チームビルディングとは?施策の具体例や企業の成功事例5選を紹介
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チームが最大限のパフォーマンスを発揮するためには、チームビルディングが必要不可欠です。しかし、実際にチームビルディングとは何か、よくわからない方も多いのではないでしょうか。
今回は、チームビルディングの概要からチームビルディングを成功させるためのポイント、さらにチームビルディングに成功した5社の企業事例を紹介します。また、チームビルディングがうまくいかない理由についても解説しますので、悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
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チームビルディングとは
チームビルディングとは、チームメンバーの1人ひとりが最大限スキルを発揮し、共通の目標達成に向けて協力できるようなチーム作りをすることです。チームビルディングでは、メンバーがお互いに信頼し、効率的にコミュニケーションを取り、協力して仕事を進めるための基盤を築くことを目的としています。
チームとは「共通の目標を達成するために協力して働くグループ」のことです。役割と責任を分担しながら相互に補完し合い、作業を進めます。
また関連する語句に「チームワーク」がありますが、概念は異なります。チームワークは「チームメンバーが協力し、協力関係のなかで効果的に働くこと」です。つまり、チームビルディングはチームの基盤を築くことを目的とした取り組みですが、チームワークはチームビルディングの結果として生まれる、協力的で効果的なチームの働き方を指します。
チームビルディングの概要については、以下の記事で詳しく紹介しています。
チームビルディングとは?施策の具体例や企業の成功事例5選を紹介
チームビルディングのプロセス『タックマンモデル』
チームビルディングのプロセス『タックマンモデル』は、心理学者の「ブルース・W・タックマン」の論文で提唱された、チームの発展過程(組織発展)を表すモデルです。タックマンモデルでは「散会期」を含めた5段階のプロセスが存在します。
状態 | 必要な行動 | |
1.形成期(Forming) |
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2.混乱期(Storming) |
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3.統一期(Norming) |
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4.機能期(Performing) |
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5.散会期(Adjourning) |
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チームビルディングに関する施策の具体例
以下では、チームビルディングとして企業で実施されている具体例を紹介します。
ビジネスゲーム
チームビルディングために、ビジネスゲームを検討する場合も多いでしょう。たとえば、簡単にできるビジネスゲームの1つ「Good&New」では、24時間以内にあった「良かったこと(Good)」や「新しい発見(New)」を1人ずつ話します。部署やチーム内で行うことで、コミュニケーションを活発にし、メンバー同士の連帯感を促すことが期待できるでしょう。
そのほか、ボードゲームやカードゲーム、謎解きゲームなどビジネスゲームの内容はさまざまです。ビジネスゲームは費用が必要なものから、「Good&New」のように特別な準備や費用なしで簡単に実践できるものまであります。目的や予算に応じて、最適なビジネスゲームを選ぶことが重要です。
ワークショップ
チームビルディングの一環として、ワークショップを取り入れる企業もあります。ワークショップは、講義形式ではなく参加・体験型のセミナーです。参加者が積極的に関与し、実際に手を動かして学びや活動を行います。
ワークショップでは、参加者同士で共同作業を行い、議論し合いながらチームを最終的な目標達成まで導く、チームビルディングのプロセスを体験できるのが特徴です。ワークショップを通して、チームビルディングの重要性を学べるでしょう。
飲み会やランチ会
飲み会やランチ会も立派なチームビルディングの1つです。ビジネスゲームやワークショップは事前に必要物品やチーム分けなどの準備が必要ですが、飲み会やランチ会は気軽に開催できるのが特徴です。
また、リモートワークを採用する企業でも、飲み会やランチ会であればオンラインでの実施も可能です。飲食しながらリラックスして会話ができるので、チームの仲を深められるでしょう。
チームビルディングの必要性
