社内SNSとは?おすすめのツール10選と導入時のポイントを紹介

  • 組織・人材開発
    • コミュニケーション
    • チームビルディング

近年、社内SNSを導入する企業が増えています。一口に「社内SNS」といっても、ツールによってさまざまな機能があるため、目的に合ったツールを選ぶことが大切です。

本記事では、まず社内SNSとはどのようなサービスを指すのか、導入するメリットと、おすすめの社内SNSツール10選を紹介します。さらに、社内SNSを導入するときのポイントも解説します

 

受講者が没入して取り組むアクティビティと専門講師の講義・振り返りをブリッジすることで、翌日から業務で実践できる知識・スキルを習得
⇒受講者のスキルアップとチームビルディングをはかる「あそぶ社員研修 総合資料」を無料で受け取る

 

社内SNSとは

SNSとは、ソーシャルネットワーキングサービス(Social Networking Service)の略称です。インターネット上で利用者同士が交流できるサービスのことをいいます。たとえば、X(旧Twitter)や、FacebookInstagramLINEなどが、その代表例です。

そして社内SNSとは、社内のメンバー同士で利用するための、企業向けのSNSのことをいいます。主な機能としては、メールよりも気軽にやり取りができるチャット機能や、特定のメンバーを集めてグループを作ることができるグループ機能、ファイル等を共有できるアップロード機能などがあります。

近年、社内コミュニケーションの促進や、社内での情報共有をスムーズにするために、社内SNSを活用する企業が増えています。

社内SNSを導入するメリット

ここからは、社内SNSを導入することでどのような効果が得られるのかについて、詳しく見ていきます。

業務が円滑に進むようになる

一つの業務には、社内の多くのメンバーがかかわっています。メンバーとどれだけスムーズに情報共有ができるかによって、業務のスピードも変わってくるでしょう。

チャット機能がある社内SNSを導入すれば、メールよりもスピーディーに情報を伝えられるようになります。チャットは、メールのように定型文や挨拶等を書く必要がありません。スマートフォンで、いつでも・どこからでも気軽にやり取りができるようになります。社内SNSを活用し、報告や連絡などにかける時間を削減できれば、業務をより円滑に、そして効率的に進められるようになるでしょう。

相互理解を促進できる

社内SNSを活用すれば、社員と社員、社員と企業の相互理解を深めることもできます。

たとえば、社内SNSには、感情を表現できるスタンプやリアクション、サンクスカードのように感謝や称賛を伝え合える機能が付いたツールもあります。テレワークだと相手の顔が見えないため、「相手の気持ちがわからなくて不安になる」ということもありますが、こうした機能を活用すれば、そのような不安も生まれにくくなるでしょう。

また、社内SNSで経営トップからのメッセージや企業の最新情報を発信すれば、企業の理念や目指す方向性を社員に伝えることができます。社員がこれらを理解し、共感してもらうことができれば、エンゲージメントが向上し、人材の定着や生産性の向上につながることも期待できます。

ナレッジを共有・活用できるようになる

社内SNSを導入することで、特定の部署や社員個人が持つナレッジも共有しやすくなります。社内SNSは、属人化の解消および防止、人材の育成や研修にも役立つのです。もし、このような目的で社内SNSを導入するなら、社員が簡単にナレッジベースやマニュアルを作成し、共有できる機能があるツールを選ぶようにしましょう。

働き方改革を推進できる

テレワークやフレックスタイム制といった多様な働き方を導入し、働き方改革を進める企業が増えています。しかし、これにより直接コミュニケーションをとれる機会が減り、社内コミュニケーション不足が課題となっている企業も少なくありません。社内コミュニケーションが不足すると、生産性が落ちてしまったり、社員のメンタルヘルスに悪影響が出てしまったりすることもあります。

社内SNSを導入すれば、メールや電話よりも気軽にコミュニケーションをとったり、情報を発信したりできるようになります。離れた場所にいても、社員と社員、社員と企業の関係の希薄化を防ぐことができるでしょう。

