に聞ける関係性を築いておくと、辞退の兆候を早期に察知することにも役立ちます。

内定者懇親会を実施する

同期となる内定者同士の横のつながりを作ることは、入社への安心感につながります。仲間意識の醸成は、不安な気持ちを和らげ、内定ブルーの払拭にも効果的です。

懇親会やグループワークなどを通じて交流を深めれば、「この仲間と一緒に働きたい」という帰属意識も芽生えるでしょう。また、先輩社員も交えた交流会にすることで、職場の雰囲気や人間関係を肌で感じてもらうこともできます。

リラックスした雰囲気の中で、仕事のやりがいや会社のリアルな姿を知る機会を提供してみましょう。

現場社員との接点を設ける

人事担当者だけでなく、実際に一緒に働くことになる現場社員と話す機会を作ることも、内定辞退対策として有効な手段です。座談会やオフィス見学を通じて現場のリアルな声や働きぶりを見せることができれば、入社後のギャップを減らすことにもつながります。

とくに自分と年齢や境遇が近い社員や、ロールモデルとなるような先輩をアサインするとより効果的でしょう。職場の雰囲気や価値観を肌で感じ、具体的なイメージを持ってもらうことが、入社への意欲を後押しするはずです。

内定者家族へのフォローも行う

近年、就職決定において親や家族の意見が影響力を持つケースが増えています。「親ブロック」という言葉があるように、家族や保護者の考えが内定辞退に影響することも少なくありません。

そのため会社案内の送付や、家族・保護者向け説明会の開催など、安心して応援してもらえるような情報提供を行うことも内定辞退の防止に有効です。企業としての誠実な姿勢を示すことが、家族や保護者の理解を得る助けとなるでしょう。

イベントを通じて定期的に接触する

内定から入社までの期間が空いてしまうと、内定者の気持ちが冷めてしまうこともあります。そのため対策として定期的にイベントを開催し、接点を保つことが大切です

内定式や懇親会といった大きなイベントに限らず、若手社員との座談会や社内行事への招待、SNSを活用した情報交換など、大小さまざまな接点を用意してみましょう。

継続的なコミュニケーションを通じて会社との心理的な距離を縮め続けることが、入社までのモチベーション維持に効果的です。

トップと交流する機会を設ける

経営トップや役員と直接話す機会は、内定者にとって特別な体験となり、志望度を高める要因になり得ます社長との食事会や座談会などを設定し、企業のビジョンや将来性、社員への想いを直接語ってもらうのも効果的です。

トップの熱意や人柄に直に触れることで、「この会社なら将来を託せる」「この社長の下で働きたい」といった強い動機付けが生まれるでしょう。とくに優秀な人材や迷いが生じている内定者に対しては、経営層からのクロージングが決定打になるケースも少なくありません。

内定者インターンシップを実施する

入社前から実務を体験できるインターンシップは、仕事内容への理解を深め、早期即戦力化を図る上で有効な手段です。実際の業務に触れる機会があれば、「自分にできるだろうか」という不安も解消され、働く自信を醸成する点でも効果的です。

また、職場の雰囲気や社員とのコミュニケーションに慣れておくことで、入社直後のリアリティショックを防ぐ効果も期待できます。

ただし実施にあたっては、学業や生活に支障が出ないよう、スケジュールや内容へ十分な配慮が必要です。

情報発信を継続する

内定期間中も、会社の最新情報や社員の様子など、社内の情報を定期的に発信し続けることも対策のひとつです。社内報の送付やメールマガジンの配信、SNSでの活動報告などを通じて会社の動きを共有し、内定者の関心を維持する工夫を取り入れてみましょう。

自分が入社する予定の会社が社会でどう評価され、どのような新しい取り組みをしているかを知ることは、誇りや期待感を高めるきっかけになります。

内定者との関係性を保つためにも、常につながっている感覚を持たせることが大切です。

選考後にフィードバックを行う

面接での評価ポイントや、なぜ採用に至ったのかをフィードバックすることは、内定者の自己肯定感を高め、信頼関係を深めるのに役立ちます

自分を正当に評価してくれた企業に対しては、好感を抱きやすいものです。フィードバック時には「あなたのこういう経験や人柄が、当社の仕事に活かせると判断した」など、具体的な理由を伝えてみましょう。

