メンバーシップとは?その特徴や向上方法について解説

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成果をあげる組織やチームをつくるためには、メンバーの積極的な行動や意識が非常に重要です。組織やチームに属する人には、さまざまな役割が与えられており、全員がそれぞれの役割を果たすためのスキルを磨く必要があります。

社会人に特に求められる代表的なスキルとしては、リーダーの役割を担った際に必要な「リーダーシップ」や、リーダーのサポートを行う「フォロワーシップ」などが挙げられます。しかし、リーダーシップやフォロワーシップを正常に機能させ、成果をあげるためには、組織全体のメンバーシップスキルを高めなければなりません。

本記事では、「メンバーシップ」の内容やメリット、リーダーシップ・フォロワーシップとの違い、メンバーシップを高める方法について解説します

 

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メンバーシップとは

メンバーシップとは、組織に属しているメンバーの一人ひとりが、自身に与えられた役割を果たすことで、集団全体に貢献することやその能力を指す言葉です。また、メンバーシップには、自身に与えられた業務を適切に遂行することだけでなく、周りのメンバーを自発的にサポートすることや、困難な仕事を積極的に引き受けるなどの行動も含まれています。メンバーシップが発揮されている状態の組織は、メンバーが指示を受けて行動するのではなく、積極性や主体性を持って業務に取り組むため、より高い成果をあげやすい傾向にあります。

メンバーシップと似たような用語として、リーダーシップやフォロワーシップが存在しているため、これらとの違いについて理解しておくことも大切です。

リーダーシップとメンバーシップの違い

リーダーシップとは、「組織やチームを主導し、成果に繋げる能力」や「目標達成を目指すチーム内で、リーダーが目標達成に役立つ影響を与えること」を示す言葉ですメンバーシップはチームや組織の一員として、自身の役割を果たし成果をあげるスキルである一方で、リーダーシップは、チームや組織に働きかけることで目標達成に導くスキルです。

参考:01_リーダーシップを発揮しよう テキスト (mhlw.go.jp)

なお、リーダーシップについては以下の記事で詳しく紹介しています。

リーダーシップとは?定義や理論をわかりやすく紹介

フォロワーシップとフォロワーシップの違い

フォロワーシップとは、「組織が成果をあげることを目的とし、フォロワーが積極的にリーダーや組織の支援を行う行動や能力」です。つまり、部下が上司をサポートできる組織環境が、フォロワーシップが発揮されている状態であるといえるでしょう。

メンバーシップとフォロワーシップは一見同じようなスキルに思えますが、影響を与える対象に違いがあります。メンバーシップでは、組織全体に影響を与え目標達成に貢献しますが、フォロワーシップでは、リーダーに対して働きかけることで、良い影響を生み出します

参考:リーダーシップ・プロセスにおけるフォロワーシップの研究動向(PDF)

なお、フォロワーシップについては以下の記事で詳しく紹介しています。

フォロワーシップとは?具体例や5つのタイプ、高め方までわかりやすく紹介

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メンバーシップ向上のメリットや目的

目標を達成する組織をつくるためには、メンバーシップの向上が不可欠です。また、メンバーシップは組織全体に影響を及ぼす能力であるため、役職や立場などに関係なく、組織に属す全員が身に付けておく必要があります。ここでは、メンバーシップ向上によって生まれるメリットや、メンバーシップ向上に取り組む目的を見ていきましょう。

メンバーシップ向上のメリット

組織に属する全ての人が、メンバーシップを身に付けることで、以下のようなメリットが生まれます。

  • 組織の連携がスムーズになる
  • 社員のエンゲージメントが高まる
  • 業績が向上する

これらについて詳しく見ていきましょう。

組織の連携がスムーズになる

組織を円滑に運営するためには、スムーズな連携が必要です。メンバーシップが発揮されている組織では、リーダー(上司)がフォロワー(部下)に指示し、それに従うといった上下関係による連携だけでなく、互いに支え合うといった意識が生まれるため、よりスムーズな連携が見込めます。メンバーシップを向上させることで、チームワークがあり、互いのよさを引き出し合う、よりよい組織環境が形成できるでしょう

社員のエンゲージメントが高まる

メンバーシップが形成されている組織では、メンバーが主体性を持って業務に取り組むため、当事者意識の向上が見込めます。当事者意識が社員に芽生えることで、組織への「愛着心」や「思い入れ」が生まれ、エンゲージメント(※)が高まるでしょう。また、メンバーの積極性を引き出すメンバーシップの向上は、社員全体のモチベーションアップにも繋がることが、大きなメリットです。