おすすめの社内SNSツール10

ツールによって、搭載されている機能はさまざまです。まずは、何のために社内SNSを導入するのかという目的を明確にして、そのために必要な機能が付いているツールを選びましょう。また、社員にとって使いやすいツールであることも大切なので、無料版や試用版があれば、本格導入の前に一度試してみることをおすすめします。

ではここからは、おすすめの社内SNSツール10選を紹介していきます。

(※記載の情報は202410月時点のものです。)

1.Chatwork

Chatwork(チャットワーク)は、株式会社kubellが提供するビジネスチャットツールです。公式サイトには「中小企業向け」と記載されていますが、規模を問わず多くの企業に導入されており、導入社数は60.5万社となっています(20249月末時点)。

Chatworkは、画面のデザインが非常にシンプルで、操作もわかりやすいため、ITスキルがそこまで高くない社員でも使いこなすことができるでしょう。サポートコンテンツも豊富なので、導入後すぐに活用できます。チャットは社内のメンバーだけでなく、社外のユーザーともグループを作って複数人で会話ができます。さらに、タスクやファイルを管理できる機能、ビデオ・音声通話機能など、チャット機能以外も充実しています。

公式サイト:Chatwork – 中小企業向けビジネスチャット 国内利用者数No.1

2.LINE WORKS

LINE WORKS(ラインワークス)は、LINE WORKS株式会社が提供する企業向けのチャットツールです。20241月時点で、46万社以上に導入されています。

スマートフォンを持っている人なら、コミュニケーションアプリの「LINE」を利用している人は多いでしょう。LINE WORKSは、ビジネス版のLINEです。同じような感覚で使えるため、レクチャーに時間がかからず、導入したその日からすぐに活用できるでしょう。個人版のLINE同様にユニークなスタンプを送ったり、リアクションをしたりすることもできます。こうした機能を活用すれば、メンバー間で楽しい雰囲気が生まれやすくなるでしょう。

メッセージのやり取り以外にも、掲示板やカレンダー機能、資料などを保存・閲覧できるDrive、アンケート機能、メンバー管理機能など、ビジネス版ならではの機能が豊富に揃っています。

公式サイト:LINEとつながる唯一のビジネスチャット – LINE WORKS

3.Slack

Slack(スラック)は、世界中の企業に利用されている、ビジネスのためのコミュニケーションツールです。2017年に日本語版が利用可能になり、現在は国内でも広く活用されています。

Slackでは、チャンネルという専用の場所を作成して、そこにかかわるメンバーと情報を集約させることができます。このチャンネルを部署やプロジェクトごとに作成すれば、メンバーと会話したり、ファイルを共有したりといったことを、簡単に行えるようになります。仕事をチャンネルで整理することで、業務をより効率的に進められるようになるでしょう。

その他にも、音声・ビデオでのミーティング、タスク管理やナレッジの検索など、ビジネスに役立つさまざまな機能があります。連携できるツールが多いというのも強みです。

公式サイト:AI による業務管理とプロダクティビティツール – Slack

4.NotePM

NotePM(ノートピーエム)は、株式会社プロジェクト・モードが運営するマニュアル作成・ナレッジ管理ツールです。

社内で「あの人しかやり方を知らない」「人によってやり方が違う」というようなことはありませんか? このような状態を放置すると、業務の品質や効率が低下してしまうことがあります。NotePMを使えば、誰でも簡単にWeb上でマニュアルを作成して、社内に共有できます。

さらに、キーワードを入力するだけで、WordExcelPowerPointPDFなどのさまざまなファイルから必要な情報を検索してくれる機能も付いているため、知りたい情報がすぐに得られます。また、レポート機能を使えば、社員に人気のページや、ナレッジ共有の貢献度が高い社員の分析などを行うこともできます。