チームビルディングは、有効なチームを作るために欠かせない取り組みです。有効なチームを形成するためには「①成員間のオープンで自由なコミュニケーションが行われ、②成員が高いコミットメントを有し、③多様なスキルを持った成員が相乗効果的に協働し、④成員が相互に学習し合うこと」が重要です。そのためには,リーダーは「成員の役割を明確にし,集団の目的達成を促進するような集団規範,凝集性,集団風土を構築し,さらに外部集団(チーム)と連結,調整をする」必要があります。
出典:働きがいのある最高の組織とチームビルディング(PDF)
チームビルディングの目的
チームビルディングの主な目的は「チームメンバー個人の能力やスキルを最大限発揮させること」です。そのほかの目的を以下にまとめます。
- パフォーマンス向上のため
- メンバーの主体性を養うため
- リーダーシップを高めるため
- メンバーの意識をそろえるため
- チーム内で良好な関係を築くため
- メンバーの特性を見極めるため
- 企業のビジョンを社員に浸透させるため
チームビルディングを成功させるためのポイント
チームビルディング研修は、効率的な成果を得られるようにポイントを押さえて実施しましょう。
チーム・個人の目標を設定する
まずチームビルディングにおいて、チーム全体および個人の目標を設定することが重要です。チームメンバーが同じ方向を目指すことで、一体感が生まれます。
目標を設定しないままチームビルディングを行うと、成果を得られない危険性があります。チーム内で話し合いながら目標を設定するとコミュニケーションを促すことにもつながるため、忘れずにチーム・個人の目標を設定しましょう。
メンバーの役割を決定する
メンバー1人ひとりのパフォーマンスを最大限発揮するために、メンバーそれぞれの役割を明確にしておきましょう。
たとえば、リーダーやタイムキーパーなど、誰が何を担当するのか話し合います。しっかりと役割分担することで、効率的にタスクを進められ、責任を明確化することが可能です。
メンバー同士協力し合う姿勢を持つ
チームビルディングの際は、メンバー同士で協力し合う姿勢が大切です。円滑なコミュニケーションが取れないチームは、十分なパフォーマンスを発揮することは難しくなります。
複数人で協力し合うことで、それぞれ個人で考えるよりも画期的なアイデアが生まれる可能性もあります。チームビルディングには、メンバー同士協力し合う姿勢を持って臨みましょう。
価値観を認め合う
チームが一丸となって目標に向かうためには、お互いの価値観を認め合うことは欠かせません。チームメンバーのそれぞれ異なるバックグラウンドや経験、価値観を尊重し、相互理解を深めます。
価値観の違いやすれ違いが問題になる場合は、メンバー同士の相互理解を得られるようなチームビルディングに取り組みましょう。
チームビルディングがうまくいかない理由とは?
チームビルディングは、ポイントを誤認するとうまくいかない場合があります。ここでは「チームビルディングがうまくいかない理由」について解説しますので、改善策の参考にしてください。
抽象的な目標を設定している
チームの目標や方向性が明確に定義されていない場合、メンバーの意欲が低下し、チーム全体の動機付けにも悪影響を及ぼします。
たとえば目標を設定する際に「売上を伸ばす」という抽象的なものでは、どのように行動を実践すればよいかわかりません。目標を設定するときには「いつまでに何を・どのくらい伸ばす」のかなど、必要な行動をイメージしやすく、実践しやすい具体的な目標を設定し、メンバー間で共有することが重要です。
役割があいまいなまま進行してしまっている
それぞれの役割があいまいなまま進行すると、タスクが重複したり、業務が1人に偏ったりするなど生産性を低下させてします。一方、重要な役割が適切なメンバーに分担されなければ、業務を進行できない恐れがあります。そのため、メンバーそれぞれのスキルや経験を見極め、役割を明確にしてからチームビルディングを実践しましょう。
主体性がなくコミュニケーションが十分に取れていない
チームメンバーの主体性がなければ、コミュニケーションを図れずに、チーム全体のパフォーマンスを最大限に発揮することは難しくなります。
一部のリーダーだけが引っ張っていく組織は、チームビルディングができているとはいえません。メンバー1人ひとりの意見を尊重できるように、発言しやすい環境を作ることが大切です。
チームビルディングに成功した5社の事例
ここでは、チームビルディングに成功した5社の企業事例を紹介します。
株式会社ぐるなび「ウォーキング・ミーティング」
株式会社ぐるなびが実施している「ウォーキング・ミーティング」は、社長と社員が歩きながら会議をする画期的な手法です。社長が健康のためにはじめたウォーキングですが、結果的に歩くことで頭がさえたり、オープンな空間でリラックスして話せたりと、さまざまなメリットがあることがわかりました。
運動不足解消だけでなく、新たなアイデアが生まれ、コミュニケーションが育つウォーキング・ミーティングは、チームビルディングに成功した良い事例といえるでしょう。
株式会社メルカリ「レゴ(R)を使ったチームビルディング」
株式会社メルカリでは、おもちゃの「レゴ(R)」を用いたチームビルディングを実施しています。「完成したレゴ(R)を通じて対話すること」に重点を置き、最初にレゴ(R)に慣れるためにそれぞれタワーを作ります。その後に「どういう思いで作品を作ったのか」について周りのメンバーに話すことでコミュニケーションを促します。
