ストレングスファインダー®とは?診断を受ける方法、34の資質を紹介

  • 研修ノウハウ

アメリカのギャラップ社が開発した、ストレングスファインダー®(現在の名称は「クリフトンストレングス®」)という診断テストがあります。この診断は、個人でも、組織でも活用することが可能です。

本記事では、ストレングスファインダー®とはどのような診断テストなのか、活用するメリットと、ストレングスファインダー®34の資質、ストレングスファインダー®の診断を受ける方法、企業がストレングスファインダー®を活用するときの注意点について、解説します

受講者が没入して取り組むアクティビティと専門講師の講義・振り返りをブリッジすることで、翌日から業務で実践できる知識・スキルを習得
⇒受講者のスキルアップとチームビルディングをはかる「あそぶ社員研修 総合資料」を無料で受け取る

⇒「コミュニケーション研修」の資料を無料で受け取る

ストレングスファインダー®とは

ストレングスファインダー®は、アメリカの調査会社であるギャラップ社が開発した診断ツールです。自分の才能や資質を知るためのもので、オンラインで診断を受けることができます。質問の数は、全部で177個あります。

この診断ツールを考案したのは、アメリカの心理学者であるドン・クリフトンという人物です(1924年-2003年)。考案者の名前が入った「クリフトンストレングス・ファインダー・テスト®」がもともとの正式名称でしたが、現在は「クリフトンストレングス®」という名称に変わっています。内容は、「クリフトンストレングス・ファインダー・テスト®」から変わっていません。(※日本においては「ストレングスファインダー®」で広く浸透しているため、本記事では新名称ではなくこちらを使用しています。)

ギャラップ社の公式サイトによると、これまでにこの診断を受けた人の数は3,500万人以上(20256月に公式サイトで確認)。世界中で、多くの人に活用されている診断ツールです。

参考:クリフトンストレングスの歴史について知る | JA – ギャラップ

ストレングスファインダー®を活用するメリット

ストレングスファインダー®を受けることで、自分の才能を知ることができます。ストレングスファインダー®における「才能」とは、自分が意識することなく自然に行っている思考・感情・行動のパターンを指します。ギャラップ社の研究によると、この才能を意図的に活用できる人には、以下のような特徴がみられるといいます。

  • 仕事に対するエンゲージメントが高い。
  • 生産性が高い。
  • 目標を達成できる。
  • 満足度、健康度が高い。
  • 大きな自信、自己認識、活力がある。
  • 不安や悲しみ、ストレスなどのネガティブな感情を持ちにくい。

参考:クリフトンストレングスの34の資質とは? | JA – ギャラップ

まずは自分の才能を知らなければ、活用はできません。ストレングスファインダー®の診断を受けることで、自分では気づけていなかった才能も知ることができるでしょう。

その他、自己理解や相互理解を深められる、自分や部下をマネジメントしやすくなる、キャリアを考えるのに役立つなども、ストレングスファインダー®を活用するメリットとして挙げられます。

ストレングスファインダー®34の資質

ストレングスファインダー®における「資質」とは、先ほどの「才能」を34のパターンに分類したものです。「思考力」「人間関係力」「影響力」「実行力」の4つのグループ別に、34の資質を簡単に紹介します。