公式サイト:NotePM – 社内wikiでナレッジ共有・マニュアル作成

5.Viva Engage

Viva Engage(ビバ・エンゲージ)は、Microsoft社が提供する社内SNSです。以前はYammer(ヤマー)という名称でしたが、従来の機能に新機能が追加され、Viva Engageとなりました。

Viva Engage には、ストーリーラインという機能があり、Facebookに近い感覚で情報を発信したり、メンバーとコミュニケーションをとったりできます。これまでにFacebookを使ったことがある人であれば、すぐ使いこなせるのではないでしょうか。その他にも、リーダーと交流できるリーダーシップコーナーや、エンゲージメントを分析できる機能も備わっています。

Viva Engage は、Microsoft 365を契約している人なら、機能は限られますが追加料金なしで利用ができます。

公式サイト:従業員コミュニケーション プラットフォーム | Microsoft Viva Engage

6.WowTalk

WowTalk(ワウトーク)は、キングソフト株式会社が提供するビジネスチャットツールです。シンプルな操作性にこだわって開発されているため、デジタルツールに苦手意識がある人でも、導入後すぐに活用できるでしょう。使用するなかで何か困りごとが出てきても、無料でサポートを受けることができます。社内でデジタルスキルに格差があるという企業にもおすすめです。

また、チャット以外の機能も充実しています。具体的には、音声・ビデオ通話や、社内の情報をリアルタイムに共有できる掲示板、社員同士で感謝の気持ちを伝え合えるサンクス、BCP対策にも役立つ安否確認機能など、多彩な機能があります。

公式サイト:【WowTalk】ビジネスチャット・社内SNSでコミュニケーション活性化 –

7.gamba!

gamba!(ガンバ)は、株式会社gambaが開発・運用する日報アプリです。「日報×社内SNS」というコンセプトのもと開発されたツールで、スマートフォンから簡単に日報の作成・提出ができるだけでなく、他のメンバーの日報に対して「いいね!」やスタンプで反応したり、コメントを送ったりができます。上司だけが日報を確認するのではなく、メンバー全体で共有して、反応し合うことで、社内コミュニケーションを活性化させることができるでしょう。

他にも、スタンプも送ることができるチャット機能や、数値目標とその達成度を把握できる数値目標(KPI)管理機能など、業務をよりスムーズに進めるためのさまざまな機能があります。

公式サイト:日報アプリgamba! | 日報をシェアしてコミュニケーションを活性化

8.nanoty

nanoty(ナノティ)は、株式会社サンロフトが運営するクラウド日報システムです。スマートフォンやタブレットからでも、日報を簡単に登録できます。働いた時間や、どのような業務を行ったかという記録だけでなく、ファイルや写真を添付したり、動画を埋め込んだりすることも可能です。

そして、日報は他のメンバーにも共有されます(閲覧制限を設定することも可能)。「いいね!」や「がんばれ!」といったリアクションをしたり、コメントをつけたりすることもできるため、社内コミュニケーションの活性化も図れます。

さらに、日報だけでなく、情報共有に役立つコミュニティ機能や、感謝を伝え合う「サンクスポイント」といった機能もあります。

公式サイト:日報管理システムnanoty

9.Goalous

Goalous(ゴーラス)は、株式会社Colorkrewが提供する、目標管理ツールと社内SNSを掛け合わせた組織改善ツールです。Goalousなら、組織の目標や業務、その進捗状況などを可視化し、メンバーと共有ができます。これにより、目標が組織のなかに浸透し、社員の目標達成に向けた意識やモチベーションが高まることが期待できます。

また、目標管理だけでなく、チャット感覚でメンバーと気軽にやり取りができるメッセージ機能、特定のメンバーに向けて投稿やファイルの送付などができるサークル機能など、コミュニケーションをスムーズにするための機能も備わっています。

