コミュニケーションプランとは?作成するメリットや作り方を解説
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大学卒業後、クラシック音楽業界にて制作・マネジメント・プロデュースに従事し、アートと教育の融合をテーマに、「体験を学びとして届ける」手法を追求してきた。
その後、体験型コンテンツ会社を経て、株式会社IKUSAにクリエイティブプロデューサーとして入社。
現在は研修事業部の責任者として、体験型・ゲーム型の社員研修事業を統括している。
ユーザー視点に立ったサービス開発を得意とし、「楽しさが行動変容を生む」という信念のもと新しい研修体験を創出している。
プロジェクトを進めるためには、社内のチームのメンバーはもちろん、取引先や顧客などさまざまな外部の関係者ともコミュニケーションをとらなければなりません。情報の伝達や共有を確実に、そしてスムーズに行うために、コミュニケーションプランを作成しましょう。
本記事では、コミュニケーションプランとは何か、作成するメリット、含めるべき内容と、具体的な作り方についてわかりやすく解説します。
コミュニケーションプランとは
コミュニケーションプランとは、プロジェクトマネジメントにおいて、ステークホルダーとのコミュニケーションの方法や、それぞれに伝えるべき情報などを定義して、チームのメンバーで共有できるようにまとめたもののことです。「コミュニケーション計画」と呼ばれることもあります。
ステークホルダーとは、プロジェクトにかかわる利害関係者のことです。社内のチームのメンバーだけでなく、取引先や顧客など外部の関係者も含まれます。
プロジェクトの規模が大きくなれば、かかわる人も多くなります。「誰に・どのような情報を・どうやって」伝えるかを明確にしておかないと、情報がうまく伝わらなかったり、重要な報告が漏れてしまったりする恐れもあるでしょう。
コミュニケーションプランは、プロジェクトを進めるうえで重要な情報を、必要な人に確実に届けるために作成する計画です。
そもそもプロジェクトマネジメントとは
プロジェクトマネジメントとは、その名のとおりプロジェクト全体を管理(マネジメント)することをいいます。
プロジェクトが立ち上がると、多くの場合、社内でそのプロジェクトを遂行するためのチームが結成されます。そして、メンバーにそれぞれタスクが与えられます。各タスクは相互に関連している場合が多いので、一つのタスクに遅れや問題が生じると、プロジェクト全体に影響が出る可能性もあります。そのため管理者(プロジェクトマネージャー)は、各タスクの進捗状況をしっかり把握し、管理する必要があるのです。
また、進捗管理だけでなく、目的や目標の設定、計画の立案、人員や品質、予算の管理なども、プロジェクト成功のためには欠かせません。プロジェクトマネジメントとは、このようにプロジェクトを総合的に管理することをいいます。
コミュニケーションプランを作成するメリット
コミュニケーションが不足すると、必要な人に情報が伝わらず、計画の進捗が遅れたり、プロジェクトが失敗してしまったりすることがあります。コミュニケーションプランを作成することで、情報の伝達や共有が確実に行われるようになるので、プロジェクトの成功率も向上するでしょう。
また、余計な手間や無駄を生まないためにも、コミュニケーションプランは必要です。たとえば、プロジェクトにかかわる問題や気づき、打ち合わせの内容などが一部のメンバーにしか共有されていなかったとしたら、ほかのメンバーにもう一度同じことを説明するという余計な手間が発生します。それだけでなく、後から知らされたメンバーが疎外感を感じることもあるかもしれません。そうなると、メンバーのプロジェクトへの参加意識や、モチベーション低下につながる可能性もあります。
コミュニケーションプランを作成することで、社内での情報共有も確実に行われるようになります。同じように、社外の関係者とも誰がどのように、どんなタイミングでコミュニケーションをとるかを明確にしておくことで、無駄や重複、漏れがなくなり、スムーズにプロジェクトを進められるようになります。