思考力

分析思考

物事の理由・原因を追究する、影響を与えうるあらゆる要素を考慮する。

原点思考

現在を理解するために物事のルーツをたどる。

未来志向

ポジティブな未来をイメージする。

着想

物事に関連性を見いだし、新しいアイデアを生み出す。

収集心

好奇心が旺盛で、たくさんの情報を集める。

内省

何事も深く、さまざまな方向から考える。

学習欲

学ぶこと自体に意義を見いだす、学習を楽しめる。

戦略性

目的を達成するためのパターンや問題点を予測する。

人間関係力

適応性

「今」に適応し、流れに沿って進む。

運命思考

つながりを尊重する、あらゆる出来事に対して意味を見いだす。

成長促進

人が持つ可能性を見抜き、伸ばす。

共感性

相手の立場になって、相手の感情を察することができる。

調和性

衝突や摩擦ができるだけ起きないよう、意見の一致を求める。

包含

相手を受け入れる、輪のなかに入れようとする。

個別化

一人ひとりの個性を理解し、尊重する。

ポジティブ

情熱的で、人にも良い影響を与えることができる。

親密性

一人ひとりと丁寧に親密な関係を築くことができる。

影響力

活発性

アイデアをすぐに実行に移すことができる。

指令性

対決を恐れず、決断したり発言したりできる。

コミュニケーション

自分の言葉でわかりやすく、相手の印象に残る説明ができる。

競争性

他の人との競争に勝つことを重視し、そのために努力する。

最上志向

強みを見抜き、より良いものに変えようとする。

自己確信

自分の強み、能力や判断力に自信を持っている。うまく進められると確信している。

自我

自分が周りに大きな影響を与えたい、評価されたいという気持ち。

社交性

新しい人ともすぐに打ち解けて親しくなれる、魅了して味方にできる。

実行力

達成欲

何かを達成することに満足感を得る。そのためにエネルギッシュに仕事に取り組める。

アレンジ

物事を整理し、何かと何かを組み合わせることで効率的に成果を上げることができる。

信念

普遍的な価値観を持っている。

公平性

特別扱いやえこひいきをせずに、すべての人を公平に扱おうとする。

慎重さ

油断することなく、細心の注意を払って決定や選択をする。

規律性

身のまわりのことを習慣化、ルーティン化することを好み、計画的に実行できる。

目標志向

目標達成に向けて、優先順位をつけて行動できる。

責任感

自分が「やる」と言ったことに対して強い責任意識を持っており、その責任を果たすために努力する。

回復志向

問題を探りあてて解決できる。

34の資質についてより詳しく知りたい方は、ギャラップ社の公式サイトをご覧ください。

参考:クリフトンストレングスの34の資質とは? | JA – ギャラップ

ストレングスファインダー®の診断を受ける方法

ストレングスファインダー®はオンラインで受けることができるとお伝えしましたが、具体的な方法としては、以下の3つがあります。

1.公式サイトから受ける

ストレングスファインダー®の診断を受けるためには、アクセスコードが必要です。ギャラップ社の公式サイトにアクセスすれば、アクセスコードを購入して診断を受けることができます。

個人向けの製品は、以下の2つが用意されています。

  • 「クリフトンストレングス® トップ5」……上位の資質トップ5を知ることができます。費用は20256月時点で4,318円です。
  • 「クリフトンストレングス34」……自分の34の資質の順位を知ることができます。費用は20256月時点で9,715円です。

これらの他に、マネジャー向けのオプションもあります。詳しくは、ギャラップ社の公式サイトをご覧ください。

公式サイト:クリフトンストレングス・テストのオプションを比較する | JA – ギャラップ

2.書籍を購入する

アクセスコードが付いた書籍を購入し、そのコードを使って診断を受ける方法もあります。この場合は、以下のページからアクセスします。

アクセスコードの引き換えページ:ギャラップ社 |ワークプレイスを変革するための分析とツール

【アクセスコードがついている本の一例】

  • 『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版 ストレングス・ファインダー0
    (著者:トム・ラス、訳:古屋博子 / 出版社:日本経済新聞出版社 / 発売:2017年)
  • 『ストレングス・リーダーシップ: さあ、リーダーの才能に目覚めよう』
    (著者:トム・ラス、バリー・コンチー、訳:田口俊樹、加藤万里子 / 出版社:日本経済新聞出版社 / 発売:2013年)

アクセスコードは1回しか使えませんので、必ず中古ではなく新品の書籍を購入してください。

3.スマートフォン用のアプリをダウンロードする

GALLUP Access」というアプリをインストールすれば、スマートフォンからでもストレングスファインダー®の診断を受けることができます。アプリのダウンロードは無料ですが、診断はもちろん有料です。アプリは、iPhoneにもAndroidにも対応しています。

