ボードゲーム「リスク」とは?遊び方、研修に取り入れる際のポイントを紹介

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最近はゲームを活用した研修も多いため、「うちの社内研修でもゲームを実施してみたい」と考えている研修担当者様もいらっしゃるでしょう。さまざまなゲームがありますが、世界征服を目指すボードゲーム「リスク」も、研修に活用できると考えられます。

本記事では、「リスク」とはどのようなボードゲームなのか、遊び方や、ゲームを通して学べるスキル、ボードゲームを研修に活用するメリットと、「リスク」を研修に取り入れる際のポイントを紹介します

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ボードゲーム「リスク」とは

「リスク(原題:Risk)」は、パーカー・ブラザーズという会社から発売されたボードゲームです(※現在は、ハズブロ(HASBRO)の傘下にある会社です)。

このゲームを考案したのは、フランスの映画監督であるアルベール・ラモリス氏。1957年に、フランスで「世界征服(La Conquête du Monde)」という名前のゲームが発売されました。これが、「リスク」の最初の版です。その名前の通り、世界征服を目指す戦略ゲームとなっています。

「リスク」のメインボードには世界地図が描かれており、6つの大陸ごとに色分けされています。領土は全部で42に分かれており、これをプレイヤー同士で奪い合います。最終的に、すべての領土を手に入れることができたプレイヤーの勝利です。

ボードゲーム「リスク」の遊び方

ここからは、ボードゲーム「リスク」の遊び方を簡単に紹介していきます。「リスク」の日本語は、対象年齢は10歳以上、プレイ人数は2人~5人、プレイ時間の目安は60分~となっています。

ゲームの準備

まずは、ゲームの準備をしましょう。「リスク」のセットのなかに、色の違う軍隊セットが入っていますので、各プレイヤーは自分の軍隊コマを手に取ります。ゲームで使用する軍隊コマの数は、プレイ人数によって異なるので、説明書を見ながらセッティングしてきましょう。軍隊コマは、歩兵隊、騎兵隊、砲兵隊の3種類があります。これを順番に1軍隊ずつ、メインボードの世界地図上に配置していきます。

ゲームの進め方

準備ができたら、いよいよゲームを始めていきましょう。

「リスク」は、ターン制のボードゲームです。プレイヤーは自分のターンが来たら、赤いサイコロを振って、出た目に従い、隣接している領土へ攻撃します。攻撃を受けたプレイヤーは、青いサイコロを振り、防御します。サイコロの出た目が大きい部隊が戦闘に「勝った」ことになり、負けたプレイヤーは自分の領土から部隊を失います。細かいルールはいろいろありますが、基本的にはこれを繰り返していくゲームです。

また、詳しいルールはここでは紹介しませんが、日本語版の「リスク」には、以下の4通りの遊び方があります。

  1. 極秘任務リスク……「極秘任務カード」に書かれている極秘任務を最初に完了できたプレイヤーが勝ち。
  2. クラシックリスク……メインボード上にあるすべての領土を手に入れたプレイヤーの勝ち。
  3. キャピタルリスク……クラシックリスクの短縮バージョン。
  4. 2人用リスク……2人用の遊び方で、すべての領土を手に入れたプレイヤーの勝ち。

「リスク」のルールはそこまで難しくありません。フルカラーのゲームガイドが付いており、よくある質問や戦略のヒントも書かれているので、ボードゲーム初心者でも楽しく遊ぶことができるでしょう。

ボードゲーム「リスク」は研修にも活用できる

最近は、社内研修にビジネススキルを学べるゲームを取り入れる企業もあります。ボードゲーム「リスク」はビジネスゲームではありませんが、戦略性の高いゲームであるため、研修にも活用できると考えられます。

ここからは、ボードゲーム「リスク」で求められるスキルや、ボードゲームを研修に活用するメリット、取り入れる際のポイントを紹介します。

ボードゲーム「リスク」で求められるスキル

紹介したように、ボードゲーム「リスク」では、他のプレイヤーの領土に攻撃をする・攻撃された側は防御するという戦闘が発生します。この戦闘の結果は、サイコロを振って出た目によって決まります。そのため「リスク」は、「運」の要素が強いボードゲームであるといえます。しかし、勝つためには「運」だけでなく戦略も必要になります。たとえば、自分の部隊を地図上のどこに配置するか、どこを攻める・守るのか、などです。このような特徴があることから、ゲームを通して、「周りの状況を見ながら戦略を考え、実行する力」が鍛えられると考えられます。

また、サイコロが出す目が悪いと、領土を取って、取られて、また取り返して……というように、なかなかゲームが進まなくなることがあります。そのため。根気強さや集中力が試されるゲームでもあります。

ボードゲームを研修に活用するメリット

「なぜ研修であえてボードゲームをする必要があるの?」と感じている方もいらっしゃるかもしれません。「リスク」のようなボードゲームを研修に活用するメリットとしては、以下の3つが挙げられます。