コミュニケーションプランに含めるべき内容
コミュニケーションプランは、PMBOK(ピンボック)の中にも登場します。PMBOKとは、「Project Management Body of Knowledge」の略称で、プロジェクトマネジメントに関する知識や手法をまとめたガイドラインのようなものです。PMBOKの中では、コミュニケーションプランは「コミュニケーション・マネジメント計画」と呼ばれています。これに含めるべき内容としては、以下のようなものが挙げられています。
- ステークホルダーのニーズ
- 伝達情報(書式、内容、詳細度などを含む)
- エスカレーション・プロセス(メンバーでは解決・判断が難しい場合に、どのように上に指示を仰ぐか)
- その情報を伝達する理由
- コミュニケーションをとる時間帯、頻度
- 情報伝達の責任者
- 情報を受信する個人またはグループ
- コミュニケーションの手段や技術(メール、プレスリリースなど)
- コミュニケーション活動に割り振る資源
- コミュニケーション・マネジメント計画書を更新・改善する方法
- 共有用語集
- 情報の流れ
- 制約条件
コミュニケーションプランの作り方
ここからは、コミュニケーションプランの作り方の例を紹介していきます。
1.フォーマットを決める
まずは、フォーマット選びです。プロジェクトのメンバーに共有しやすく、保存も簡単で、フィードバックを集めやすいフォーマットを選びましょう。
Microsoft Officeにもテンプレートがありますし、プロジェクト管理を助けてくれるツールを導入して作成する方法もあります。以下は、ツールの一例です。
- Creately……図表の作成や、グループ編集なども行える業務管理プラットフォーム
参考:スマートなビジュアルキャンバスでプロジェクトを構想・計画・実行 – Creately - Asana……仕事全体を見える化できるプロジェクト管理ツール
参考:【Asana】が選ばれる理由 – 無料で始めましょう - Lucidchart……資料の作成、情報共有、業務フローの可視化を行える作図ツール
参考:クラウド作図ツール Lucidchart – Lucidchart公式サイト
いずれも、外部アプリとの連携にも対応しています。このようなツールを使えば、コミュニケーションもツールの中で行えるため、メールやチャットなどいくつものツールを切り替えることなく、スマートに必要な情報にたどり着けるという点もメリットです。
2.コミュニケーションの目的を設定する
次に、コミュニケーションの目的を設定します。コミュニケーションの目的とは、たとえば、キックオフミーティングなら「プロジェクトを紹介し、目的と成果物を確認する」、プロジェクトのチームミーティングなら、「プロジェクトのステータスを確認する」などです。
このステップは、意外と飛ばしてしまっている方も多いかもしれません。確かに、目的を決めなくても社内のチームメンバーであれば阿吽の呼吸でカバーできることもあるかもしれません。しかし、外部の関係者、特に顧客とのコミュニケーションはそうはいきません。コミュニケーションは、目的を達成するための手段であることを認識して、コミュニケーションを通して何を実現したいのかを明確にしましょう。
参考:「プロジェクトマネジメントの基本 この一冊ですべてわかる」(著者:好川哲人 / 出版社:株式会社日本実業出版社)
3.ステークホルダーを特定する
一つのプロジェクトには、多くのステークホルダーがかかわっています。そして、プロジェクトに及ぼす影響や関心のレベルはステークホルダーによって異なります。プロジェクトにかかわっているステークホルダーをすべてリストアップし、それぞれにどのタイミングでどんな情報を伝えるべきかを考えましょう。
4.コミュニケーションをとる方法を決める
ステークホルダーが特定できたら、ステークホルダーごとにどんな方法でコミュニケーションをとるのかを決めていきます。たとえば、以下のような方法が考えられます。
- 毎週の例会
- ミーティング(対面、電話、オンライン)
- コミュニケーションツール(Slack、Googleハングアウトなど)
- メール