すでに診断を受けた人は、アプリから自分の診断結果を確認できます。自分以外の人と結果を共有したいときも、二次元バーコードで簡単に共有できるようになっています。

ストレングスファインダー®を活用するときの注意点

最後に、人材育成や社内研修でストレングスファインダー®を活用するときの注意点を紹介します。

結果で自分や他人を決めつけない

たとえば、自分の資質トップ5の結果を見て、「自分にはあの資質がないから、〇〇には向いていない」などと、視野や可能性を自分で狭めてしまわないように注意しましょう。また、他の人のレポートを見て、「〇〇さんは〇〇の資質があるから、こういうところがあるのだろう」と決めつけてしまうと、信頼を失うこともあるかもしれません。

ストレングスファインダー®は、個人の成長やパフォーマンス向上のため活用できるツールですが、結果で自分や他人を決めつけると逆効果になってしまう可能性もありますので、注意しましょう。

認定コーチを探す

ストレングスファインダー®の診断を受けるだけでは、自分や一緒に働くメンバーの才能や資質を知るだけで終わってしまう可能性があります。しかし、ただ「どのような才能・資質があるのか」を知るだけでなく、正しく理解したうえで活用できるようになることが重要です。企業で活用するなら、認定コーチとの対話まで行うことをおすすめします。

認定コーチはギャラップの公式サイトから探すことができますので、検討してみてはいかがでしょうか。

公式サイト:ギャラップ認定ストレングスコーチを探す | Gallup.com

まとめ

ストレングスファインダー®の診断を受けると、自分や一緒に働くメンバーの才能や資質を知ることができます。それをうまく活用できるようになれば、パフォーマンス向上や満足度、健康度が高まるなど、さまざまなメリットが得られる可能性があります。

診断の結果は、正しく理解することが大切です。また、才能や資質を認識するだけでなく、活用できるようになることが重要なので、せっかく診断を受けるなら、認定コーチとの対話の機会も持てるとよいでしょう。

 

「あそぶ社員研修」は、受講者全員が没入して取り組むアクティビティ・振り返り・講義をブリッジすることで学びを最大化させ、翌日から業務で活かせる知識・スキルが身につく講義・アクティビティ一体型の研修プログラムです。アクティビティが受講者の主体性を高めてコミュニケーションを促進させ、スキルアップやチームビルディングをはかれます。
⇒あそぶ社員研修 総合資料を受け取る

⇒コミュニケーション研修の資料を無料で受け取る

 

以下では、講義・アクティビティ一体型の研修テーマの例を紹介します。

1.合意形成・アサーティブコミュニケーション研修

合意形成・アサーティブコミュニケーション研修のアクティビティ「コンセンサスゲーム」では、危機的な状況下でどの物資を優先して確保すべきかをチーム内で議論し、最適な結論を導きます。

学びのポイント

  • 各々が個人ワークで考えた答えを聞くことで、チームメンバーの状況に対する認識や物資の重み付けの違いを受講者が理解する
  • 話し手は自分の答えにいたった理由を論理的・説得的に説明する
  • より良い根拠を導き出すための比較検討をして、チーム全員が納得する結論を出す

⇒ 合意形成・アサーティブコミュニケーション研修の資料を無料で受け取る

 

2.PDCA研修

PDCA研修のアクティビティ「ロケットPDCAチャレンジ」では、パーツを組み合わせてロケットを制作し打ち上げ結果から原因を考えて、より良く飛ぶロケットに改善していき、目標の達成を目指します。

学びのポイント

  • 計画を立ててロケットを飛ばし、その結果から組み合わせの誤り・部品の不足・不良部品の有無を推察し、それを繰り返すことで組み合わせの精度を上げていく
  • 資金稼ぎ・パーツの選択・打ち上げの準備を繰り返し、作戦タイム振返りを経て行動を改善していくことで、最適化されていく

⇒ PDCA研修の資料を無料で受け取る

 

3.戦略思考研修

戦略思考研修のアクティビティ「ワールドリーダーズ」では、労働力や資本を使って事業を設立し、利益を稼ぐことを目指します。

学びのポイント

  • 不確実な状況のなかで自チームにとって最適な行動方針を考え、実行していく
  • 戦略を決めるために与えられた手段のなかでどの情報を取得していくかの優先順位決めが求められる

⇒ 戦略思考研修の資料を無料で受け取る

 

4.コミュニケーション研修

コミュニケーション研修のアクティビティ「謎解き脱出ゲーム」では、チームでコミュニケーションをとりながら問題に隠された法則を発見する謎解きゲームのクリアを目指します。

