マシュマロチャレンジとは?ルール・研修での実施方法・効果を解説

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    • グループワーク
この記事の監修者
友水 一喜
株式会社IKUSA
あそぶ社員研修事業部 責任者

マシュマロや乾燥パスタを使い、制限時間内にどれだけ高い自立式のタワーを建てられるかを競う「マシュマロチャレンジ」。チームメンバーで協力しながらタワーを建てていく必要があるため、チームビルディングに適したゲームとして知られています。

本記事では、マシュマロチャレンジの概要、研修での実施方法、ルール、実施することで得られる効果などを紹介します。また、マシュマロチャレンジが具体的にどう活用されているかについても紹介するので、是非最後までお読みください。

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マシュマロチャレンジとは

マシュマロチャレンジとは、マシュマロやパスタの乾麺などを使って自立可能なタワーを建てるゲームです。制限時間内に最も高いタワーを建てたチームが勝ちとなります。これだけ聞くと簡単そうですが、すぐにポキッと折れてしまうパスタの乾麺でタワーを自立させるのは大変で、ルールに沿ってやってみると意外と難しいゲームです。

そのため、チーム内での連携や役割分担が欠かせません。また、基本的には複数回チャレンジをくり返すことになるため、2回目以降は前回のダメだった部分を修正する必要があります。そうした試行錯誤のなかで、チームメンバー間での積極的なコミュニケーションやチームワークなどが鍛えられるため、チームビルディング研修に適しています。

このような特徴のあるマシュマロチャレンジは、チームビルディングに適したゲームとして、さまざまな企業などで導入されています。具体的な活用例は後述するので、興味のある方はそちらもご覧ください。

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マシュマロチャレンジのルールと実施方法

ここでは、マシュマロチャレンジのルールと実施の流れについて解説します。

用意するもの

マシュマロチャレンジでは、チームごとに以下の道具を使います。

  • マシュマロ(1つ)
  • ひも(90㎝)
  • パスタの乾麺(20本)
  • はさみ(1つ)
  • マスキングテープ(90㎝)
  • ストップウォッチ(1つ)

ルール

マシュマロチャレンジには、基本的に以下のようなルールが設定されています。

  • 1チーム4人で行う
  • 制限時間は作戦タイムも含めて18分間
  • 建てたタワーの上にマシュマロを置く(パスタに刺すことはOK
  • テープで足場を固定してはいけない
  • パスタ・ひも・テープの切り貼りはOKだが、マシュマロを切ることはNG
  • 高さの計測中もタワーが自立していなければならない

18分という制限時間には作戦タイムも含まれているため、意外とあっという間に過ぎてしまいます。そのため、どう時間配分するかもチャレンジ成功のカギを握っているといえるでしょう。また、足場の固定をせずにタワーを自立させるというルールも、やってみるとかなり難しいことがわかります。

実施する際の流れ

マシュマロチャレンジの流れは以下のとおりです。

  1. 4人ずつのチームに分かれる(必要であれば、チーム内で自己紹介などを行う)
  2. 各チームに備品を配る
  3. 全体にルール説明をする
  4. ゲーム開始
  5. 各チームのタワーを計測する
  6. チームごとでゲーム内容を振り返る
  7. 46を複数回くりかえす(全体的な所要時間は52時間)

複数回のマシュマロチャレンジを行う場合は、各回の振り返りが非常に重要になってきます。前回のダメだった部分を次でどう修正するかをチーム内で試行錯誤するなかで、モチベーションが上がり、チームワークやコミュニケーション能力などがどんどん鍛えられていくでしょう。

なお、実際にマシュマロチャレンジを行っている様子については、以下の動画で詳しく紹介しています。

研修でマシュマロチャレンジを実施することで得られる効果

 