- プロジェクト管理ツール
- プレゼン
- アンケート
- ToDoリスト
以下のように、各ツールの用途を特定すると決めやすいでしょう。
メール | 外部のステークホルダーとの連絡に使用する |
ビジネスチャットツール | 社内チームのリアルタイムのコミュニケーションに使用する |
プロジェクト管理ツール | タスクの詳細、プロジェクトに関する資料の共有などに使用する |
ビデオチャットツール | 会議や打ち合わせに使用する |
ただ、メールの用途を「外部のステークホルダーとの連絡に使用する」としたとしても、相手が「Slackは頻繁にチェックしているが、メールはほとんど見ない」という可能性もあります。ステークホルダーのニーズも考慮しながら、コミュニケーションの方法を決めていきましょう。
5.コミュニケーションの頻度を決める
最後に、コミュニケーションの種類別にコミュニケーションの頻度を決めます。たとえば、以下の例が挙げられます。
- 毎週金曜日にプロジェクト管理ツールからステータスの更新をする
- チームのメンバーは管理者に毎日ビジネスチャットでその日の報告する
- 毎月1日にビデオチャットツールでプロジェクトチーム会議を開催する
コミュニケーションの頻度を決めたら、確実に実行できるようにカレンダーやプロジェクト管理ツールなどにもスケジュールを追加しておきましょう。
コミュニケーションプランは随時見直しを
コミュニケーションプランは、一度作成してメンバー間で共有したら終わりではありません。たとえば、チームのメンバーが変わったときや、プロジェクトが次の段階に進んだときなどのタイミングで、定期的に見直しを行いましょう。
また、プロジェクトを進める中で、「このツールは使いにくい」「もっと違う方法でコミュニケーションをとったほうが効果的なのでは」など、コミュニケーションに関して新たな課題が見つかることもあります。プロジェクトを成功させるためには、ステークホルダーとのコミュニケーションが欠かせません。定期的に見直しをして、コミュニケーション不足の状態にならないようにしましょう。
社内コミュニケーションを活性化する施策や成功事例については、以下の記事で詳しく紹介しています。
関連記事:社内コミュニケーションを活性化させる方法とは?施策例と成功事例を解説
まとめ
プロジェクトマネジメントにおけるコミュニケーションプラン(コミュニケーション計画)について解説しました。コミュニケーションプランを作成することで、情報の伝達や共有が確実に行われるようになります。プロジェクトがスムーズに進むようになり、成功率の向上にもつながるでしょう。
「一からコミュニケーションプランを作るのは大変そう」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、便利なフォーマットやテンプレートも多数あります。また、プロジェクト管理を助けてくれるツールを導入すれば、チームメンバーとのコミュニケーションや、プロジェクト全体の管理も効率的に行えるようになります。さまざまなツールがありますので、自社のプロジェクトにあったものを探してみてはいかがでしょうか。
以下では、講義・アクティビティ一体型の研修テーマの例を紹介します。
1.合意形成研修
合意形成研修のアクティビティ「コンセンサスゲーム」では、危機的な状況下でどの物資を優先して確保すべきかをチーム内で議論し、最適な結論を導きます。
学びのポイント
- 各々が個人ワークで考えた答えを聞くことで、チームメンバーの状況に対する認識や物資の重み付けの違いを受講者が理解する
- 話し手は自分の答えにいたった理由を論理的・説得的に説明する
- より良い根拠を導き出すための比較検討をして、チーム全員が納得する結論を出す
2.PDCA研修
PDCA研修のアクティビティ「ロケットPDCAチャレンジ」では、パーツを組み合わせてロケットを制作し打ち上げ結果から原因を考えて、より良く飛ぶロケットに改善していき、目標の達成を目指します。
学びのポイント
- 計画を立ててロケットを飛ばし、その結果から組み合わせの誤り・部品の不足・不良部品の有無を推察し、それを繰り返すことで組み合わせの精度を上げていく