学びのポイント

  • 受講者が「自分しか見えていない情報・問題・解き方」をチームで共有することでコミュニケーション促進やスキルアップにつながる
  • 突飛な発想・ヒラメキをチームのなかで積極的に発言できる心理的安全性の高い環境づくりが求められる

⇒ コミュニケーション研修の資料を無料で受け取る

 

5.ロジカルシンキング研修

ロジカルシンキング研修のアクティビティ「リアル探偵チームビルティング」では、チームに配られた断片的な情報を取捨選択し、論理パズルを完成させ、全問正解を目指します。

学びのポイント

  • 小グループで得られた情報を論理的に整理し、確定情報・曖昧情報・不要な情報を選り分ける
  • 大グループで全体に必要な情報を論理的に判断・共有することや、自分たちに足りない情報を聞き出すことが求められる

⇒ ロジカルシンキング研修の資料を無料で受け取る

 

6.クリティカルシンキング研修

クリティカルシンキング研修のアクティビティ「混乱する捜査会議からの脱出」では、推理ゲームで論理的に情報を整理するなかで証拠の違和感に気づき、仮説立てや検証を行って目標を達成します。

学びのポイント

  • 証拠品や証言など多くの情報を手分けして読み、組み合わせて論理的に結論を導き出す
  • フェーズが進むごとに情報が増え、複雑になっていくなかで必要な情報を取捨選択する
  • 出た結論に満足せず、常に新しい情報と照らし合わせて再検証する

⇒ クリティカルシンキング研修の資料を無料で受け取る

 

7.リーダーシップ研修

リーダーシップ研修のアクティビティ「グレートチーム」では、チームの運営を疑似体験することでリーダーシップやマネジメントを学びます。

学びのポイント

  • メンバーのリソース管理や育成、リーダーとしての決断を繰り返すことで、いろいろなリーダーシップの型を知ることができる
  • 現代に合わせたリーダーシップの発揮の必要性を知り、自分らしいリーダーシップを学べる

⇒ リーダーシップ研修の資料を無料で受け取る

 

8.ビジネスマナー研修

ビジネスマナー研修のアクティビティ「ビジトレ」では、実践形式・クイズ形式のアクティビティを通して、ビジネスマナーを楽しく学びます。

学びのポイント

  • 堅い内容になりがちなビジネスマナー研修にゲーム形式を取り入れることで、受講者が没入して学べる
  • 名刺交換や報連相などを実行し、動作・マナーに慣れることで、翌日から実践できるようになる

⇒ ビジネスマナー研修の資料を無料で受け取る

 

9.防災研修

防災研修のアクティビティ「先が見えない防災訓練からの脱出」では、チームで協力して、防災のアイテムや知識を使用しながら謎解きゲームのクリアを目指します。

学びのポイント

  • 謎解きの答えが災害時のNG行動にまつわる内容となっており、解説時になぜ行なってはいけないかもセットで学ぶ
  • 被災時は様々な情報が飛び交うため、情報を取得する際にどのようにすれば惑わされないかを学ぶ

⇒ 防災研修の資料を無料で受け取る

 

10.OODA LOOP研修

OODA LOOP研修では、瞬間的な判断力が求められる運動系のアクティビティである「サバイバルゲーム」または「チャンバラ合戦」を実施することで、意思決定のフレームワークである「OODA LOOP」を実践的に習得することを目指します。

学びのポイント

  • 敵チームをよく観察して作戦を練り、状況に応じた行動を素早く判断しながら、チームで共有して一体となって行動する
  • ミッションの勝利条件をもとに、観察、判断、行動を繰り返すことで、本当にすべき行動が何なのか、行動の最適化を行う

⇒ OODA LOOP研修の資料を無料で受け取る

 

⇒ その他の研修はこちら

⇒ お客様の声はこちら

この記事の著者

あそぶ社員研修編集部

あそぶ社員研修は、企業の研修担当者向けのお役立ち情報を発信するメディアです。研修に関するノウハウ、組織・人材開発の手法、ビジネススキルなどをわかりやすく紹介します。

よく読まれている記事