士気を高める方法13選!メリット・低下する原因も紹介

  • 組織・人材開発

社員の士気を高めることで、組織の生産性が上がり、活発な意見交換から革新的アイデアが生まれる環境を築けます。

本記事では、社員の士気を高めるメリット、高める方法、士気が低下する理由を紹介します

 

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「士気を高める」とは

士気を高めるとは、チーム全体の精神的な活力を高めることです。目標を設定したり、モチベーションの上がる職場環境を整えたりすることで高められ、仕事のパフォーマンス向上につながります。

 

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チームの士気を高めるメリット

社員の士気を高めることで得られるメリットは以下の通りです。

仕事の生産性が上がる

与えられた仕事をただこなすだけではなく、改善案や仕事の意味を意欲的に考えながら取り組むことで生産性が上がります。社員が積極的に仕事に取り組みたいと感じることで、一人ひとりの集中力が高まり、同じ時間でも高いパフォーマンスが期待できるでしょう。

生産性の高さは企業力に直結するため、士気を高めることは強い企業であるための必要条件です。

新しいアイデアが生まれやすくなる

一人ひとりが意欲的に取り組む環境では、意見交換が活発になり、新しいアイデアが生まれやすくなるでしょう。業務改善や商品開発の成功は、企業のメリットになるのはもちろん、発案した社員のさらなるモチベーション向上につながり、良い循環が生まれます。

目標達成につながる

リーダーは、社員の士気を上手に管理することがプロジェクトの成功を大きく左右します。リーダー以外の立場にある人も、チームの士気を高める方法を押さえることで全体の進行に寄与できる実感が持て、目標の達成に向けてやりがいを持って取り組めるでしょう。

社員の離職率が低下する

チームの士気が高ければ、前向きな空気が醸成されます。社員にとって居心地がよく働きやすい環境となり、離職する社員を減らせるでしょう。また社員同士の交流が良好であることで、企業に愛着を持てるようになり、「ここで活躍したい」という意欲を生み出せます。

チームの士気を高める方法13

ここではチームの士気を高める方法を紹介します。

1.目標の明確化

業務に対して目標を定めて働くことは、チームの士気を高める第一歩となるでしょう。目標が定まっていないと、自分の業務が何を生み出すかを見失い、チーム全体の士気の低下を招きます。

ポイント・注意点

  • 目標は最終的なものと別に短期的なものも定め、成功体験を積み重ねていけるようにする
  • 目標が達成できない状態が続く場合には、パフォーマンスが落ちる背景を探り、社員と一緒に解決策を考える
  • 上司がチームの仕事をよく理解してかかわることで、目標づくりのヒントを与える

2.コミュニケーションの機会を増やす

社員や部下が今どのような気持ちで業務に取り組んでいるか、どのような課題に直面しているかを把握しフォローするため、コミュニケーションを積極的に取ることが大切です。普段から交流を深めておくことで、いざ困ったときに相談しやすい環境をつくることにもつながります。

ポイント・注意点

  • 社員一人ひとりが全体の状況を知らずに細かい作業にずっと従事していると、全体の士気が下がりやすいので、社員が今取り組んでいる仕事がプロジェクト全体にどう影響するか、今後の見通しなどを随時共有する
  • 社員が行う仕事は会社の役に立っているということをこまめに伝えることを意識する

3.成果や長所を褒める

社員があげた成果や長所をこまめに褒めることで、社員は「見てもらえている」と安心でき、チームの士気を高めることにつながります。褒める風土をつくることで、働きやすい環境を整えられ、社員のパフォーマンスを向上できるでしょう。

ポイント・注意点

  • 成果が上がらない社員に対しては、できているところを伝えたうえで改善点を提示する
  • 他の社員との比較で語るのではなく、社員一人ひとりの行動に即した評価を与えるよう意識する

4.オンオフをしっかり切り替える

常に100%の状態を求めてしまうと、社員が燃え尽き症候群に陥ってしまう可能性があります。1つのプロジェクトが終了したらしばらくは残業させずに帰宅を促すなど、リフレッシュできる環境づくりを意識しましょう。

ポイント・注意点

  • 社員の生活が業務に脅かされてしまうと、安心して働ける環境でないと認識され、チームの士気が下がる。特に育児や介護をしている社員には配慮する
  • 毎日の定期的な休憩時間の確保や、旅費の補助などプライベートで利用できる福利厚生の充実を図る

