ボードゲーム「アーク・ノヴァ」のルール、研修に活用する際のポイントを紹介

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社内研修を楽しく、より効果的なものにするために、ゲームを取り入れる企業もあります。

本記事では、研修にゲームを活用したいと考えている研修担当者様に向けて、「アーク・ノヴァ」というボードゲームを紹介します。「アーク・ノヴァ」とはどのようなゲームなのか、遊び方、ボードゲームを研修に活用するメリットや、「アーク・ノヴァ」に求められるスキル、研修に取り入れる際の注意点を詳しく解説します。

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ボードゲームの「アーク・ノヴァ」とは

「アーク・ノヴァ」(原題:Ark Nova)は、2021年にFeuerland Spieleというメーカーから発売されたボードゲームです

ボードゲームは一つのメインボードをプレイヤーで囲んで遊ぶものが多いですが、「アーク・ノヴァ」は一人ひとりにマップが与えられます。そのマップの上にそれぞれが動物園を建設し、運営するというゲームです。ただ収益を上げればよいというわけではなく、動物の保全活動をしないと勝てないというのが、このゲームの特徴です。

「アーク・ノヴァ」の日本語版は、世界のボードゲームやカードゲームを扱うテンデイズゲームズより発売されています。日本語版が発売される前から海外の新作ゲームの人気投票で1位を獲得するなど話題になっていたこともあり、最初の発売分はすぐに売り切れてしまったそうです。

なお、日本語版の正式なタイトルは「アーク・ノヴァ 新たなる方舟 日本語版」です(以下、これを「アーク・ノヴァ」とします)。

「アーク・ノヴァ」は重量級のゲーム

プレイ時間が長い、もしくはルールが複雑なゲームは、重量級ゲームと呼ばれることがあります。「アーク・ノヴァ」は以下のような特徴があることから、重量級ゲームに分類されます。

  • プレイ時間の目安は90分~150分と、結構長い。
  • セットには200枚以上のカードが入っているが、その内容はすべて異なる。
  • ボードゲーム初心者にはルールが少し難しい。

「アーク・ノヴァ」は、ボードゲーム初心者や重量級ゲーム未経験の人にとっては、少しハードルが高いゲームかもしれません。

ボードゲーム「アーク・ノヴァ」の遊び方

ではここからは、ボードゲーム「アーク・ノヴァ」の遊び方を簡単に紹介します。

  • プレイ人数:14
  • プレイ時間の目安:90分~150

準備

まずは、取扱説明書を見ながらゲームの準備をします。横長のゲームボード、協会ボード、各プレイヤーの動物園マップなど、このゲームはとにかく並べるものが多いです。さらにゲームが進むとカードも増えていきますので、結構なスペースを必要とします。大きめの机、もしくは床でプレイするのもありでしょう。

セットのなかには、2種類の動物園マップが入っていますが、初めて遊ぶなら初心者向けのマップAを使用しましょう。

ゲームのルール

「アーク・ノヴァ」は、プレイヤーが一人ずつ順番にプレイしていきます。自分の手番になったら、動物園マップの下に5枚のアクションカードがあるので、それを使ってアクションを実行します。これを、終了条件が満たされるまで続けるというゲームです。

5つのアクションカード】

  • カード……新しい動物園カードを獲得できる。
  • 建設……動物を飼育するための囲い地や、売店、展示館などを建設できる。
  • 動物……囲い地に動物を入れることができる。
  • 協会……動物協会の職員に仕事をしてもらうことができる。
  • 後援者……後援者から支援を受けることができる。

建物を建設したり、囲い地に動物を入れたりするのにはコストもかかりますので、計画的に実行する必要があります。

他にも細かいルールが非常に多くあるため難しく感じるかもしれませんが、プレイヤーがやることは基本的に「自分の手番が来たらアクションを実行」だけなので、シンプルなゲームです。

ボードゲーム「アーク・ノヴァ」は研修にも活用できる

「アーク・ノヴァ」のようなボードゲームを、研修に取り入れている企業もあります。ここからは、ボードベームを研修に活用するメリットと、「アーク・ノヴァ」を実施する場合に求められるスキル、研修に取り入れる際のポイントを紹介します。

ボードゲームを研修に活用するメリット

ボードゲームを研修に活用することで、以下のような効果が期待できるでしょう。

研修効果が高まる

座って講義を聞くだけの研修に参加して、「つまらない」「早く終わってほしい」などと感じたことがある人も多いのではないでしょうか。このような姿勢で参加しても、知識やスキルは身につきません。

じっと座って話を聞いているだけより、参加者が自分で考えたり、動いたりするプログラムがある研修のほうが、学習内容が身につきやすくなります。さらに「楽しみながら」進めることで、研修効果はより高まるといわれています。

研修のテーマに関連したボードゲームを取り入れることで、参加者に楽しみながら、効率的に知識やスキルを習得してもらうことができるでしょう。

場が盛り上がる

参加者がボードゲームに夢中になってくれれば、その場全体が盛り上がります。研修において「場の雰囲気」は、とても重要です。シーンとしている場では発言や質問などをしにくいものですが、盛り上がっている場所では参加者の発言やリアクションも増え、モチベーションも高まる傾向があります。