※エンゲージメント:メンバーと組織の成長の方向性が一致し、お互いに貢献し合える関係性

エンゲージメントについては以下の記事で詳しく紹介しています。

エンゲージメントとは?ビジネスにおける意味や重要性を解説 

業績が向上する

能力や考え方などが異なる、さまざまな人が属している組織では、メンバー一人ひとりの働き方や意識が大きな影響を与えます。そのため、一部のメンバーのみが成果をあげられる環境では、組織全体の成長には繋がりません。メンバー全員がそれぞれを支え合う、メンバーシップを身に付けることで、働きやすく、成果のあげやすい組織環境が形成できますメンバーの一人ひとりが自身の能力を活かせる組織をつくることで、業績の向上が見込めるでしょう。

メンバーシップ向上に取り組む目的

組織がメンバーシップ向上への取り組みを行う目的は、以下のような影響をメンバーに与えるためです。

  • 主体性を養う
  • 積極的な行動を促す
  • コミュニケーションスキルを高める

それぞれについて詳しくお伝えします。

主体性を養う

リーダーの指示を受け、業務を遂行するだけの労働環境では、メンバーの能力を高めることは困難です。メンバー全員が目標を達成し、より働きがいのある組織にしていくためには、メンバー一人ひとりが主体性を持って業務に取り組まなければなりません。

メンバーシップには、当事者意識を持って業務に取り組む姿勢も含まれているため、メンバーシップ向上に取り組むことで、メンバーの主体性を養うことができます。また、フォロワーの立場にあるメンバーは、将来的にリーダーの役割を担う可能性もあるため、主体的に業務に取り組む姿勢や責任感を身に付けなければなりません。組織がメンバーシップ向上に取り組むことは、現状の業績向上だけでなく、未来のリーダーの育成にも繋がります

主体性については以下の記事で詳しく紹介しています。

主体性とは?自主性との違い・高い人の特徴・高める方法を紹介

積極的な行動を促す

積極的な行動は、立場や役職に関係なく、全てのメンバーにとって非常に重要な姿勢です。メンバーシップには、自ら進んで困難な業務を引き受ける姿勢なども含まれているため、組織がメンバーシップ向上に取り組むことで、メンバーの積極的な行動を促すことができます。積極的に業務を引き受けることや、他のメンバーをサポートする職場環境を形成することで、メンバーが働きやすく、モチベーションの高い組織づくりへと繋がります

コミュニケーションスキルを高める

メンバーシップを高めるためには、メンバー間での積極的なコミュニケーションが不可欠です。そのため、組織がメンバーシップ向上に向けたイベントや研修を実施することで、メンバーは、メンバーシップスキルだけでなく、コミュニケーションスキルも身に付けられますメンバー間で親密なコミュニケーションがとれている組織は成果をあげやすく、メンバーシップスキルの向上は組織の業績向上にも繋がります

メンバーシップを高める方法

メンバーシップを高めるためには、組織内での交流を深める機会や、各役割について学ぶ機会をつくる必要があります。これらの機会を得る方法として、メンバーシップ研修の受講がおすすめです。ここでは、メンバーシップを向上させるための研修を紹介します。

株式会社IKUSA「合意形成・アサーティブコミュニケーション研修」

合意形成・アサーティブコミュニケーション研修」は、コンセンサスゲームと講義を組み合わせ、お互いを尊重するコミュニケーションスキルや合意形成(グループの意見を一致させる)の方法を学び、翌日から業務で活用できる研修プログラムです

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株式会社IKUSAでは、メンバーシップを学ぶとともに、以下のような研修効果が得られるよう、コンセンサスゲームをオリジナルにアレンジし提供しています。

  • コミュニケーションスキルの向上:価値観の違いとコミュニケーションの重要性に気づく
  • チームビルディングを学ぶ:一つのゴールに向かって、チーム全員で協力する
  • 論理的思考が身につく:議論を積みあげ、まとめる思考力を磨く
  • さまざまな役割を体感する:チームをリードする人や、フォローしていく人などいろいろな役割が体感できる

チーム内でのコミュニケーションや協力が不可欠な「コンセンサスゲーム」は、ビジネスパーソンにとって必要な、さまざまなスキルを身に付けられる研修です。

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株式会社インソース「メンバーシップ研修」

株式会社インソースでは、「チームメンバー全員で、組織目標の達成に貢献する」ことを目的とした、メンバーシップ研修を実施しています。この研修は、以下のような内容から構成されています。

  • チーム目標達成に向け、メンバー一人ひとりが自分の役割を全うする
  • 主体性を発揮し、組織・チームに求められる自身の役割を果たす
  • チームにおける情報共有・活発なコミュニケーションを図る

それぞれの研修内容は参加者の階層によって細分化されているため、参加者が現在必要なメンバーシップスキルを学べる点が、この研修の大きな特徴です。また、株式会社インソースでは、上記のような座学研修だけでなく、体を使って学べる実践タイプの研修も提供されています。

