あそぶ社員研修 > お役立ち情報 > フレームワーク > NM法とは?種類・活用シーン・進め方を解説 NM法とは?種類・活用シーン・進め方を解説 2024.09.24 フレームワーク 商品の開発やデザインなどのアイデアがうまく思いつかず、悩んでいる方は多いのではないでしょうか。そこでおすすめの手法がNM法です。NM法は、テーマとなるキーワードと似ているものを探し、キーワードと似ているものを結びつけてアイデアをまとめる発想法です。本記事では、NM法の概要や種類、活用シーンから実際の手順まですべて紹介します。良いアイデアが出ず悩んでいる方は、ぜひ活用してみましょう。 受講者が没入して取り組むアクティビティと専門講師の講義・振り返りをブリッジすることで、翌日から業務で実践できる知識・スキルを習得⇒受講者のスキルアップとチームビルディングをはかる「あそぶ社員研修 総合資料」を無料で受け取る 目次NM法とはNM法の種類NM法の活用シーンNM法の進め方NM法以外のアイデア発想法【NM法を実践できる体験型研修】あそぶ社員研修まとめNM法とはNM法は、創造工学研究所所長の中山正和氏が考案した手法です。類比発想とも呼ばれ、中山正和氏の頭文字を取って名付けられました。ひらめきが生まれる瞬間の出来事を分解して、理論化するアイデア発想法です。商品開発やデザイン、ストーリーなどのアイデアを発想するのに役立ちます。パブロフの条件反射理論に基づいた記憶モデルに、シネクティクス法をあてはめて考案されました。①パブロフの条件反射理論とはパブロフの条件反射理論とは、有名な実験「パブロフの犬」に基づいた理論です。本来、犬は「エサを見ることで唾液の分泌が増加する」という風に、食べ物が刺激となって唾液が増加します。しかし、犬にある音を聞かせてからエサを与えることを繰り返すと、音を聞いただけで唾液の分泌が増加しました。つまり、パブロフの条件反射理論は、刺激Aとセットで刺激Bを提示され続けると、刺激Bだけになっても刺激Aに対する反応が引き起こされるというものです。繰り返すうちに、体が勝手に反応してしまう条件反射のことです。人間でいうと、「梅干しを見たら唾液が増加する」といったメカニズムのことを指します。②シネクティクス法とはシネティクス法は、アメリカのウィリアム・J・ゴードン氏により考案された、発想法のことです。「シネクティクス」はギリシャ語で、「異なった要素を結びつけ、統合する」という意味です。この発想法は、NM法や日本の等価交換法と同様に、類比の代表的な手法の1つであり、欧米では広く活用されています。シネクティクス法では、はじめにテーマを与えて、テーマに類似したものを発想していきます。この方法を実践するには、経験豊かで訓練を受けたリーダーと課題(取り上げる問題)の専門家、異分野の人材(心理学、社会学、生物学、化学など)で構成された7人以下のメンバーが理想です。手順は、「①問題提示、②専門家による分析と解説、③解決試案の発想、④解決目標の設定、⑤類比要求の質問、⑥類比発想、⑦類比の選択、⑧類比の検討、⑨強制連合、⑩解決策作成」で構成されています。このシネクティクス法をヒントに、さらに利用しやすくなったものがNM法です。 退屈になりがちな研修、あそびで楽しくしませんか?⇒「あそぶ社員研修」の資料を見てみたい NM法の種類NM法には5つの種類があります。最も使われているのがNM-H型です。それぞれ目的に合わせて使い分けましょう。NM-H型画期的な発明をするために着想と発想を行う方法※技術のアイデアを生み出すのに適しており、シネクティクス法から発展されたものNM-T型あらゆる情報からテーマに関するヒント(類似性のある情報)を得る方法NM-S型過去・現在・未来という時系列のなかで、アイデアを実用化する方法NM-A型複数の書き出したアイデアをグルーピングし、新たなアイデアを得る方法NM-D型仮説を立て、データで証明するようにアイデア出しを行う方法NM法の活用シーンNM法が活用される主なシーンは、新たな商品のアイデアを発想するときや起業アイデアを考えるとき、デザインやストーリーなどのコンテンツのアイデアを発想するときなどです。