マシュマロチャレンジを行うことには、ビジネスシーンで役立ついくつかの効果が期待できるため、研修で行うグループワークに適しています。

ここでは、マシュマロチャレンジを実施することで得られる効果を3つ紹介します。

参加者がチームワークの重要性を認識できる

マシュマロチャレンジには、「マシュマロやパスタの乾麺を使って、制限時間内にどのチームよりも高い自立するタワーを建てる」というゴールが設定されています。制限時間は作戦タイムも含めて18分なので、チームメンバーが的確に協力しながら作業を進めなければ良い結果は出せません。

そのため、パスタの乾麵を組み立てる人、建てたタワーの重心などを確認する人、時間を確認する人のように役割を分担する必要があります。チームで作戦を立て、それぞれの役割を果たし、ゲームが終わるたびに振り返って意見を述べるなどすることで、1人ではなくチームで物事に対処する重要性を身に染みて認識できるでしょう

問題解決能力が鍛えられる

マシュマロチャレンジは複数回くり返すことが一般的です。そのため、1回目で出した記録を2回目で更新する、もしくは1回目ではタワーを自立させられなかったから2回目では自立するようにつくるなど、改善のための試行錯誤を重ねることになります。1回目はどこがダメだったのか、どう直せば改善できるのかをチーム内で話し合い、解決策を見つけ出すことで問題解決能力が自然と鍛えられます

実際の仕事においてもトラブルはつきものです。問題解決能力が身に付いていれば、トラブルが起きても冷静に対処法を考えられるようになるでしょう。

チーム内でのコミュニケーションが活性化する

マシュマロチャレンジでは、作戦の立案やタワーづくり、結果を受けての振り返りなど、チームメンバー間でコミュニケーションを取る必要があるシーンがいくつもあります。そのため、ゲームをするなかで自然とチーム内でのコミュニケーションが活性化していきます。

たとえば、自分のアイデアをメンバーに理解し受け入れてもらうための交渉力や、どう作業していくかの方針を決めるリーダーシップといったコミュニケーション能力が鍛えられるでしょう。そうしたコミュニケーション能力は、ビジネスシーンでも役立つスキルです。

マシュマロチャレンジを成功させるコツ

 

マシュマロチャレンジには、非公式ながら99㎝という世界記録が存在しています。先述したビジネスで役立つ効果を得るためにマシュマロチャレンジを行うのも良いですが、主体性を高めるにはより高いタワーを作成することを目指すことも大切です。

その際に役立つ、マシュマロチャレンジで高いタワーを建てるためのコツを3つ紹介します。回を重ねてもなかなか記録が伸びなかったときなどに、ヒントとしてここで紹介するコツを伝えるのもよいでしょう。

パスタの本数を増やして土台を安定させる

つくったタワーの高さを記録として残すためには、測定の間もずっとタワーが自立している必要があります。そのために重要なのは、土台に強度があり、しっかりと安定していることです

マシュマロチャレンジでは、最終的にタワーのてっぺんにマシュマロを乗せなければならない(パスタの乾麵で刺してもOK)ため、土台部分にはたくさんのパスタを使い、密度と強度を上げておくようにしましょう。

マシュマロを先に設置する

先述のとおり、マシュマロチャレンジのルールでは、タワーのてっぺんにマシュマロを乗せなければなりません。しかし、タワーをつくり終わってからマシュマロを乗せると、その重みにパスタが耐えられず崩れてしまう可能性が高いでしょう。そのため、先にマシュマロを乗せる部分をつくり、そこを補強するようにパスタを組み立てていけば、タワーが崩れる要因を1つ減らすことができます

試行錯誤の時間を多めに確保する

マシュマロチャレンジの制限時間は、作戦タイムも含めて18分しかありません。できるだけ高いタワーをつくるためには、制作時間を多く確保する必要があります。そのため、作戦は大まかに方向性を決める程度にしておき、どんどんタワーの制作に取りかかって柔軟に進めることが大切です。制作時間が多いということは、それだけ試行錯誤できるということです。失敗をおそれずに次々とアイデアを試していくことが、遠回りなようで最も近道といえるでしょう。