研修の冒頭でボードゲームを実施することで、場の雰囲気が明るくなり、その後の講義・ワークも主体的に取り組んでくれるようになるという効果も期待できます。

コミュニケーションのきっかけになる

研修でグループに分かれてボードゲームを行うことで、自然にグループのなかに会話が生まれます。また、研修が終わったあとも、研修で実施したボードゲームが会話のきっかけになることもあるでしょう。たとえば、「この前研修でやったボードゲーム、難しかったですよね。」「この前の研修で、〇〇さんがボードゲーム強くてびっくりしました。普段からよくゲームをするのですか?」などです。

参加者同士で交流を深めてもらいたい、コミュニケーションを活性化させたい場合にも、ボードゲームは有効です。

「アーク・ノヴァ」で求められるスキル

「アーク・ノヴァ」で勝つためには、計画や戦略を立てる力が求められます。

囲い地・売店・展示館などの建設や、囲い地に動物を入れるには、コストがかかります。また、動物の種類によって囲い地のサイズは変わります。限られた敷地のどの場所に・どのサイズの囲い地を配置するかも、非常に重要なポイントです。

研修に「アーク・ノヴァ」と活用することで、参加者の計画や戦略を立てる力も強化できるでしょう。

「アーク・ノヴァ」を研修に取り入れる際の注意点

このゲームでプレイヤーがすることは「手番が来たらアクションを実行」だけですが、一つのアクションでやることが多いため、何度かプレイしてみないとルールを理解できない可能性があります。冒頭でもお伝えしたとおり、経験者向けの重量級ゲームですので、研修の参加者が「アーク・ノヴァ」のプレイ経験がある場合に限りおすすめできるゲームです。研修の参加者が「アーク・ノヴァ」のプレイ経験がなく、初対面の人が多い場合は、ルールがややこしくて揉めてしまう可能性もあります。

また、先ほど研修にボードゲームを取り入れるメリットとして、「コミュニケーションのきっかけになる」「場が盛り上がる」の二つを挙げましたが、このゲームは他のプレイヤーの手番中は計画・戦略を考える時間に充てることが多いため、「盛り上がる」ほどのコミュニケーションは生まれないかもしれません。

そして、プレイ時間がかなり長めです。研修で実施するなら、ルールを説明する時間もプラスで必要になるので、独自のルール・終了条件を設けて短時間で実施することも検討しましょう。

研修におすすめのボードゲーム「ワールドリーダーズ」

研修にボードゲームを取り入れたいと考えているなら、株式会社IKUSAが提供する「ワールドリーダーズ」もおすすめです。ボードゲームは「自分vsその他のプレイヤー」という構図のものが多いですが、こちらはチームで勝利を目指すボードゲームとなっています。そのため、チームビルディングにもつながります。

  • 実施時間:53時間
  • 人数:10100人(1チーム36人、4チーム以上必要です)

「ワールドリーダーズ」は、SDGsも学べるビジネスゲームです。各チームは、与えられた労働力や資金、情報を使って利益を拡大させていきますが、このゲームで勝つためには、環境や社会などの要素も考慮する必要があります。

現実の世界においても、利益を追求するだけでは企業の価値を向上させるのは難しい時代となっています。企業としてSDGsに取り組むことの重要性を学びながら、戦略思考や駆け引き、情報共有、経営視点など、さまざまなスキルを磨くことができるゲームです。

株式会社IKUSAでは、この「ワールドリーダーズ」と講義・ワークを組み合わせた戦略思考研修も実施しています。

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まとめ

日本語版が発売される前から話題となっていた人気のボードゲーム、「アーク・ノヴァ」を紹介しました。

研修にボードゲームを取り入れることで、研修の効果が高まる、場が盛り上がる、コミュニケーションが活性化するなどのメリットがあります。ただ、「アーク・ノヴァ」はプレイ時間が長く、ルールもやや複雑な重量級のゲームなので、研修に取り入れる場合は工夫が必要です。参加者のなかにプレイ経験がない人がいる場合、ルールが理解できず楽しめなかったり、参加者同士で揉めてしまったりする可能性も考えられます。「アーク・ノヴァ」を研修に取り入れてみたいと考えているなら、その点も注意しましょう。

※本記事に記載の情報は、20253月時点の情報です。購入前に最新情報をご確認ください。

商品ページ:アーク・ノヴァ 新たなる方舟 日本語版 – テンデイズゲームズ -TendaysGames-

 

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以下では、講義・アクティビティ一体型の研修テーマの例を紹介します。

1.合意形成・アサーティブコミュニケーション研修

合意形成・アサーティブコミュニケーション研修のアクティビティ「コンセンサスゲーム」では、危機的な状況下でどの物資を優先して確保すべきかをチーム内で議論し、最適な結論を導きます。