マーケティングや営業、経営、事務などクリエイティブなシーンだけでなく、幅広いシーンで活用できます。新たなアイデアを生み出したいというときに、NM法を活用してみましょう。NM法の進め方NM法の進め方について紹介します。NM法を使うことで、より良いアイデアが浮かぶかもしれません。① テーマを決めるまず本題となるテーマを決めましょう。商品開発であれば、まずどのような商品のアイデアをまとめたいのかを決めることが重要です。本題となるテーマがあやふやだと、良いアイデアは浮かびません。② テーマのキーワードを決める次に、欲しいアイデアのテーマに沿ってキーワードを考えます。キーワードを考えるときは、「テーマの本質を単純に考えること」「動詞や形容詞で表現すること」がポイントです。たとえば、新しい香水のアイデアを考えていると仮定しましょう。香水で想定されるキーワードは以下のとおりです。つける振る香る嗅ぐ持ち運ぶ③ キーワードと似ているものを探す次に、世のなかにすでにあるキーワードと似ているものを探し出します。「〇〇といえば?」という風に連想すると、類似するものが思いつきやすくなるのでおすすめです。自然現象や生き物など、自然界にあるものから探すと思いつきやすいかもしれません。また、テーマから離れた例をあえて出すことで、よりおもしろいアイデアが出る可能性があります。たとえば、「つける」というキーワードを選んだとします。「”つける”ものといえば?」と連想してみると、以下のようなものが考えられるでしょう。アクセサリー服シール④ 似ているものの特徴や背景を考える似ているものを考えたら、次は「どのような特徴があるか」「どのようにして起こっているのか」と特徴や背景を考えます。似ているもののメカニズムや背景をピックアップすることで、アイデアが広げやすくなるでしょう。たとえばアクセサリーは、お守りとしてつけられていたことが歴史の始まりといわれています。身につけることで気分が明るくなる、そのようなアイテムだといえるでしょう。⑤ キーワードと似ているものを結びつけて発想する手順④で考えた特徴や背景が、キーワードにどのように役立つのかを考え、具体的なアイデアを出していきます。たとえば、アクセサリーと香水を結びつけ、目に見える香水としてアクセサリーからほんのり香りがするようなアイテムを開発するなどです。⑥ アイデアをまとめる最後に、出したアイデアを現実的に考え、具体的にどのように活用するか考えましょう。たとえば、アクセサリーの一部をアロマストーンにし、日によって好きな香りの香水をアクセサリーにつけられる、といったアイデアが良いかもしれません。また、アイデア同士を組み合わせることで、予想外のアイデアが生まれる可能性があります。「こんなキーワードは変かな」と最初から除外してしまわないで、さまざまなアイデアを発想してみましょう。NM法以外のアイデア発想法NM法以外にも、アイデアを発想する方法があります。以下では、NM法以外のアイデア発想法を紹介します。① ブレインストーミングブレインストーミングは、1950年頃にアメリカで考案された手法です。複数人でアイデアを出し合い、それぞれのアイデア・発想を整理します。重要なのは質より量ということです。アイデアのおもしろさやユニークさにこだわらず、時間内で多くのアイデアを出すことがブレインストーミングの目的です。また、ブレインストーミングは「アイデアを自由に共有する」という目的もあります。そのため、他の人の意見を否定することは、アイデア出しの妨げとなるため、特に注意しましょう。ブレインストーミングは、アイデアを網羅的に抽出できることから、KJ法(多種多様なアイデアを効率的に整理できる手法)と非常に相性が良いとされる手法といわれています。② KJ法KJ法は、アイデア出しを行い、そこで得られた情報を効率的に整理するために用いられる手法です。1967年に文化人類学者の川喜田 二郎氏が自著で紹介したことをきっかけとして、KJ法が広まりました。