研修に「楽しさ」をプラスできる

研修に対して、「退屈」「堅苦しい雰囲気」などというイメージを持っている人も少なくありません。研修に、一見仕事とは関係なさそうなボードゲームを取り入れることで、「この研修は何だか楽しそう」と思ってもらえる可能性があります。

また、新しいことを学んでもらう方法として「講義」がありますが、講義で新しい知識を伝えても、研修のなかでそれを「使ってみる」ことをしなければ、なかなか実践にはつながらないものです。新しい知識を習得し、仕事のなかで使えるようになってもらうためにも、「体験」できるプログラムをプラスしたほうがよいでしょう。その「体験」が「楽しいもの」だと、学習の効果もより高まると考えられます。

参加者が前のめりになってくれる

せっかく内容の濃い研修プログラムを組んでも、参加者の姿勢が消極的では、高い効果は期待できません。それでは、かけたコストも無駄になってしまいます。

研修の冒頭でボードゲームを実施することで、参加者の主体性やモチベーションが高まり、「前のめり」になってくれることが期待できます。その後の講義・ワークも積極的に、集中して取り組んでくれるようになり、その結果として、研修の効果も高まるでしょう。

コミュニケーションが活発になる

研修でグループに分かれて一緒にボードゲームに取り組んでもらうことで、参加者の間に自然にコミュニケーションが生まれます。また、研修が終わったあとも、「この前の研修でやったボードゲーム、面白かったですよね」「〇〇さんのグループは誰が勝ちましたか?」など、ボードゲームが会話のきっかけになることもあるかもしれません。

参加者同士に打ち解けてほしい、距離を縮めてほしいといった場合にも、ボードゲームはおすすめです。

ボードゲーム「リスク」を研修に取り入れる際のポイント

効果的な研修にするために、ボードゲーム「リスク」を取り入れる際は、以下のポイントを押さえておきましょう。

短い時間で実施する

ボードゲームに時間をかけすぎると、メインの講義やワークに使える時間が短くなってしまいます。「リスク」は、プレイ時間の目安が「60分~」と、結構時間のかかるゲームです。研修で「リスク」を実施する場合は、4つの遊び方のうち、キャピタルリスク(短縮版の遊び方)を採用することをおすすめします。

ただ、先ほどお伝えしたように、それでもサイコロの出す目によっては、なかなかゲームが進まなくなることもあります。「〇巡すると終了」など独自にルールを設け、短い時間で実施するのがよいかもしれません。

「コミュニケーション活性化」を目的にしない

先ほどボードゲームを研修に活用するメリットとして「コミュニケーションが活発になる」を挙げましたが、「リスク」は戦略を考えながらプレイするため、場が盛り上がるほどのコミュニケーションは生まれない可能性が高いです。「コミュニケーション活性化」や「参加者同士の交流促進」を目的とするなら、もっとプレイヤー同士のコミュニケーションが必要なボードゲームを選んだほうがよいでしょう。

参加者に目的を共有しておく

「リスク」は、最終的に勝者以外は「領土をすべて失った」状態で終わります。そのため、なかには「面白くない」と感じる人もいるかもしれません。「何のために研修でボードゲームを実施するのか」という目的をあらかじめ参加者に伝えておき、勝敗よりもその目的を意識して取り組んでもらうようにするのもポイントです。

戦略を学ぶなら「ワールドリーダーズ」もおすすめ

「ワールドリーダーズ」は、株式会社IKUSAが提供するボードゲームです。戦略を考えて実行する力を磨いてほしいなら、こちらのボードゲームもおすすめです。

紹介しました「リスク」は個人戦のゲームですが、「ワールドリーダーズ」はチーム対抗のビジネスゲームとなっています。そのため、自然にチームビルディングができるというメリットもあります。チームで与えられた労働力や資金をどのように使うかを話し合い、ときには他のチームと交渉を行いながら、より多くの利益を生み出すことを目指します。戦略思考や論理的思考力、経営視点、さらにSDGsも学ぶことができます。

株式会社IKUSAでは、この「ワールドリーダーズ」と講義・ワークを組み合わせた「戦略思考研修」も実施しています。詳しくは、以下のページをご覧ください。

戦略思考研修

まとめ

世界中で50年以上にもわたり愛され続けているボードゲーム「リスク」は、戦略が求められるゲームであるため、企業の研修にも活用できると考えられます。研修は、学んだことを「体験」できるプログラムがあったほうが、知識・スキルが定着しやすくなります。研修で扱うテーマを「体験」するツールとして、ボードゲームの活用も検討してみてはいかがでしょうか。

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以下では、講義・アクティビティ一体型の研修テーマの例を紹介します。

1.合意形成・アサーティブコミュニケーション研修

合意形成・アサーティブコミュニケーション研修のアクティビティ「コンセンサスゲーム」では、危機的な状況下でどの物資を優先して確保すべきかをチーム内で議論し、最適な結論を導きます。