- 資金稼ぎ・パーツの選択・打ち上げの準備を繰り返し、作戦タイム振返りを経て行動を改善していくことで、最適化されていく
3.戦略思考研修
戦略思考研修のアクティビティ「ワールドリーダーズ」では、労働力や資本を使って事業を設立し、利益を稼ぐことを目指します。
学びのポイント
- 不確実な状況のなかで自チームにとって最適な行動方針を考え、実行していく
- 戦略を決めるために与えられた手段のなかでどの情報を取得していくかの優先順位決めが求められる
4.コミュニケーション研修
コミュニケーション研修のアクティビティ「謎解き脱出ゲーム」では、チームでコミュニケーションをとりながら問題に隠された法則を発見する謎解きゲームのクリアを目指します。
学びのポイント
- 受講者が「自分しか見えていない情報・問題・解き方」をチームで共有することでコミュニケーション促進やスキルアップにつながる
- 突飛な発想・ヒラメキをチームのなかで積極的に発言できる心理的安全性の高い環境づくりが求められる
5.ロジカルシンキング研修
ロジカルシンキング研修のアクティビティ「リアル探偵チームビルティング」では、チームに配られた断片的な情報を取捨選択し、論理パズルを完成させ、全問正解を目指します。
学びのポイント
- 小グループで得られた情報を論理的に整理し、確定情報・曖昧情報・不要な情報を選り分ける
- 大グループで全体に必要な情報を論理的に判断・共有することや、自分たちに足りない情報を聞き出すことが求められる
6.クリティカルシンキング研修
クリティカルシンキング研修のアクティビティ「混乱する捜査会議からの脱出」では、推理ゲームで論理的に情報を整理するなかで証拠の違和感に気づき、仮説立てや検証を行って目標を達成します。
学びのポイント
- 証拠品や証言など多くの情報を手分けして読み、組み合わせて論理的に結論を導き出す
- フェーズが進むごとに情報が増え、複雑になっていくなかで必要な情報を取捨選択する
- 出た結論に満足せず、常に新しい情報と照らし合わせて再検証する
7.リーダーシップ研修
リーダーシップ研修のアクティビティ「グレートチーム」では、チームの運営を疑似体験することでリーダーシップやマネジメントを学びます。
学びのポイント
- メンバーのリソース管理や育成、リーダーとしての決断を繰り返すことで、いろいろなリーダーシップの型を知ることができる
- 現代に合わせたリーダーシップの発揮の必要性を知り、自分らしいリーダーシップを学べる
8.ビジネスマナー研修
ビジネスマナー研修のアクティビティ「ビジトレ」では、実践形式・クイズ形式のアクティビティを通して、ビジネスマナーを楽しく学びます。
学びのポイント
- 堅い内容になりがちなビジネスマナー研修にゲーム形式を取り入れることで、受講者が没入して学べる
- 名刺交換や報連相などを実行し、動作・マナーに慣れることで、翌日から実践できるようになる
9.防災研修
防災研修のアクティビティ「先が見えない防災訓練からの脱出」では、チームで協力して、防災のアイテムや知識を使用しながら謎解きゲームのクリアを目指します。
学びのポイント
- 謎解きの答えが災害時のNG行動にまつわる内容となっており、解説時になぜ行なってはいけないかもセットで学ぶ
- 被災時は様々な情報が飛び交うため、情報を取得する際にどのようにすれば惑わされないかを学ぶ
10.OODA LOOP研修
OODA LOOP研修では、瞬間的な判断力が求められる運動系のアクティビティである「サバイバルゲーム」または「チャンバラ合戦」を実施することで、意思決定のフレームワークである「OODA LOOP」を実践的に習得することを目指します。
学びのポイント
- 敵チームをよく観察して作戦を練り、状況に応じた行動を素早く判断しながら、チームで共有して一体となって行動する
- ミッションの勝利条件をもとに、観察、判断、行動を繰り返すことで、本当にすべき行動が何なのか、行動の最適化を行う
この記事の著者
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