ブレインストーミングと相性が良い手法とされます。KJ法では、1枚1枚のカードか付せんにアイデアを書き出していき、そのアイデアカードを並べ替えたり、グループ化したりすることで、情報を整理します。ブレインストーミングをしたあとに、KJ法で整理することで、より情報を把握しやすくなるでしょう。③ マンダラートマンダラートは、3×3のマスの中心にテーマを書き、テーマの周りに関連することを列挙していく手法です。アイデアの実現に必要なプロセスを可視化できるため、「具体的に何をすれば良いのか」という自分で実践すべき施策を整理できます。1つのテーマから派生・細分化した内容を書き込んでいくことで、解決策を洗い出しやすいのが特徴です。④シックスハット法シックスハット法は、参加者が6種類の視点のなかから担う役割を選び、議論することでアイデア出しを行う手法です。水平思考(問題解決のために既成の理論や概念にとらわれず、アイデアを生み出す方法)を提唱したエドワード・デ・ボノ氏により考案されました。シックスハット法は、名前のとおり6種類の役割が設定されています。すべての視点をもとに議論を行うためには、最低でも6人の参加者が必要です。【それぞれの視点(役割)】客観的・中立的な視点消極的・批判的な視点積極的・希望的な視点革新的・創造的な視点感情的・直感的な視点分析的・俯瞰的な視点本来は6つのそれぞれの役割を示した帽子を被って行う思考法ですが、カードやネームプレートでも代用できます。自分が本来持っている視点とは異なる視点を役割として与えられるため、今まで気づかなかったアイデアが生まれる可能性があるでしょう。⑤アイデアしりとりアイデアしりとりは、単語の語尾から始まる言葉をつなげていくことで、アイデア出しを行う手法です。ゲーム感覚でリラックスしながらアイデアを出し合えます。複数人のグループで、「アイデア出しを行いたいテーマ」に関する言葉のみでしりとりをしましょう。アイデアしりとりは、おもちゃクリエーター・アイデア発想ファシリテーターである高橋 晋平氏によって考案されたものです。しりとりでアイデア出しを行うことで勝敗が決まるため、他の人よりも「おもしろい言葉でつなげたい」という意識が働くでしょう。今までにないようなアイデアにつながるかもしれません。⑥マインドマップマインドマップは絵や文字などを用いて、自由にアイデアを発想する方法です。色分けや図を使って視認性を高めながら、中心に書かれたテーマから分岐させる形でテーマに関連するアイデアを書き出します。限られた時間で「スピーディにアイデアを出したいとき」におすすめです。【NM法を実践できる体験型研修】あそぶ社員研修「あそぶ社員研修」は、受講者全員が没入して取り組むアクティビティ・振り返り・講義をブリッジすることで学びを最大化させ、翌日から業務で活かせる知識・スキルが身につく講義・アクティビティ一体型の研修プログラムです。⇒あそぶ社員研修の資料を無料で受け取る 以下では、講義・アクティビティ一体型の研修テーマの例を紹介します。1.コミュニケーション研修コミュニケーション研修のアクティビティ「謎解き脱出ゲーム」では、チームでコミュニケーションをとりながら問題に隠された法則を発見する謎解きゲームのクリアを目指します。学びのポイント受講者が「自分しか見えていない情報・問題・解き方」をチームで共有することでコミュニケーション促進やスキルアップにつながる突飛な発想・ヒラメキをチームのなかで積極的に発言できる心理的安全性の高い環境づくりが求められる⇒コミュニケーション研修の資料を無料で受け取る2.合意形成・アサーティブコミュニケーション研修合意形成・アサーティブコミュニケーション研修のアクティビティ「コンセンサスゲーム」では、危機的な状況下でどの物資を優先して確保すべきかをチーム内で議論し、最適な結論を導きます。