学びのポイント

  • 各々が個人ワークで考えた答えを聞くことで、チームメンバーの状況に対する認識や物資の重み付けの違いを受講者が理解する
  • 話し手は自分の答えにいたった理由を論理的・説得的に説明する
  • より良い根拠を導き出すための比較検討をして、チーム全員が納得する結論を出す

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2.PDCA研修

PDCA研修のアクティビティ「ロケットPDCAチャレンジ」では、パーツを組み合わせてロケットを制作し打ち上げ結果から原因を考えて、より良く飛ぶロケットに改善していき、目標の達成を目指します。

学びのポイント

  • 計画を立ててロケットを飛ばし、その結果から組み合わせの誤り・部品の不足・不良部品の有無を推察し、それを繰り返すことで組み合わせの精度を上げていく
  • 資金稼ぎ・パーツの選択・打ち上げの準備を繰り返し、作戦タイム振返りを経て行動を改善していくことで、最適化されていく

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3.戦略思考研修

戦略思考研修のアクティビティ「ワールドリーダーズ」では、労働力や資本を使って事業を設立し、利益を稼ぐことを目指します。

学びのポイント

  • 不確実な状況のなかで自チームにとって最適な行動方針を考え、実行していく
  • 戦略を決めるために与えられた手段のなかでどの情報を取得していくかの優先順位決めが求められる

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4.コミュニケーション研修

コミュニケーション研修のアクティビティ「謎解き脱出ゲーム」では、チームでコミュニケーションをとりながら問題に隠された法則を発見する謎解きゲームのクリアを目指します。

学びのポイント

  • 受講者が「自分しか見えていない情報・問題・解き方」をチームで共有することでコミュニケーション促進やスキルアップにつながる
  • 突飛な発想・ヒラメキをチームのなかで積極的に発言できる心理的安全性の高い環境づくりが求められる

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5.ロジカルシンキング研修

ロジカルシンキング研修のアクティビティ「リアル探偵チームビルティング」では、チームに配られた断片的な情報を取捨選択し、論理パズルを完成させ、全問正解を目指します。

学びのポイント

  • 小グループで得られた情報を論理的に整理し、確定情報・曖昧情報・不要な情報を選り分ける
  • 大グループで全体に必要な情報を論理的に判断・共有することや、自分たちに足りない情報を聞き出すことが求められる

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6.クリティカルシンキング研修

クリティカルシンキング研修のアクティビティ「混乱する捜査会議からの脱出」では、推理ゲームで論理的に情報を整理するなかで証拠の違和感に気づき、仮説立てや検証を行って目標を達成します。

学びのポイント

  • 証拠品や証言など多くの情報を手分けして読み、組み合わせて論理的に結論を導き出す
  • フェーズが進むごとに情報が増え、複雑になっていくなかで必要な情報を取捨選択する
  • 出た結論に満足せず、常に新しい情報と照らし合わせて再検証する

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7.リーダーシップ研修

リーダーシップ研修のアクティビティ「グレートチーム」では、チームの運営を疑似体験することでリーダーシップやマネジメントを学びます。

学びのポイント

  • メンバーのリソース管理や育成、リーダーとしての決断を繰り返すことで、いろいろなリーダーシップの型を知ることができる
  • 現代に合わせたリーダーシップの発揮の必要性を知り、自分らしいリーダーシップを学べる

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8.ビジネスマナー研修

ビジネスマナー研修のアクティビティ「ビジトレ」では、実践形式・クイズ形式のアクティビティを通して、ビジネスマナーを楽しく学びます。

学びのポイント

  • 堅い内容になりがちなビジネスマナー研修にゲーム形式を取り入れることで、受講者が没入して学べる
  • 名刺交換や報連相などを実行し、動作・マナーに慣れることで、翌日から実践できるようになる

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9.防災研修

防災研修のアクティビティ「先が見えない防災訓練からの脱出」では、チームで協力して、防災のアイテムや知識を使用しながら謎解きゲームのクリアを目指します。

学びのポイント

  • 謎解きの答えが災害時のNG行動にまつわる内容となっており、解説時になぜ行なってはいけないかもセットで学ぶ
  • 被災時は様々な情報が飛び交うため、情報を取得する際にどのようにすれば惑わされないかを学ぶ

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10.OODA LOOP研修

OODA LOOP研修では、瞬間的な判断力が求められる運動系のアクティビティである「サバイバルゲーム」または「チャンバラ合戦」を実施することで、意思決定のフレームワークである「OODA LOOP」を実践的に習得することを目指します。

学びのポイント

  • 敵チームをよく観察して作戦を練り、状況に応じた行動を素早く判断しながら、チームで共有して一体となって行動する
  • ミッションの勝利条件をもとに、観察、判断、行動を繰り返すことで、本当にすべき行動が何なのか、行動の最適化を行う

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この記事の著者

あそぶ社員研修編集部

あそぶ社員研修は、企業の研修担当者向けのお役立ち情報を発信するメディアです。研修に関するノウハウ、組織・人材開発の手法、ビジネススキルなどをわかりやすく紹介します。

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