あわせて今後の課題や期待することを伝えることで、入社に向けた目標設定を促すことにもつながります。

雇用条件の見直し・交渉の機会を設ける

待遇面での不満や他社との比較が、辞退の引き金になってしまう場合もあります。内定提示の段階で給与や福利厚生、勤務条件を明確に伝え、必要に応じて交渉の機会を設けてみることも対策です

もし提示条件が他社より劣るようであれば、将来の昇給モデルや独自の福利厚生、働きやすさ、スキルアップの機会など、金銭以外のメリットを丁寧に説明し、総合的な魅力を伝えましょう。納得感を持って入社を決断してもらえるよう、誠実な対応を心がけることが大切です。

面接官の質を高める

面接官の態度や言動は、そのまま企業のイメージとして定着してしまいます。そのため一人ひとりが会社の顔であるという自覚を持ち、候補者に対して敬意を持って接することが求められます。

高圧的な態度や準備不足、マナーの欠如は不信感を招き、即座に辞退へつながりかねません。そうした事態を防ぐためにも、面接官の教育には十分に力を入れることが重要です

評価スキルだけでなく、候補者の意欲を引き出す動機付けや、企業の魅力を伝えるプレゼンテーション能力も高められると面接の精度も向上するでしょう。

対策する上で知っておきたい内定辞退の理由

内定辞退の対策を講じるには、内定者がなぜ辞退を選ぶのか、その背景を知ることも必要です。ここでは、代表的な内定辞退の理由をみていきます。

希望条件が合わない

給与や勤務地、職種、休日・休暇といった労働条件が自身の希望と合致しない場合、内定辞退の大きな要因となってしまいます。条件面は生活に直結するだけに、内定者もシビアに判断せざるを得ません。

とくに、選考が進む中で具体的な条件が提示された際、当初のイメージと異なっていると辞退につながりやすいものです。求人票と実際の条件に齟齬はないか、残業時間や福利厚生の実態はどうなっているかなど、透明性のある情報提供が不可欠です。

対策でも解説したように、条件の見直しや交渉の機会を設けてみるのもポイントです。

採用担当や面接官へ不信感を抱く

選考プロセスにおける企業の対応への不満も、辞退の引き金になりかねません。候補者は選考段階で接する担当者を通じ、その背後にある社風まで見ているものです。

連絡が遅い、態度が横柄である、あるいは質問に対して誠実な回答が得られないといった経験は、企業への不信感を募らせてしまうでしょう。

「この人たちと一緒に働きたくない」「社員を大切にしない会社なのでは」と感じさせてしまえば、どんなに条件が良くても選ばれることは難しいといえます。

志望度の高い会社から内定が出た

内定者の多くは、複数の企業を併願しています。そのため、より志望度の高い他社から内定が出れば、そちらを選ばれてしまうのは自然な流れといえるでしょう

業界内での立ち位置やブランド力、条件面での比較など、コントロールが難しい部分があるのも事実です。しかし選考を通じて自社の魅力や独自性を十分に伝えきることができれば、評価を覆す逆転の可能性も残されているはずです。

最後まで諦めることなく、自社の良さを訴求し続ける姿勢が大切です。

漠然とした不安が解消されない

「本当にこの会社でやっていけるのか」「社風に馴染めるだろうか」といった漠然とした不安、いわゆる内定ブルーが辞退を招くケースもあります。とくに社会人経験のない学生や、異業種への転職者に起こりやすい現象といえるでしょう。

こうした不安は、放置するほど増幅してしまうものです。内定者懇親会や面談などを通じて悩みを打ち明けられる場を作り、一つひとつ丁寧に解消していくプロセスが重要です。

入社まで時間がかかる

内定から入社までの期間が長くなると、その間に仕事への熱意が冷めてしまったり、他社の情報に目移りしたりするリスクが高まってしまいます。加えて、前の職場からの引き留めや家族の反対にあうなどの時間的余地を与えてしまうことにもなりかねません。