公式サイト:Goalous (ゴーラス) │チーム力を「たのしく」あげる

10.Beat Shuffle

Beat Shuffle(ビートシャッフル)は、株式会社Beat Communicationが提供する社内SNSです。

部署やプロジェクトなど目的に合わせてグループを作成できる「コミュニティ」、宛先を付けて投稿できるメンション機能、気軽にリアクションできる「いいね」など、社内コミュニケーションを活性化させるさまざまな機能があります。また、社員同士で情報を共有できるQ&A、ブログのように記事を投稿できる日記機能など、情報やナレッジの共有に役立つ機能も豊富です。

導入の際は、まず現状や課題のヒアリングがあり、その内容を反映したトライアルサイトでトライアルをしたのち、本格導入という流れになります。運用開始後も定期的な支援があるので、「導入しただけで終わり」ということになるリスクは低いといえるでしょう。

公式サイト:社内SNS+ビジネスチャット Beat Shuffle | Beat Communication

社内SNSを導入するときのポイント

最後に、社内SNSを導入する際に注意したいポイントを紹介します。

1.目的を明確にする

ツールによって、できること(機能)はさまざまです。社内SNSで何がしたいかによって、必要な機能は変わってきますので、まずは社内SNSを導入する目的を明確にしておきましょう。

たとえば、「社内コミュニケーションを活性化させて、社内の雰囲気をよくしたい」のなら、豊富なスタンプやリアクション、サンクス機能などがあるツールがおすすめです。「情報共有のスピードを上げて、業務を効率化したい」のなら、目標や進捗、スケジュールなどを管理できる機能があると便利でしょう。

また、ツールを選ぶ際は、分析機能の有無もチェックしておきたいポイントです。これがあると、目的の達成度や、社員が社内SNSをどのくらい利用しているかなどを把握しやすくなります。

2.運用ルールを作っておく

社内SNSは、いつでも・どこからでも気軽に使えるというメリットがありますが、「何かリアクションしなければ」というプレッシャーを感じたり、業務時間外に通知が鳴ったりして、社員のストレスになってしまうことがあります。せっかく導入しても、社員が利用してくれなければ意味がありません。効果的に運用するために、導入前にルールを作っておきましょう。

【運用ルールの一例】
  • 緊急でない限り、就業時間外のメッセージ送信は避ける(受信側も即座の返信を期待しない)。
  • オンライン、取り込み中、離席中などのステータスを設定できるツールの場合は設定する(他者が連絡タイミングを把握できるようにしておく)。
  • できるだけ最近撮影した顔写真を使用し、他のメンバーが識別しやすいようにする。
  • 社員が反応しやすい情報を発信する(社内イベント、自社に関連する分野のトレンドなど)。
  • 原則、24時間以内に返信を行う。すぐに対応できない場合は一言知らせる。

まとめ

社内SNSを導入することで、社内コミュニケーションが活性化されて、業務効率化や相互理解の促進、属人化の解消および防止などにつながることが期待できます。ツールによって搭載されている機能も違いますので、まずは社内SNSを導入する目的を明確にして、それを達成できるような機能があるツールを選ぶことが大切です。また、導入後効果的に運用していくために、あらかじめルールもきちんと決めておきましょう。

 

あそぶ社員研修」は、受講者全員が没入して取り組むアクティビティ・振り返り・講義をブリッジすることで学びを最大化させ、翌日から業務で活かせる知識・スキルが身につく講義・アクティビティ一体型の研修プログラムです
アクティビティが受講者の主体性を高めてコミュニケーションを促進させ、スキルアップやチームビルディングをはかれます。

⇒あそぶ社員研修 総合資料を受け取る

この記事の著者

あらたこまち

雪国生まれ、関西在住のライター・ラジオパーソナリティ・イベントMC。不動産・建設会社の事務職を長年務めたのち、フリーに転身。ラジオパーソナリティーとしては情報番組や洋楽番組を担当。猫と音楽(特にSOUL/FUNK)をこよなく愛し、人生の生きがいとしている。好きな食べ物はトウモロコシ。

よく読まれている記事