学びのポイント

  • 各々が個人ワークで考えた答えを聞くことで、チームメンバーの状況に対する認識や物資の重み付けの違いを受講者が理解する
  • 話し手は自分の答えにいたった理由を論理的・説得的に説明する
  • より良い根拠を導き出すための比較検討をして、チーム全員が納得する結論を出す

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2.PDCA研修

PDCA研修のアクティビティ「ロケットPDCAチャレンジ」では、パーツを組み合わせてロケットを制作し打ち上げ結果から原因を考えて、より良く飛ぶロケットに改善していき、目標の達成を目指します。

学びのポイント

  • 計画を立ててロケットを飛ばし、その結果から組み合わせの誤り・部品の不足・不良部品の有無を推察し、それを繰り返すことで組み合わせの精度を上げていく
  • 資金稼ぎ・パーツの選択・打ち上げの準備を繰り返し、作戦タイム振返りを経て行動を改善していくことで、最適化されていく

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3.戦略思考研修

戦略思考研修のアクティビティ「ワールドリーダーズ」では、労働力や資本を使って事業を設立し、利益を稼ぐことを目指します。

学びのポイント

  • 不確実な状況のなかで自チームにとって最適な行動方針を考え、実行していく
  • 戦略を決めるために与えられた手段のなかでどの情報を取得していくかの優先順位決めが求められる

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4.コミュニケーション研修

コミュニケーション研修のアクティビティ「謎解き脱出ゲーム」では、チームでコミュニケーションをとりながら問題に隠された法則を発見する謎解きゲームのクリアを目指します。

学びのポイント

  • 受講者が「自分しか見えていない情報・問題・解き方」をチームで共有することでコミュニケーション促進やスキルアップにつながる
  • 突飛な発想・ヒラメキをチームのなかで積極的に発言できる心理的安全性の高い環境づくりが求められる

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5.ロジカルシンキング研修

ロジカルシンキング研修のアクティビティ「リアル探偵チームビルティング」では、チームに配られた断片的な情報を取捨選択し、論理パズルを完成させ、全問正解を目指します。

学びのポイント

  • 小グループで得られた情報を論理的に整理し、確定情報・曖昧情報・不要な情報を選り分ける
  • 大グループで全体に必要な情報を論理的に判断・共有することや、自分たちに足りない情報を聞き出すことが求められる

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6.クリティカルシンキング研修

クリティカルシンキング研修のアクティビティ「混乱する捜査会議からの脱出」では、推理ゲームで論理的に情報を整理するなかで証拠の違和感に気づき、仮説立てや検証を行って目標を達成します。

学びのポイント

  • 証拠品や証言など多くの情報を手分けして読み、組み合わせて論理的に結論を導き出す
  • フェーズが進むごとに情報が増え、複雑になっていくなかで必要な情報を取捨選択する
  • 出た結論に満足せず、常に新しい情報と照らし合わせて再検証する

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7.リーダーシップ研修

リーダーシップ研修のアクティビティ「グレートチーム」では、チームの運営を疑似体験することでリーダーシップやマネジメントを学びます。

学びのポイント

  • メンバーのリソース管理や育成、リーダーとしての決断を繰り返すことで、いろいろなリーダーシップの型を知ることができる
  • 現代に合わせたリーダーシップの発揮の必要性を知り、自分らしいリーダーシップを学べる

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8.ビジネスマナー研修

ビジネスマナー研修のアクティビティ「ビジトレ」では、実践形式・クイズ形式のアクティビティを通して、ビジネスマナーを楽しく学びます。

学びのポイント

  • 堅い内容になりがちなビジネスマナー研修にゲーム形式を取り入れることで、受講者が没入して学べる
  • 名刺交換や報連相などを実行し、動作・マナーに慣れることで、翌日から実践できるようになる

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9.防災研修

防災研修のアクティビティ「先が見えない防災訓練からの脱出」では、チームで協力して、防災のアイテムや知識を使用しながら謎解きゲームのクリアを目指します。

学びのポイント

  • 謎解きの答えが災害時のNG行動にまつわる内容となっており、解説時になぜ行なってはいけないかもセットで学ぶ
  • 被災時は様々な情報が飛び交うため、情報を取得する際にどのようにすれば惑わされないかを学ぶ

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10.OODA LOOP研修

OODA LOOP研修では、瞬間的な判断力が求められる運動系のアクティビティである「サバイバルゲーム」または「チャンバラ合戦」を実施することで、意思決定のフレームワークである「OODA LOOP」を実践的に習得することを目指します。

学びのポイント

  • 敵チームをよく観察して作戦を練り、状況に応じた行動を素早く判断しながら、チームで共有して一体となって行動する
  • ミッションの勝利条件をもとに、観察、判断、行動を繰り返すことで、本当にすべき行動が何なのか、行動の最適化を行う

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この記事の著者

あそぶ社員研修編集部

あそぶ社員研修は、企業の研修担当者向けのお役立ち情報を発信するメディアです。研修に関するノウハウ、組織・人材開発の手法、ビジネススキルなどをわかりやすく紹介します。

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