5.意見に耳を傾け尊重する

業務の改善案が社員から挙がった場合、耳を傾け尊重する姿勢を大切にしましょう。全てを実現させることは難しくても、検討すらしてもらえない環境では、意見を挙げること自体を躊躇してしまいます。風通しの悪い風土はチームの士気の低下につながるため避けましょう。

ポイント・注意点

  • 意見が出た場合、上司が全て改善のために動くのではなく、意見を出した社員に改善を任せてみる
  • 業務を社員に積極的に任せていくことで、責任感が芽生え、業務への自信を育める

6.適性を見極め仕事の進め方を模索する

社員が失敗した場合、それに対して「なぜできないのか?」という態度に出てしまうと、相手は自信を喪失したり、自分を責めるネガティブな思考に陥ったりしてしまいます。相手の苦手なことを見極め、どうしたらできるようになるかを相手の目線で考えることが大切です。

ポイント・注意点

  • 最初から高いレベルで仕事ができるわけではないことを認識し、相手の経験値に合った指導を意識することで安心して働ける環境をつくる
  • 「集中して取り組めた作業」や「スケジュール通りに進められたプロジェクト」といった具体的な項目を立てて定期的に振り返りを実施し、社員の得意分野を把握しやすくする

7.努力が報われる仕組みづくりをする

成果をあげたり目標を達成したりした際には褒章を与えるなど、努力して良かったと思えるような制度を整えましょう。賞与の種類には、定期昇給や賞与などの金銭的な褒賞と、長期休暇や表彰などの非金銭的な褒賞があります。成果の重要性をきちんと加味し、それにきちんと見合う内容を検討します。

ポイント・注意点

  • 年に一度社内表彰式を設けたり、社内報で社員の活躍を取り上げたりして、成果をあげた社員が評価されていることが目に見えやすい形にする
  • 褒章を与える社員や部署に偏りが出ないよう配慮する

8.風通しのよい職場環境にする

良好な人間関係や制度整備は、社員の働きやすい環境づくりにつながり、チームの士気を高めます。オープンな会話や人間関係は社員に安心感を与えるでしょう。

ポイント・注意点

  • 社内チャットを導入して社員同士の交流の機会を増やしたり、社内イベントを定期的に設け、部署以外の人間関係を広げられる場をつくったりする
  • 昇給や賞与の評価基準を明確化し、社員に共有することで公正感を出す。基準を知ることは社員の目標づくりにもつながる

9.スキルアップの場を提供する

スキルアップ(自己研鑽)の場を用意することも、士気を高めるのに効果的です。業務に役立つスキルを身につけることで、社員の業務に対するモチベーションが上がり、チームの士気向上につながります。自ら学び業務改善につながる経験は、社員の主体性を育みます。

ポイント・注意点

  • 社内講義やオンライン講座の設置、社外セミナー受講費、書籍費の補助を出すなど、社内の教育制度を充実させる
  • 社員がどのようなスキルを欲しているか、どんなことに取り組みたいかをヒアリングし、それに合った教育を与える

10.会社との一体感を強める工夫をする

会社に親愛の気持ちが持てれば、「この会社にこそ貢献したい」という意志を社員一人ひとりが持ち、チームの士気を高める原動力となります。

ポイント・注意点

  • 社内報を活用し、社内風土の浸透や経営層の考えを言語化して、社員に理解してもらえるよう努める
  • 会社の将来を社員とともにつくっていく意思表示をし、社員一人ひとりの職場での存在価値を認めることで、会社と社員が一体感を感じやすくなる

11.模範を示す

社員はリーダーの動向を意識します。そのため、リーダーが業務に意欲的に取り組み楽しむ姿勢を示すことで、社員の模範となれるでしょう。

ポイント・注意点

  • チームの仕事に積極的にかかわり、社員が迷ったり困難に感じたりしているところがあればともに考えて解決策を提示する
  • チーム運営について、社員からフィードバックを求め、リーダーが意見を素直に受け入れる姿勢を見せる