参考:メンバーシップ研修:現場で使える研修ならインソース (insource.co.jp)

株式会社リスキル「メンバーシップ研修」

株式会社リスキルのメンバーシップ研修は、「チームのメンバーとして役割を理解し、成果を出す」ことを目的に提供されています。この研修の目標は、メンバーが組織の向かう方向性やあるべき姿を正しく理解した上で、「自分にできることを探し、行動する力」を身につけることです。研修の効果としては、以下のようなものがあげられています。

  • 組織が目指す方向性(ミッション・ビジョン)と求められている役割を再認識します
  • 自己理解を通して、貢献するために「まず、現状の自身には何かできるか」を把握していきます
  • 組織に貢献するために必要な、課題解決力を強化します

株式会社リスキルのメンバーシップ研修は、「組織として向かっている方向の中で、課題となるものを自らみつけ、解決していく力」をメンバーシップと捉えており、企業内で活躍するために必要なスキルを身に付ける、実用的な内容となっています。

参考:メンバーシップ研修【組織やチームに貢献できる人材となる】:明日使える社員研修ならリスキル (recurrent.jp)

【メンバーシップが身につく体験型研修】あそぶ社員研修

あそぶ社員研修」は、受講者全員が没入して取り組むアクティビティ・振り返り・講義をブリッジすることで学びを最大化させ、翌日から業務で活かせる知識・スキルが身につく講義・アクティビティ一体型の研修プログラムです。

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以下では、講義・アクティビティ一体型の研修テーマの例を紹介します。

1.クリティカルシンキング研修

クリティカルシンキング研修のアクティビティ「混乱する捜査会議からの脱出」では、推理ゲームで論理的に情報を整理するなかで証拠の違和感に気づき、仮説立てや検証を行って目標を達成します。

学びのポイント

  • 証拠品や証言など多くの情報を手分けして読み、組み合わせて論理的に結論を導き出す
  • フェーズが進むごとに情報が増え、複雑になっていくなかで必要な情報を取捨選択する
  • 出た結論に満足せず、常に新しい情報と照らし合わせて再検証する

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2.ロジカルシンキング研修

ロジカルシンキング研修のアクティビティ「リアル探偵チームビルティング」では、チームに配られた断片的な情報を取捨選択し、論理パズルを完成させ、全問正解を目指します。

学びのポイント

  • 小グループで得られた情報を論理的に整理し、確定情報・曖昧情報・不要な情報を選り分ける
  • 大グループで全体に必要な情報を論理的に判断・共有することや、自分たちに足りない情報を聞き出すことが求められる。

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3.リーダーシップ研修

リーダーシップ研修のアクティビティ「グレートチーム」では、チームの運営を疑似体験することでリーダーシップやマネジメントを学びます。

学びのポイント

  • メンバーのリソース管理や育成、リーダーとしての決断を繰り返すことで、いろいろなリーダーシップの型を知ることができる
  • 現代に合わせたリーダーシップの発揮の必要性を知り、⾃分らしいリーダーシップを学べる

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4.交渉術・ネゴシエーション研修

交渉術・ネゴシエーション研修のアクティビティ「ワールドリーダーズ」では、利益を増やすことを目指し、自チームでの戦略構築や他チームとの交渉を行います。

学びのポイント

  • 配られた事業・資金・労働力などの資源だけで目的が達成できない場合に、他チームと交渉してそれらを手に入れるための交渉力を習得する
  • 他チームの情報を得てから相手にとって価値のあるものを提供し、自チームにとってさらに価値のあるものを引き出すことが求められる

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まとめ

変化し続ける現代ビジネスでは、メンバー全員が一丸となって業務に取り組むことが大切です。そのため、企業は、メンバーの意識や行動を高める「メンバーシップスキル」の向上に取り組む必要があります。しかし、普段の業務だけでは、社員のメンバーシップスキルを向上させることは困難なため、社外研修などの実施がおすすめです。メンバーシップ研修では、リーダーからフォロワー・メンバーまで、普段の業務では経験できない、さまざまな役割を体験できるため、メンバーシップスキルを効率的に身に付けることができます。社員一人ひとりがメンバーシップを発揮し、積極的に業務を行う環境を生み出すことで、組織やチームの成果向上が見込めるでしょう。

 

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アクティビティが受講者の主体性を高めてコミュニケーションを促進させ、スキルアップやチームビルディングをはかれます。

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この記事の著者

あそぶ社員研修編集部

あそぶ社員研修は、企業の研修担当者向けのお役立ち情報を発信するメディアです。研修に関するノウハウ、組織・人材開発の手法、ビジネススキルなどをわかりやすく紹介します。

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