次はメルカリ社のバリューである「あなたの思うBe Professional(プロフェッショナルであれ)」をレゴ(R)で表現し、最初の作品と同様にメンバーに自分の思いを伝えます。レゴ(R)を通じて、お互いの思考をより深く理解できたと評価されており、楽しみながらチームビルディングを成功させた例の1つといえるでしょう。
出典:レゴ(R)で思考が丸わかり? メルペイPRメンバーでチームビルディングをしたよ #メルカリな日々 | mercan (メルカン)
日清食品ホールディングス株式会社「無人島研修」
日清食品ホールディングス株式会社では、チームビルディングの一環として、無人島での2泊3日の新任管理職研修を実施しました。
日清はグローバルカンパニーの評価獲得の要件として「グローバル経営人材の育成・強化」を挙げており、社員教育の拡充やダイバーシティの推進に取り組んでいます。外国籍管理職や女性管理職を含んで実施する今回のチームビルディング研修も、その取り組みの1つです。
無人島での研修は過酷ではあるものの、研修によって「食足世平」(しょくそくせへい)、食足りて世は平らか、という日清食品グループ創業以来の価値観を、管理職に対して改めて共有できました。無人島で開催された、一風変わったチームビルディングの成功事例です。
出典:海外グループ企業の外国籍管理職も初参戦! 骨太の管理職を育成する新任管理職向け「無人島研修」を実施 | 日清食品グループ
ファミリーマートユニオン「SDGs謎解き研修」
ファミリーマートの労働組合、ファミリーマートユニオンでのチームビルディングとして「ある惑星からのSOS」を実施しました。「ある惑星からのSOS」は、SDGsについて触れながら謎解きができるオンライン研修です。チームビルディングに加えて、会社への帰属意識の向上につなげることを目的にしています。
「ある惑星からのSOS」では、謎を解くために参加者同士の協力が欠かせません。そのため、参加するだけでもチームビルディングを促せます。チームビルディングだけでなく、SDGsについても理解を深められる社内研修にぴったりのビジネスゲームです。
出典:【事例紹介】ファミリーマートユニオン様にSDGs謎解き「ある惑星からのSOS」を実施いただきました! | IKUSA.JP
株式会社タニタ「The商社」
株式会社タニタでは、「個人の長所を生かして、チームを活性化させたい」という思いで、ビジネスゲーム「The商社」を実施しました。「The商社」はチームビルディングだけでなく、ソリューション営業に必要な問題解決やコミュニケーション、Win-Winの関係作り、リーダーシップなどさまざまな要素が学べます。
研修の実施後、今までは単に「どうすればいいですか?」など受け身で、批判的な質問や意見が多かったメンバーが「こういう問題があるので、こうしたい」と主体的に行動できるようになりました。チームビルディングに成功した事例の1つといえるでしょう。
出典:タニタ|ビジネスゲーム「The 商社」を活用した営業力・組織力強化研修 | 株式会社プロジェクトデザイン
チームビルディング研修の事例については、以下の記事で詳しく紹介しています。
チームビルディングの研修事例9選!成功のポイントを学ぼう
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「あそぶ社員研修」は、受講者全員が没入して取り組むアクティビティ・振り返り・講義をブリッジすることで学びを最大化させ、翌日から業務で活かせる知識・スキルが身につく講義・アクティビティ一体型の研修プログラムです。
研修の特徴
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- 誰もが没入できる「あそび」を取り入れた体験型アクティビティで受講者の主体性を引き出す
- 複数回のフィードバックによって学びを定着させる
まとめ
チームビルディングとは「チームメンバーそれぞれが最大限のスキルを発揮できるようなチーム作りを行う取り組みのこと」です。パフォーマンスの向上だけでなく、メンバーの主体性を養ったり、チーム内で良好な関係性を築いたりするために実施します。
ただし、チームビルディング研修は単に実施しただけでは、成果は得られません。チーム全体や個人での目標を明確に決めたうえで、メンバー同士で理解し合い、協力し合うことが大切です。
当記事では、実際にチームビルディングに成功した企業5社を紹介しました。チームでのパフォーマンスを向上させたい場合は、ぜひ当記事を参考にしてチームビルディングに取り組んでみましょう。
「あそぶ社員研修」は、受講者全員が没入して取り組むアクティビティ・振り返り・講義をブリッジすることで学びを最大化させ、翌日から業務で活かせる知識・スキルが身につく講義・アクティビティ一体型の研修プログラムです。
アクティビティが受講者の主体性を高めてコミュニケーションを促進させ、スキルアップやチームビルディングをはかれます。
この記事の著者
フリーランスのWebライター。大学卒業後はバレエダンサーや法人営業、Web編集職、Webディレクター職を経験。記事作成に限らず、企画立案やオウンドメディアの立ち上げ、オンライン事務など幅広い仕事に携わっています。