12.成果を認めて全員で祝う

プロジェクトが終了したら、成果を全員で分かち合う機会をつくリましょう。過程を振り返る機会になるとともに、次のプロジェクトへの意欲を高める場になります。

業務が進行中であると、なかなか他の社員の活躍を認識したり言葉をかけ合ったりする時間が取れないため、社員が改めて言葉を交わすための時間を取ることは、士気を高めるために有効です。

ポイント・注意点

  • 時間外での実施が社員の負担になりそうな場合は、ランチミーティングを実施するなど、柔軟に行う
  • 特定の社員だけ褒めるのではなく、成果の大小にかかわらず声をかけ、全員が貢献していることを理解してもらう

13.リーダーを適切に育てる

リーダーの立場にいる者も、他人を適切に育て管理することに不慣れな場合があります。チームの士気を高めるには優秀なリーダーが不可欠なため、適切な研修を行い、リーダーとして活躍できる人材を育てていくことが大切です。

ポイント・注意点

  • 研修内容は「教育方法」から「コンプライアンス」まで幅広く行う
  • 学んだ内容を実地で効果的に使えるよう、ロールプレイといったアウトプット型の手法も取り入れる

士気が低下する原因

チーム全体の士気を下げる原因を紹介します。

努力が適切に評価されない

成果をあげているにもかかわらず、定期昇給がなされなかったり賞与が与えられなかったりして適切に評価されていないと感じる場合、社員のモチベーションが維持できず、チームの士気が下がります。そのような事態を避けるには、社員の働きを正当に認識できるよう、コミュニケーションの機会を十分に取ることが大切です。

社員が自分のやりたいことに取り組めない

社員が希望していた部署に配属されなかった、苦手意識のある業務ばかり任せられるといった状況が続いてしまうと、モチベーションを保つのが難しくなるでしょう。そう感じる社員が増えることで、チームの士気が低下してしまいます。

まずは社員の適性を見極め希望の仕事に従事させるほか、希望と違う業務に従事してもらっている社員には、その業務に就く期限や業務がもたらす企業への貢献度を丁寧に説明し、フォローを徹底することを意識しましょう。

不公平感がある

社員が他の者よりも不当に評価が低いと感じたり、評価の基準が属人化していると感じてしまったりすると不公平感を募らせてしまいます。努力しても無駄だと社員が感じてしまうと目標を立てる意欲が削がれます。意欲が持てない社員がいることで、チームの士気にも影響が出る恐れがあります。

そのような事態を避けるには、評価基準の明確化や人間関係による評価の差をつけることがないように、リーダーは意識しましょう。

過度な管理を感じる

社員が仕事の内容や進めかたを過度に管理されていると感じてしまうと、思うように仕事ができなくなる恐れがあります。仕事が滞ることは、チームの士気を下げることにつながるので避けましょう。

チームとして向かう方向性を決めたら、仕事の仕方はある程度裁量を社員に任せてみましょう。このような機会を設けることは、社員の責任感を育む機会にもなります。

リーダーシップがうまく取れていない

リーダーが頻繁に変わったり、モラルに欠けた人材がリーダーに立ってしまったり、リーダーに求心力がないと士気が低下する原因となります

リーダーは社員とコミュニケーションをとり、目標へと向かわせる役割をしっかりと認識する必要があります。また企業は優れたリーダーを育成することに投資を惜しまないよう留意します。

仕事にやりがいを見出せない

今の仕事が企業にどう有用であるのかを見出せなかったり、ルーティンワークばかりで漫然と取り組むしかない環境だったりすると、社員一人ひとりの意欲が低下し、士気も下がってしまいます

士気を高めるためには個々のモチベーションが不可欠です。社員の強みが生かせるような業務を割り振ったり、褒める機会を増やしたりして仕事をする動機をこまめに意識してもらえるように工夫しましょう。

チームの士気を測る方法

チームの士気を高めるには、現状を知ることが大切です。ここではチームの士気に直結する、社員の意欲を測るための方法を紹介します。

個別カウンセリング

社員一人ひとりと面談する機会を設け、現状や考えを共有してもらいます。考えていることを正直に話してもらうには、内容を他言されない安心感や改善への協力的な姿勢を示すことが必要です。

相談する相手は上司のほか、社外のカウンセラーを招く方法があります。業務の直接的な関係者でない方が腹を割って話しやすいことも考えられるので、場合によってはカウンセラーに依頼することも検討しましょう。