マシュマロチャレンジの企業以外での活用例

チームビルディングに適したマシュマロチャレンジは、さまざまな企業などで導入されています。しかし、企業以外の場所でも活用されている事例があります。ここでは、どんな場所でどのようにしてマシュマロチャレンジが活用されているのか、具体的に紹介します。

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静岡工科自動車大学校

静岡県にある自動車整備に関する専門学校「静岡工科自動車大学校」では、構造力学のおさらいとレクリエーションを兼ねてマシュマロチャレンジが行われました。

1回目の挑戦では良い結果が出せなかったようですが、自動車という構造が複雑で多くの部品からつくられている製品に携わっている生徒たちだけに、創意工夫を重ねることで92㎝という世界記録に肉薄する記録を出すことに成功しました。

普段の授業で学んでいる内容を生かすことができるゲームとして、マシュマロチャレンジはぴったりだったようです。

参考:マシュマロ・チャレンジ|静岡工科自動車大学校

埼玉県西武学園文理中学・高等学校

埼玉県にある西武学園文理高等学校では、なんと英語の授業でマシュマロチャレンジが行われました。授業は2時間行われ、1時間目は英文で書かれたマシュマロチャレンジのルールを読解したうえでマシュマロチャレンジを実践しました。2時間目は、1時間目の体験と照らし合わせながらマシュマロチャレンジの効果について書かれた英文を読解するというものです。

ただ英語を読解するのではなく、書かれた内容を実践するという体験も含んでいるため、英文の内容がより鮮明に頭に入ってくる仕組みになっています。

参考:教室での「マシュマロチャレンジ」を通して得た学びと今後の教育のあり方 | 授業実践記録 アーカイブ一覧 | 英語 | 高等学校 | 知が啓く。教科書の啓林館

まとめ

マシュマロチャレンジは、一見すると簡単そうですが、実はチームワークや立案能力、コミュニケーション能力などが問われる意外と難しいゲームです。とはいえ、くり返し行っていくことでそれらのスキルを遊びながら鍛えられることから、多くの企業で導入されています。

また、非公式ながら99㎝という世界記録があるため、「記録更新を目指す」というわかりやすい目標を設定できるのも取り組みやすい要因といえます。一般的なチームビルディング研修ではあまり効果がみられなかったという場合は、研修の代わりにこうしたビジネスゲームを取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

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以下では、講義・アクティビティ一体型の研修テーマの例を紹介します。

1.合意形成・アサーティブコミュニケーション研修

合意形成・アサーティブコミュニケーション研修のアクティビティ「コンセンサスゲーム」では、危機的な状況下でどの物資を優先して確保すべきかをチーム内で議論し、最適な結論を導きます。

学びのポイント

  • 各々が個人ワークで考えた答えを聞くことで、チームメンバーの状況に対する認識や物資の重み付けの違いを受講者が理解する
  • 話し手は自分の答えにいたった理由を論理的・説得的に説明する
  • より良い根拠を導き出すための比較検討をして、チーム全員が納得する結論を出す

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2.PDCA研修

PDCA研修のアクティビティ「ロケットPDCAチャレンジ」では、パーツを組み合わせてロケットを制作し打ち上げ結果から原因を考えて、より良く飛ぶロケットに改善していき、目標の達成を目指します。

学びのポイント

  • 計画を立ててロケットを飛ばし、その結果から組み合わせの誤り・部品の不足・不良部品の有無を推察し、それを繰り返すことで組み合わせの精度を上げていく
  • 資金稼ぎ・パーツの選択・打ち上げの準備を繰り返し、作戦タイム振返りを経て行動を改善していくことで、最適化されていく

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3.戦略思考研修

戦略思考研修のアクティビティ「ワールドリーダーズ」では、労働力や資本を使って事業を設立し、利益を稼ぐことを目指します。

学びのポイント

  • 不確実な状況のなかで自チームにとって最適な行動方針を考え、実行していく
  • 戦略を決めるために与えられた手段のなかでどの情報を取得していくかの優先順位決めが求められる