学びのポイント各々が個人ワークで考えた答えを聞くことで、チームメンバーの状況に対する認識や物資の重み付けの違いを受講者が理解する話し手は自分の答えにいたった理由を論理的・説得的に説明するより良い根拠を導き出すための比較検討をして、チーム全員が納得する結論を出す⇒合意形成・アサーティブコミュニケーション研修の資料を無料で受け取る3.交渉術・ネゴシエーション研修交渉術・ネゴシエーション研修のアクティビティ「ワールドリーダーズ」では、利益を増やすことを目指し、自チームでの戦略構築や他チームとの交渉を行います。学びのポイント配られた事業・資金・労働力などの資源だけで目的が達成できない場合に、他チームと交渉してそれらを手に入れるための交渉力を習得する他チームの情報を得てから相手にとって価値のあるものを提供し、自チームにとってさらに価値のあるものを引き出すことが求められる⇒交渉術・ネゴシエーション研修の資料を無料で受け取る4.ロジカルシンキング研修ロジカルシンキング研修のアクティビティ「リアル探偵チームビルティング」では、チームに配られた断片的な情報を取捨選択し、論理パズルを完成させ、全問正解を目指します。学びのポイント小グループで得られた情報を論理的に整理し、確定情報・曖昧情報・不要な情報を選り分ける大グループで全体に必要な情報を論理的に判断・共有することや、自分たちに足りない情報を聞き出すことが求められる。⇒ロジカルシンキング研修の資料を無料で受け取るまとめNM法は、テーマとなるキーワードと似ているものからアイデアを生み出す発想法です。商品開発やデザインなどのクリエイティブなシーンだけでなく、マーケティング、営業などさまざまな分野で役立つでしょう。今までとは異なる「おもしろいアイデアが欲しい」という場合は、NM法を上手に活用することで実現できるかもしれません。ぜひ当記事を参考に進めてみてください。 「あそぶ社員研修」は、受講者全員が没入して取り組むアクティビティと専門講師の講義・振り返りをブリッジすることで、翌日から業務で活用できる知識・スキルが身につく研修プログラムです。アクティビティが受講者の主体性を高めてコミュニケーションを促進させ、スキルアップやチームビルディングをはかれます。⇒あそぶ社員研修 総合資料を受け取る 研修の相談をする この記事の著者 藤 琴乃 フリーランスのWebライター。大学卒業後はバレエダンサーや法人営業、Web編集職、Webディレクター職を経験。記事作成に限らず、企画立案やオウンドメディアの立ち上げ、オンライン事務など幅広い仕事に携わっています。 交流分析とは?4つの基本理論と「人生の立場」について解説 アクションプランとは?作り方・運用のポイントを解説 よく読まれている記事 2023.09.28 エンゲージメントとは?ビジネスにおける意味や重要性を解説 組織・人材開発 2023.09.28 チームビルディングとは?チームづくりのポイントや具体例を含めて網羅的に解説 組織・人材開発 2023.09.26 ロジカルシンキングとは?思考法やツールをわかりやすく解説 ビジネススキル 2023.09.28 グループワークの進め方や効果的に進めるポイントを解説 組織・人材開発 すべて見る とりあえずこの記事 2023.09.28 組織・人材開発 グループワークの面白いテーマ20選!タイプ別に紹介 2023.09.29 組織・人材開発 合意形成とは?メリット・進め方・ポイント・対処法を紹介 2023.09.28 組織・人材開発 チームビルディングとは?チームづくりのポイントや具体例を含めて網羅的に解説 カテゴリ ビジネススキル フレームワーク ワークスタイル 学習法 研修ノウハウ 組織・人材開発 タグ 研修 ゲーミフィケーション 内定者フォロー レジリエンス クリティカルシンキング OODA LOOP PDCA アクティブラーニング ウェルビーイング エンゲージメント グループワーク コミュニケーション チームビルディング ビジネスマナー フォロワーシップ メンバーシップ リーダーシップ ロジカルシンキング 合意形成・コンセンサス 心理的安全性 成功循環モデル 戦略思考 社会人基礎力 組織