ご意見箱を設置する

職場にご意見箱を設置して、社員の意見を集める方法があります。基本的に匿名で実施するため、個人との結びつきを気にして発言を控えてしまう人の意見を知りたい場合や、忌憚のない意見を集めたいという場合に有効です。

Googleフォームで、匿名で集める方法もありますが、箱という目に見える形で設置する方が、存在を意識してもらいやすいでしょう。

退職面談を行う

退職者が出た場合、退職する理由やきっかけなどをしっかりヒアリングし、職場の問題点を把握します。特に退職者が複数人出ている場合は、チームや企業の士気に深刻な影響を与えている可能性があるため、現状を早急に把握する必要があります。

得られた情報を記録し、辞めていく者の傾向や、問題となる企業文化を探り、改善を積み重ねることでチームの士気を徐々に高めていけるでしょう。

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あそぶ社員研修」は、受講者全員が没入して取り組むアクティビティ・振り返り・講義をブリッジすることで学びを最大化させ、翌日から業務で活かせる知識・スキルが身につく講義・アクティビティ一体型の研修プログラムです

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以下では、講義・アクティビティ一体型の研修テーマの例を紹介します。

1.PDCA研修

PDCA研修のアクティビティ「ロケットPDCAチャレンジ」では、パーツを組み合わせてロケットを制作し打ち上げ結果から原因を考えて、より良く飛ぶロケットに改善していき、目標の達成を目指します。

学びのポイント

  • 計画を立ててロケットを飛ばし、その結果から組み合わせの誤り・部品の不足・不良部品の有無を推察し、それを繰り返すことで組み合わせの精度を上げていく
  • 資金稼ぎ・パーツの選択・打ち上げの準備を繰り返し、作戦タイム振返りを経て行動を改善していくことで、最適化されていく

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2.ロジカルシンキング研修

ロジカルシンキング研修のアクティビティ「リアル探偵チームビルティング」では、チームに配られた断片的な情報を取捨選択し、論理パズルを完成させ、全問正解を目指します。

学びのポイント

  • 小グループで得られた情報を論理的に整理し、確定情報・曖昧情報・不要な情報を選り分ける
  • 大グループで全体に必要な情報を論理的に判断・共有することや、自分たちに足りない情報を聞き出すことが求められる。

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3.クリティカルシンキング研修

クリティカルシンキング研修のアクティビティ「混乱する捜査会議からの脱出」では、推理ゲームで論理的に情報を整理するなかで証拠の違和感に気づき、仮説立てや検証を行って目標を達成します。

学びのポイント

  • 証拠品や証言など多くの情報を手分けして読み、組み合わせて論理的に結論を導き出す
  • フェーズが進むごとに情報が増え、複雑になっていくなかで必要な情報を取捨選択する
  • 出た結論に満足せず、常に新しい情報と照らし合わせて再検証する

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4.合意形成・アサーティブコミュニケーション研修

合意形成・アサーティブコミュニケーション研修のアクティビティ「コンセンサスゲーム」では、危機的な状況下でどの物資を優先して確保すべきかをチーム内で議論し、最適な結論を導きます。

学びのポイント

  • 各々が個人ワークで考えた答えを聞くことで、チームメンバーの状況に対する認識や物資の重み付けの違いを受講者が理解する
  • 話し手は自分の答えにいたった理由を論理的・説得的に説明する
  • より良い根拠を導き出すための比較検討をして、チーム全員が納得する結論を出す

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まとめ

チーム全体の士気を高めることは、企業の生産性の向上につながります。士気が高い状態は社員一人ひとりが業務に意欲的に取り組んでいる状態であり、新たなアイデアが生まれやすく企業が成長できる環境です。

目標の明確化や、風土改善に努めるなど、士気を高められるためにはさまざまなアイデアが考えられます。強いチームづくりをお考えの際は、できることからぜひ取り組んでみてください。

 

あそぶ社員研修」は、受講者全員が没入して取り組むアクティビティ・振り返り・講義をブリッジすることで学びを最大化させ、翌日から業務で活かせる知識・スキルが身につく講義・アクティビティ一体型の研修プログラムです
アクティビティが受講者の主体性を高めてコミュニケーションを促進させ、スキルアップやチームビルディングをはかれます。

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この記事の著者

さおり

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