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4.コミュニケーション研修

コミュニケーション研修のアクティビティ「謎解き脱出ゲーム」では、チームでコミュニケーションをとりながら問題に隠された法則を発見する謎解きゲームのクリアを目指します。

学びのポイント

  • 受講者が「自分しか見えていない情報・問題・解き方」をチームで共有することでコミュニケーション促進やスキルアップにつながる
  • 突飛な発想・ヒラメキをチームのなかで積極的に発言できる心理的安全性の高い環境づくりが求められる

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5.ロジカルシンキング研修

ロジカルシンキング研修のアクティビティ「リアル探偵チームビルティング」では、チームに配られた断片的な情報を取捨選択し、論理パズルを完成させ、全問正解を目指します。

学びのポイント

  • 小グループで得られた情報を論理的に整理し、確定情報・曖昧情報・不要な情報を選り分ける
  • 大グループで全体に必要な情報を論理的に判断・共有することや、自分たちに足りない情報を聞き出すことが求められる

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6.クリティカルシンキング研修

クリティカルシンキング研修のアクティビティ「混乱する捜査会議からの脱出」では、推理ゲームで論理的に情報を整理するなかで証拠の違和感に気づき、仮説立てや検証を行って目標を達成します。

学びのポイント

  • 証拠品や証言など多くの情報を手分けして読み、組み合わせて論理的に結論を導き出す
  • フェーズが進むごとに情報が増え、複雑になっていくなかで必要な情報を取捨選択する
  • 出た結論に満足せず、常に新しい情報と照らし合わせて再検証する

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7.リーダーシップ研修

リーダーシップ研修のアクティビティ「グレートチーム」では、チームの運営を疑似体験することでリーダーシップやマネジメントを学びます。

学びのポイント

  • メンバーのリソース管理や育成、リーダーとしての決断を繰り返すことで、いろいろなリーダーシップの型を知ることができる
  • 現代に合わせたリーダーシップの発揮の必要性を知り、自分らしいリーダーシップを学べる

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8.ビジネスマナー研修

ビジネスマナー研修のアクティビティ「ビジトレ」では、実践形式・クイズ形式のアクティビティを通して、ビジネスマナーを楽しく学びます。

学びのポイント

  • 堅い内容になりがちなビジネスマナー研修にゲーム形式を取り入れることで、受講者が没入して学べる
  • 名刺交換や報連相などを実行し、動作・マナーに慣れることで、翌日から実践できるようになる

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9.防災研修

防災研修のアクティビティ「先が見えない防災訓練からの脱出」では、チームで協力して、防災のアイテムや知識を使用しながら謎解きゲームのクリアを目指します。

学びのポイント

  • 謎解きの答えが災害時のNG行動にまつわる内容となっており、解説時になぜ行なってはいけないかもセットで学ぶ
  • 被災時は様々な情報が飛び交うため、情報を取得する際にどのようにすれば惑わされないかを学ぶ

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10.OODA LOOP研修

OODA LOOP研修では、瞬間的な判断力が求められる運動系のアクティビティである「サバイバルゲーム」または「チャンバラ合戦」を実施することで、意思決定のフレームワークである「OODA LOOP」を実践的に習得することを目指します。

学びのポイント

  • 敵チームをよく観察して作戦を練り、状況に応じた行動を素早く判断しながら、チームで共有して一体となって行動する
  • ミッションの勝利条件をもとに、観察、判断、行動を繰り返すことで、本当にすべき行動が何なのか、行動の最適化を行う

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この記事の著者

あそぶ社員研修編集部

あそぶ社員研修は、企業の研修担当者向けのお役立ち情報を発信するメディアです。研修に関するノウハウ、組織・人材開発の手法、ビジネススキルなどをわかりやすく紹介します。

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