期間が空いてしまう場合は、定期的な連絡やイベントへの招待を行うなど、心理的なつながりを維持するための継続的なフォローがより一層重要になります。

内定辞退を防止するためのポイント

内定辞退を防ぐためには、内定を出した後のフォローだけでなく、選考プロセス全体を通じた対策が必要です。

ここでは、選考プロセスにおいて内定辞退を防止するためのポイントも紹介します。

採用プロセスを早める

応募から内定までの期間が長引けば、先に内定が出た他社を選ばれてしまう可能性が高まってしまいます。優秀な人材ほど需要は高く、企業側にはより迅速な意思決定が求められます

書類選考や面接の日程調整をスムーズに行い、合否連絡を早めることは、熱意や誠意として伝わるはずです。慎重な見極めも欠かせませんが、スピード感も大切にしながら選考を進めていくことを意識しましょう。

競合他社の雇用条件をリサーチする

求職者は常に、複数の企業を比較検討しているものです。もし自社の提示する給与や福利厚生が、競合他社や業界水準と比べて著しく劣っていれば、選ばれる可能性は低くなってしまうでしょう。

まずは採用競合となる企業がどのような条件を提示しているのか、リサーチすることがポイントです。その上で自社の条件が見劣りするようであれば、その差を埋めるための対策も求められます。

仮に待遇の改善がすぐに難しくても、他社にはない独自の強みや魅力を言語化することは可能です。比較された際に選ばれる理由をしっかりと提示できるよう、準備を整えておきましょう

実態に即した正しい求人情報を載せる

求人票や説明会で伝えた内容と、面接や内定通知で提示された条件に食い違いがあると、辞退の決定的な要因になりかねません。選考が進む中で実態とのギャップに気づけば、候補者は企業に対して不信感を抱いてしまう恐れがあります。

求人情報は常に実態に即した正直な内容を記載し、メリットだけでなく企業の課題やネガティブな部分も知ってもらうことが重要です。

候補者ごとに入社への動機づけを行う

すべての候補者に対してマニュアル通りの画一的な対応をしていては、なかなか心を動かすことはできません。仕事選びで重視するポイントは、一人ひとり異なるものです。

たとえば、スキルアップを望む人には研修制度やキャリアパスを、安定を求める人には福利厚生や定着率を、社風を重視するなら社員の人柄をといった具合に、相手のニーズに合わせて自社の魅力をアピールすることが重要です

面接での対話を通じて相手の価値観を把握し、一人ひとりに寄り添った動機づけを行うことが、志望度を高め、内定辞退の防止にもつながるでしょう。

内定辞退が起きた場合の対応

万全の対策を講じていても、内定辞退は発生してしまうものです。その際、企業としてどう振る舞うかが、今後の採用活動や評判を左右することになるでしょう。

まずは辞退の連絡に対して感情的にならず、冷静に理由を確認してみましょう。もし誤解や不安が原因であれば、再度話し合うことで考え直してもらえる可能性があります。たとえば、条件面での迷いなら、交渉の余地があることを伝えてみるのもひとつの手です。

しかし本人の意思が固く、他社への入社を決意している場合、無理な引き留めは逆効果になりかねません。強く引き留めることで、かえって悪評が広まるリスクもあるからです。

将来的にその方が顧客や取引先になる可能性も考慮し、「ご縁がなかった」と割り切って快く送り出す姿勢が大切です。最後を丁寧な対応で締めくくることが、結果として企業のブランドイメージを守ることにつながります

まとめ

内定辞退を防ぐポイントは、迅速な対応と内定者の心に寄り添った継続的なフォローにあります。また、画一的な対応ではなく、個々の価値観に合わせた動機づけが重要です。そして、万が一辞退となっても、誠実な対応で締めくくりましょう。本記事を参考に、自社で発生しやすい内定辞退理由に合わせた対策を取り入れてみてください。

 

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この記事の著者

あそぶ社員研修編集部

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